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「立場主義」の自縄自縛

2017-01-03 22:09:43 | Weblog
ナナカネ ‏@akane_nanasawa 1月2日
この話を聞いて「中国ふざけるな!」と思う人より「じゃあ待遇改善してやれよ」って思う人のほうが圧倒的に多いと思うんですけど・・・

マユリン ‏@hbk01061 1月1日
アメリカのトランプやヨーロッパの極右政党のような、「反エスタブリッシュメント」を気取った「自称愛国者」の連中は、結局は権力側(=エスタブリッシュメント)の手先。
要は、人々の不満のはけ口をより弱い立場の者にぶつけさせ、弱者による弱者叩きを扇動してるだけなんだよ。

cdb ‏@C4Dbeginner 12月31日
しかし上念司氏といい石井孝明氏といい、僕から見たら雲の上のような学歴と職歴でどこをどう間違えたらあんな500円くんと大差ないようなツイッターライフを送ることになるんだろうな。人生は恐ろしいな。

leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧! ‏@LenyIza 12月30日
屁理屈を捏ね回す事だけに達者で、言い訳ばかりして、ひととしての成長を疎かにした餓鬼が歳だけ経ると、筋違いな論理性の欠片も無い言動で、他人を蹴落とす事だけに長けた、無能な目立ちたがり屋が出来上がる。我が国の内閣のTOPから閣僚、企業や社会運動の中まで遍く存在するけど、単純に害虫。

西蔵@Munich @saizou9 12月19日
いやマジに日本人横柄過ぎ。客の立場となった際の態度の傲慢さよ。で、てめぇが売り手になったらペコペコして。どっちの立場であってもも少しフラットでいいんじゃないのって。叶うものなら50:50が理想っしょ。なんで客がそんなに威張るのを皆で許容するのかホント謎。

小倉秀夫 @Hideo_Ogura 12月18日
赤木さんが代弁してきたのは「見捨てられた男性たち」です。彼らに対して、「お前ら男性だと言うだけで優遇されているんだ」と言ってみても全く説得力がないんです。RT @KazuhiroSoda: いやはや、まさか日本が男性優位の男社会だという前提くらいは共有されているのだと思っていたの(後略)

古川 ‏@furukawa1917 12月16日
「日本の労働者はなぜ経営者視点なのか」という意見はたまにあるが、本当に経営者視点なら、「社員には福利厚生が必要だ」という結論に当然至るはずなので、日本の労働者は経営者視点なのではなくて、単に目上の人間に迎合しているだけなのではないか。



トランプ氏が最も批判したヒスパニックの人には意外にトランプ氏支持が多くて驚きました。でも、すでに米国にいる人は既得権者で新しく入る人は競争相手になる。弱い人とさらなる弱い人の間に新たな分断線が引かれるのが見えるようです。あれだけ女性蔑視的な発言があったのに、白人女性も5割以上がトランプ氏支持。女性の権利を鼻につくような形で言う人たちに対する抵抗にも見え、白人女性の間にも分断線が入っています。よくよく見ていくと、富裕層と貧しい層という単純な見方でなく、地方と都市とか、弱者の中に引かれている線があります。その不思議な均衡点がトランプ氏だった。

(中略)日米英とも分断線が至る所に入るということは、利害関係がすごく多様化しているということ。日本は今まで族議員政治でばらまいてきましたが、もうそれができない。あるいは政府がきめ細かに対応できるかというと、それも限界です。ならば、誰にも共通して必要なものは何かを考えるのが大事。自分は病気にならない、将来介護は必要ないと言える人はいないし、事故で障害者になるかもしれない。「特定の誰かに何かをする」というのは分断社会では反対されますが、誰にも必要な共通基盤を整える発想に転換すれば、反対する人は必ず減ると思います。 —(井手英策・慶大教授、2017年1月1日東京新聞、堤未果との対談記事より)





あけましておめでとうございます。とはいえ、自分のブログや同人活動には満足できているが、世の中は悪くなる一方で、めでたさも中くらいなり。上段に、年末始のツイッターから拾って、井手英策と堤未果の新聞対談と併せ引用してみましたが、井手氏がトランプ現象と日本の現状に絶望を感じているのに対し、堤氏は逆に希望を覚えると。

堤未果は著述業で、維新の議員の妻でもある。アメリカの貧困大国ぶりを面白おかしく綴って、「あちらは大変ねえ」というような中高年の情弱に本を売りつけていればよい、彼女の立場が、井手の絶望とは逆の希望を抱かせるのだともいえよう。これを私は「立場主義」と呼びたい。

冒頭の、桜井誠、名前を記すのも汚らわしいが、差別主義団体の首魁についても同じことがいえる。彼のアニメーターについての発言は、わりと右寄りな人からも、いくらなんでもおかしいだろうと指摘されている。なぜ彼が、賃金・労働条件を改善するべきという妥当な見地をとることができないのかといえば、そこを考えれば、何が何でも中国韓国憎し、という愚かなネトウヨの偶像として振る舞わねばならない彼の立場を危うくするからだ。

立場主義とは、一種の思考停止により、おのれの立場を無制限に正当化する、役人の保身とも変わらない。わが国のいたるところに蔓延しており、デフレ・少子化・格差の拡大と固定化をもたらす主犯となっている。↑画像、闇金ウシジマくん「サラリーマンくん」の板橋は、このくだりの直前、会社でひどいいじめを受けた。そのストレス・怒りがほかへ向かう。このコンビニだけでなく、牛丼屋、駅、さらにかわいそうな風俗嬢。強い立場から受けた圧迫が、さらに弱い立場へのはけ口を求める。悪意の連鎖。ウシジマくんの大きな主題。

井手氏は「自分は病気にならない、将来介護は必要ないと言える人はいない」とおっしゃるが、ウシジマくんに登場する逆境の人物たちは、常に追い込まれ、不安定な立場で翻弄され、とにかく抜け出そうともがいたり、刹那の快楽をむさぼるなどで、ますます悪い立場へ追いやられる。将来のことを建設的に考える余裕などない。が、こうした、いじめ・悪意・怨恨・低賃金の奴隷労働の悪循環を断ち切ることに成功する者も稀にいる。宇津井優一や吉永美奈が代表的。日本をとりまく逆境を、どのように変えてゆくことが可能か、子ども・若者に希望を与えることができるか、考えてゆきたい
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