赤石岳・荒川三山へ。【その４】

赤石岳・荒川三山へ。【その１】からもう一度！の方はコチラへ♪

赤石岳・荒川三山へ。【その３】のつづきです♪




きました、きました！ウワサのお花畑到着です！
こんなに咲きまくってるんだもの、間違えようがない！！！

鹿から守るための防護柵がありますが、戸を開けてその中を歩けるので柵越しに覗くように眺めるアノ興ざめな感じではありません。



お花畑のなかを歩けちゃいます♪
見渡すかぎりの花＊花＊花＊花＊花＊花




こ、これは足が進まない。



どれもこれもお花がプリプリしてて、まだ咲いたばっかりのように元気がいい。

隊長が前に歩いたのは９月だったから、こんなお花畑の記憶はまったくないそうで、どうせまた同じ場所を歩くならばこんどは絶対花の季節にしたかった。
ちなみに１０年前に来たときは鹿よけの柵もなかったそうです。



ぜったいゆっくり写真撮りたいぞって思って、昨日よりも今朝は３０分早く出てきたんだけど、早くも３０分使い切りそうな感じ。



だって、どのコもどのコもかわいくて素通りを許さないんですよ。



ちょっとワタシを撮らないで行く気じゃないわよね？
ちゃんと見て行きなさいよ！

そんな感じ？






今年は平標山でたくさんのハクサンイチゲを見て満足してたけど、悪いけどもここはその比ではない。

こんなに敷き詰めるくらいに大量のお花畑は北アルプス、南アルプスその他もろもろ含めても初めて見た。



鹿の食害はあちこちで問題になっているけれど、南アルプスももちろん例外ではない。

ワタシが行ったところだと、同じ南部にある聖平もそのひとつ。
聖岳の下にある聖平小屋の近くは以前はニッコウキスゲが咲き乱れる場所だったようです。

ワタシたちが行った２年前にはすでに数えられる程しかなく、あったのはマルバダケブキだけだった。

かつての花畑には柵が張られて、植生の回復のために力を尽くしているようでした。

稜線を上河内岳へと縦走する道にも花畑は多かったけど、どこもマルバダケブキの群生地。



マルバダケブキには毒があり、鹿が食べないから繁殖できるのだそう。



もちろん鹿が悪者というわけではないけれど。



鹿がどんどん増えて、以前はいなかった標高の高い場所にもあらわれるようになった原因は

オオカミの絶滅、ハンターの減少、温暖化の影響が大きいようです。

カモシカと違い鹿は岩場が苦手で、稜線付近の岩礫地のお花畑は比較的被害が軽微とされる。
このため北岳や荒川三山の山頂付近はまだ影響は小さいと思われていた。
実際に北岳は被害がまだ軽いとされてきたが、09年キタダケソウ自生地でも鹿の糞が確認されたという。


これらのことは、ちょうどこの前買ったワンゲルガイドブックス「06 南アルプス 」から引用させていただきました。

さらに鹿食害に対する取り組みについても記述がありますので、興味がある方は一度読んでみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた方が新井和也さん。

先日の剱岳の落石事故でお亡くなりになりました。
新井さんの書かれたお花の本は我が家にも３冊あって、いつも参考にしている大事な本なのです。



ちなみにもちろん今回もわからなかったり微妙だったりした花にたくさん出会ったので
家で調べるのに使った本は新井さんの本でした。



この荒川三山のお花畑はしっかり守られて、こんなにキレイなお花を見せてくれています。

かつて、もっと花を咲かせていた時期があったのか、食害の影響があったのか。
防護柵で花がよみがえったのか、
ワタシにはわからないけど、お花が減らないであるべき姿がこの先もずっと続くといいな。







後ろ髪ひかれつつ、柵から外へでます。







悪沢岳と富士山。



小赤石岳。



タカネツメクサ。



お花畑の興奮が冷めないまま稜線へ！

ザックの後ろで今朝洗ってきたタオル干してます。。。






目に飛び込んできたのは中央アルプス、北アルプスの山並み。その奥には乗鞍岳や御嶽まで。



ここまできたら風が強い！で、寒い！！！

通り道なのか、朝だからなのか。



あの日はこんな何もないところで暴風雨だったんだから、歩いていたひとたちの大変さが想像できる。



ザックを分岐に置いて前岳までお出かけしてきましょう♪






荒川三山いっこめ～♪



目の前に聳える赤石岳。なんてかっこいいんだろう。。。
ため息がでてしまう。。。

山頂のむこうの避難小屋も見える。ちえこさぁ～ん！







これから進むルートを見れば、仙丈ヶ岳に甲斐駒さん。それにどっしりした間ノ岳。

ん？

ということは！

その手前にある山は塩見岳じゃないのーーーー！

気がついてしっかり見れば、塩見岳から三峰岳、仙丈ヶ岳へとつながる仙塩尾根がわかる。



イエ～ィ！

隊長サマ、なつかしの１０年ぶりポージング！

ホントはここじゃないけどね。悪沢岳で１０年前にやったそうで思い出ポーズです♪

ず～る～い～！

ワタシもやるーーーー！



の、登れねぇ(゜Д゜lll)

イヤまさかそんな！

登れたっ♪



さてさて。
分岐まで戻ったら、中岳を目指します。

このあたりで千枚小屋にお泊りの方ともすれ違います。早っ！



目の前には塩見岳がどどん！と聳えてます。




ここを晴れてる日に歩けてほんとうによかった。。。



赤石岳はガスでまっしろだったけど、せめてここから見えてよかった。







中岳～♪

荒川三山はしつこくこのポーズでいくそうです。



塩見岳と甲斐駒。



鳳凰三山なんかもみえます。



今日は時間に余裕があるのでまったりランチしますよ～♪



パンを焼いて、アマノフーズのシチューでいただきます。



ちゃんとシチューは３人前にしましたよ。足りないからね♪



そうそう。
こちらの避難小屋はいわゆる避難小屋のイメージ通りでした。おみやげとか一切売ってないようです。

この赤石岳・荒川三山の縦走ルートのありがたいとこは、南アとしてはめずらしいほど狭い間隔で小屋があるのです。
これはこの前の暴風雨のようなときの避難のためや、女性の場合はトイレ問題とかでもとても助かります。



小屋はちょうどいい休憩スポットで、千枚から来たひとたちと赤石からきたひとたちがお互いのコースの情報交換など。

景色を眺めては、あれが甲斐駒かぁ、あっちが鳳凰か！とか山座同定。

ただしこんな場合も手前にあるのに塩見岳は素通りされちゃいます。。。

あまのじゃくなワタシが、塩見かっこいいねっ♪って言ってたら、食いついてくれるおばさんがいてよかったです（笑）

塩見岳ってどれですか？

あぁ、よかった。。。
だってさ、百名山なのにすごくステキな山なのに影が薄いんだよね。アクセスが悪いからかな？

ちなみにワタシにとって塩見岳は、こんどはピストンでもいいから絶対また行きたい山です。
そのくらいステキな山♪

さぁ、いよいよ悪沢岳へ！どんな悪いヤツなのか！

【その５】へ続きます。