『ゴルゴ13』の新刊、相変わらず購入し続けています。
最新刊の第155巻は「PKO プライス・キーピング・オペレーション」。政権交代が起こった年の新刊の表題作にこのエピソードが選ばれたことの皮肉は別の機会に譲るとして(今風に言えば「超ヤバイ」。とりあえずリイド社が民主党政権を支持していないと分かってスカッとした)、今回注目したいのは、第148巻採録の、表題作にもなっておらず、短く地味で目立たない、「龍への供物(くもつ)」。
2002年12月作品。
舞台は東京・大田区、ジャパン。
そこには不況の中、金属加工業を細々と営む工場があり、経営者達の親睦会も、後継ぎがいないという暗い話題に終始していた。
公安に勤める弟を持つ初老の経営者は、シガリロを吹かす男を、注文を聞いてくれと紹介される。兄の技術しか信用できないと。
注文の品の全てを削り出しで作った経営者は、弟から謝礼を渡される。これは「国」が払う金だと。弟は兄が作った品物の使い道は告げず、ただ、技術力だけで生き残ってきた日本の危機を警告する。
弾丸は一つでいいというのも、相手は決して「断れない」というのも、正にゴルゴ。
お薦め度:★★★★☆
こういう紹介の仕方をしておいてこんな事を言うのは変かもしれませんが、私は「『ゴルゴ13』で世界情勢が学べる」という評価が嫌いです。私は『ゴルゴ13』はあくまでも漫画(劇画)で、「約束」と「信頼」をテーマに据えた人間ドラマだと思ってます。
子供が『ドラえもん』を読んで面白かったと満足することと、大人が雑誌や単行本で『ゴルゴ13』を読むこととの間に、基本的には何の違いもありません。(今の子供は『ドラえもん』を読まないのかもしれないけれど)。
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漫画ですからね。新聞と違って無責任なことが描けますよ。
第155巻はやばいです。
「政治主導とかクソだろ! 日本を支えてるのは官僚だよ!」とゆってます!
俺は同感です!(笑)
マンガなりのウソやなんかも多分に含まれるわけですから。
そういうとこ含めて好きです、ゴルゴ。