まりぶろぐ

舞台や映画、本の感想などを綴ります。

宝塚星組『ジャン・ルイ・ファージョン~王妃の調香師』②

2012-09-20 17:07:40 | 舞台芸術

主役のジャン・ルイを演じるのは星組2番手のベニ(紅ゆずる)。

この人は、黒い役でも、白い役でも、コメディでも何でもいけるのが強み。

今回は白い役でした。パステルカラーのロココ調の衣装が映えて、

とても綺麗。華があるなぁと思いました。王妃への秘めた想いや

純粋に国を愛してまっすぐに生きる様を、好演。最後の方は涙を

流しての熱演でした。こちらも泣けてきました。

マリー・アントワネットの早乙女わかばちゃんは、かわいいんだけど、

ちょっと王妃様という風格がないというか。まだ学年が若いんだし、

これはしかたないですね。でもドレスがよく似合ってました。

でも、最初のプチ・トリアノンのところとフィナーレの鬘が何だか

ちょっと変でした。工夫してほしいな。

フェルゼンのゆりかちゃん(真風涼帆)。軍服姿が素敵でした。

王妃様への想いがよく伝わってきました。包容力がありましたね。

星組はさすがコスチューム物が似合いますね。

ジャン・ルイの妻の役の綺咲愛里ちゃんが目立ってました。

本公演でも役がついてますし、かわいいですね。(ただ、いじめの

あった期というのが引っ掛かりますが・・・)。

話はとてもロマンティックで素敵でした。でも宮廷の華麗な部分だけでなく、

国王一家の逃亡事件や革命側の様子も描かれてあり、「裏ベルバラ」と

いった感じでした。植田景子先生のこだわりが美術や衣装によく出ていて、

良かったと思います。


宝塚星組『ジャン・ルイ・ファージョン~王妃の調香師』①

2012-09-19 12:40:36 | 舞台芸術

先日、宝塚バウホールにて、宝塚星組『ジャン・ルイ・ファージョン

~王妃の調香師』を観てきました。話は・・・。

大革命前後のフランスを舞台に、王室御用達の香水商として

王妃マリー・アントワネットの心を捉えた実在の人物ジャン・ルイ・ファージョン、

その波乱の生涯を描いたミュージカル。

贅の限りを尽くしたロココ時代のフランス王宮で、王侯貴族たちと

親交を結びながらも、進歩的な教育を受けて育ったジャン・ルイは

「すべての人間は平等である」という考えを捨てることはなかった。

王制廃止へと時代が動く世相に共鳴しながらも、花を愛でる

純粋な王妃の姿を知ったジャン・ルイは、彼女へ秘めた想いを

抱くようになる。大きな歴史のうねりに翻弄され、自らの信念と

許されぬ想いの狭間に立たされたジャン・ルイの前に、狂気と

化した革命の足音が近づいてくる・・・。


大人計画『ふくすけ』②

2012-09-18 15:51:35 | 舞台芸術

いや~、かなりダークでヘビーな内容でした。

普段、宝塚とか四季とか夢ゆめしいのばかり観ているから、

たまにこういうのを観ると、衝撃を受けます。

冴えない中年男、エスダエノイチに古田新太さん。

ホームグラウンドの新感線で見せる顔とは全く違い、

殺陣もないし、見得を切ることもないんだけど、上手いですね。

悲しさが伝わってきました。ダークヒーロー、ふくすけに阿部サダヲさん。

奇形児という難しい役を飄々と演じてました。独特の個性がありますね。

ホテトル嬢に多部未華子さん。体当たりの演技が良かったです。

マスに大竹しのぶさん。さすがです。あたりを巻き込む存在感があります。

彼女を生で観るのは「スゥーニー・トッド」以来2回目ですが、彼女の

演技力はすごいですね。どんな役でも自由自在というか。

今回は12人と浮気し、それぞれとの間に生まれた子供を殺してた

というヘビーな役柄。ふくすけも実はエスダとマスの間に

生まれた子供だったのですが・・・気づいたときにはふくすけとマスは

男女の関係になっていて・・・という終わり方でした。

近親相姦にセックスシーン、暴力と歪んだ愛・・・どろどろしていて

観ていてちょっと重かった。しばらく大人計画はいいかな(笑)


大人計画『ふくすけ』①

2012-09-17 16:58:13 | 舞台芸術

先日、Kさんと大人計画『ふくすけ』を観てきました。

冴えない中年男、エスダヒデイチと、精神のバランスを崩し

告訴魔となってしまった妻マス。ある日行方不明になったマスを、

ヒデイチは14年も探し続けている。ヒデイチの協力者である

ホテトル嬢のフタバの伝手で自称ルポライター・タムラタモツ

から、マスは歌舞伎町にいるらしい、と情報を得たヒデイチは

上京を決意する。とある病院の怪しい警備員コオロギは盲目の妻

サカエに歪んだ愛情を抱き、サカエはコオロギを献身的に愛していた。

そんなある日、コオロギの勤める病院に一人の奇形児が入院することになり。

テロリストであるコズマ三姉妹は、食うや食わずの境遇から歌舞伎町の

風俗産業で一発当てて、飛ぶ鳥落とす勢い。ひょんなきっかけでマスと出会い、

生み出した<一度死んで生まれなおすゲーム>輪廻転生プレイが大ヒット。

裏社会に影響力を持ち、政界にまで進出しようと企んでいる。

薬剤被害で奇形児として生まれ、長い間製薬会社によって

監禁されていたフクスケが発見・保護された。彼を監禁していた

製薬会社社長ミスミミツヒコは逃走している。保護されたフクスケの

行く末は?ミスミの目的は?様々な思惑を持った人間たちが

『フクスケ』を手に入れようと、悪意と愛情が交錯する―!


『エリザベート』②

2012-09-16 18:52:56 | 舞台芸術

皇太子ルドルフに平方元基くん。ロミジュリの

ティボルトなどで抜擢されている、今期待の新人の一人。

歌も安定していて、良かったと思います。ルドルフは

トリプルキャストですが、他の2人、古川くんと大野くんは

あまり歌えないらしいので、平方くんで良かったかな、と。

トートとの「闇が広がる」も盛り上がりました。

皇太后ゾフィに寿ひずるさん。迫力ありました。怖かったです。

その他のアンサンブルなどのキャストは皆、レベルが高かったです。

演出もところどころ前回とは異なっていて、そういう新しい発見が

あり、おもしろかったです。客席も熱く、最後はスタオべでした。

一緒に行ったOさん@石丸さんの大ファンはエリザ初観劇だった

のですが、満足していただけたようで良かったです。

お金に余裕があるなら、もっと違う組み合わせでも見たかったなと

思います。