冒頭に番外編が採録されています。
三浦さんの高校時代に、事故に遭って目覚めなくなってしまった、彼を好きだった女の子のお話。
善に「俺を殴れ」と詰め寄る大家さん。
今はよくても結果は同じだと大家さんが後悔していた頃、しま奈は未来の自分と大家さんとの関係に幸せな思いを巡らせていた。
しま奈の誕生日は祝ってくれないが、善と二人でのお祝いには同伴すると言い張る大家さん。
「俺と一緒にいたいだろ」。
後悔のないようにひとつひとつ伝えていこうとするしま奈の前に、藤原と紹介された、大家さんのお父さんが現れる。
17の誕生日に好きな人のお父さんから、胸をえぐるような言葉を投げ付けられてしまうしま奈。その日を楽しく祝ってくれ、支えになると言ってくれる善に心の中で謝りながら、頼りすぎるからいけないんだと、しま奈は一人で考えようとする。
しかし12時を過ぎてしまったことを申し訳なさそうに窓から入ってきた大家さんは、自分のために花を選んでくれており、「言わない」「頼らない」と決め、何て答えたら正解なのか分からないしま奈に初めて気持ちを聞かせてくれる。
「おまえはどこにもやらない」。
ところが太陽を迎えにきたお父さんは、この家は売り払うから全員出ていけと、子供には反論が出来ない「常識」を振りかざす。
大家さんも迷っていて、誰かの答えを待っているのかもしれないと感じたしま奈は、二人を追いかけて、「非常識」な気持ちを真っ直ぐに伝える。
時間なんて関係ない
今がうまくいかなくても
いつかそれが報われたら
31ST DOORカラー扉(『別冊 マーガレット』2010年5月号)
32ND DOOR見開きカラー(6月号)
番外編表紙カラー(2月号とじこみふろく)
6月号表紙
高野苺さんのカラー原稿がモノクロでしか単行本に採録されないのはひどい損失だと、最近思う。
お薦め度:★★★★☆
大家さんが立ち止まって振り返ってくれた日のことが、夢で終わらないようにと願うしま奈がすごく良い。
叶わないような夢を抱いている皆が、それを諦めない様が好きです。
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【検索用】夢みる太陽 高野苺 7