映画日記-「海難1890」(37/1084)

映画日記-「海難1890」（2015年）を観ました。

1890年、大日本帝国との友好のため、オスマン・トルコ帝国は軍艦エルトゥールル号を派遣し無事日本に到着する。
様々な遅れから台風シーズンに無理を押して帰路についた同艦は、和歌山沖で難破してしまい、田村医師（内野聖陽）始め村人が総出で生存者の救出にあたった。

実話に基づく物語です。日本ではあまり知られていないエルトゥールル号遭難と村人の献身的な救出活動がトルコでは語り継がれる有名な話で、それが元で、およそ100年後の1985年、イラン・イラク戦争勃発時に避難する日本人のため、トルコ航空が危険を冒して救援機を飛ばし恩返しをされた話との2部構成になっています。

日々の暮らしが精いっぱいの寒村ながら、海の遭難者は誰でも助けるという漁村の精神、当時としては初めて見たであろう異人との交流が淡々と描かれ、それが1985年につながっています。

エルトゥールル号生存者の一人、海軍士官のムスタファを演じたケナン・エジェと、献身的に看病をした村の娘ハルを演じた忽那汐里は、1985年版では日本人を救おうと奔走する在テヘラントルコ大使館員と、日本人学校教師という姿で再会するという演出になっています。

トルコは親日家が多く、以前に海外のカンファレンスで出会ったトルコ人も親しげに話しかけてくれました。今はどうにも治安が不安ですが、一度行ってみたいものです。