軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

Togawa Legend 2 / 戸川純

2018-12-29 02:00:00 | 音楽
DISC2
01.バーバラ・セクサロイド/ヤプーズ
02.肉屋のように/ヤプーズ
03.コレクター/ヤプーズ
04.バージン・ブルース(SINGLE VERSION)/戸川純
05.吹けば飛ぶよな男だが/戸川純
06.Men's JUNAN/ヤプーズ
07.ヒステリヤ/ヤプーズ
08.赤い戦車/ヤプーズ
09.君の代/ヤプーズ
10.ヴィールス/ヤプーズ
11.12階の一番奥/ヤプーズ
12.NOT DEAD LUNA/ヤプーズ
13.テーマ/ヤプーズ
14.ヒス/ヤプーズ
15.いじめ/ヤプーズ
16.オープン・ダ・ドー open the door/戸川純バンド
17.ラジオのように Comme a la radio/戸川純
18.地球ゴマ/ゲルニカ
19.青銅の軟体/ゲルニカ
20.東口トルエンズのテーマ(NEW MIX)/東口トルエンズ

1から3:『ヤプーズ計画』より。
4,5:シングル。
6から8:『ダイヤルYを廻せ!』より。
9から13:『ダダダイズム』より。
14,15:『HYS』より。
16:『TOGAWA FICTION』より。
17:『20th Jun Togawa』より。
18,19:『電離層からの眼指し』より。
20:『東口DVD』より。DVDとはミックス違い。

・・・・前回から1年以上が経過してしまった。久々の音楽ネタ。

Disk1が「☆7」でしたが、ヤプーズ中心のこのDisk2は ☆☆☆☆☆☆ ですね。神の領域であることは間違いありませんが、初期の曲が持っている狂気と禍々しさとドロドロとした排他的な異世界感とは別格です。ヤプーズの作品も「逝っちゃっている」ことは間違いないのですが、何処かスッキリとした印象が全体を支配している様に感じてしまうのは・・・私が変態だからでしょうか。

1曲目 カーボーイ・ビバップの様なイントロ、縦揺れの軽快なリズム。巻き舌で突っ走る純ちゃんが素敵。でも毒は薄い。
2曲目 タイトルはスプラッターで素敵?ですが、中味も中々素晴らしい。欲情がオドロオドロしく蠢く名曲。エロチックな生声の呻きがそそります。喫人スプラッターの名曲。
3曲目 この頃はタイトルがダイレクトですね。2曲目に近いドタドタ打ち込み系リズムに、シアトリカルなボーカルが怪しい歌詞を吐き捨てる。サビのボーカルの逝きっぷりが心地よし。間奏のギターは少しだけフリップ。
4曲目 純ちゃん一のお下劣ソング、ロリボーカルとコミカルレトロな雰囲気と間逆な歌詞。その歌詞もある意味ぶっ飛んでいます。
5曲目 沖縄歌謡?、この頃は初期にありがちだった、聞き手に襲いかかる様な歌詞と歌い方ではなく、歌詞をよく消化しないとその魅力は分からない曲が多い。淡々と流れるボーカル。それにしてもこの曲聞きづらいし、歌詞読んでもピンとこないし・・・・
6曲目 一転初期の勢いを彷彿とさせる聞き手に襲いかかる曲、テンションの高い演奏と凶暴なボーカルが絡み合いながらあなたの脳髄を侵します。大好きな歌詞なので
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窓を割って入っちゃったよ お早う 露骨に嫌そうな顔に Kiss
ネクタイしめてあげる 愛してる 度合い分
窒息しかかってる ふたりきり 会社休みな
総務部まで付いて来ちゃった 好きよ 同僚に引きずり出されるわ
きれいな花のような 理性で笑う秘書
ばかやろうライターで髪の毛 燃やしてやったよ
漠とした玉砕の意志は滾り行為へ いや増せよ
しかれどその心情は寂寥の荒野に あるぞかし
つらいんだねと私の為に それでも涙ぐんでるあなたの
涙はあまりに尊すぎて もう二度と二度とすまいと思う
鍵を壊し出て来ちゃったよ お早う
社会に拒まれてるらしいが
実際個人的に隔離は嫌いなの
誰かが叫んでいる 野放しは危険だなんて
みんなが辟易してるから O.K ここで割腹するわ
名刀菊の本山 真横に一文字
それともコの字型 あきれてる勝手にしろと
劇甚の ダス・ゲマイネ いみじき愚行よりのがれまほし
かえりみれば興起はたして 擾乱の徒労になるぞかし
かわいそうにと こんな女をそれでも抱きしめる ああ あなたの
腕の中で 二度ともう二度と ああ トレランスなあなたの受難
つらいんだねと私の為に
それでも涙ぐんでるあなたの
涙はあまりに尊すぎて もう二度と二度とすまいと思う
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素晴らしい・・・ぶっ飛んでいます。是非聴いてください。
7曲目 抑揚に欠いた歌い方のボーカル、歌詞は前半の狂気さが後半まで持続していない。少し単調かな・・・・オケをバックに暴れるギターが素晴らしい。
8曲目 この曲もゆったりながら力強い演奏をバックに淡々と流れるボーカル、難解なのか前衛なのか狂気なのか・・・歌詞の内容がダイレクトには伝わりません。演奏が何となくアンビエントっぽくて素晴らしい。
9曲目 昭和歌謡、鼻声ボーカル、中華っぽさもあるパターン。実は余り得意ではない。
10曲目 凶暴で多彩なボーカル、医療系アバンギャルド、打ち込み系だけれども演奏がプログレっています。
11曲目 フレンチポップ風?優しい演奏にか弱げなボーカル、イントロと間奏部分の猫の声の様なボーカル?テーマ終わりの転調部分でググッと沈み込む雰囲気が最高に素敵。良いなぁ戸川純は最高ですね。
12曲目 自殺系アバンギャルド、死なないんですね。そして目一杯人生を楽しむ、奥深い歌詞だなぁ・・・・
13曲目 ヤプーズのテーマ?自伝的な歌詞、ドッカンドラムとガシャガシャギター、ドシャメシャですね。
14曲目 時事ネタ日記的退廃音曲。中味はありませんが目一杯純ちゃんです。
15曲目 弾き語り風ピアノとのデュオ、シンプルの極み。落ち込み感はあるが歌詞にも捻りが少ない。
16曲目 純ちゃんのニナハーゲンっぽいボーカルが炸裂、テンションの高いリズム隊にザッパっぼいギターソロも秀逸。一丸となり勢いマックスで聞き手を蹴倒して暴走する名曲。やっぱり純ちゃんはダイレクトに凶暴さが爆発している曲が最高。
17曲目 「20th Jun Togawa」参照。
18曲目 ゲルニカです。演奏は室内楽的なオケ、ハチドリの様にちょこまかと目まぐるしい劇場的なボーカル。
19曲目 何故か苦手ではなかったゲルニカ・・・ボーカルを楽器として聴いていたのですね。
20曲目 戸川純と山本久土のパンクフォークユニット、「侍ジャイアンツ」の替歌ライブ音源。グシャグシャです。

バックの演奏に飲み込まれた感があったヤプーズ時代、どちらかというとボーカルも楽器の一部、的な感覚で純ちゃんも存在していたのかなと。スルメ的な名曲か多い気がします。テクノっぽいが時折プログレ臭が匂い立つヤプーズの演奏も素晴らしく「ダダダイズム」当たりは今聞き直すとかなりの名盤ですね。ヤプーズが苦手だった昔は私もガキだったと言うことなのか、ただ単に初期の曲が凄すぎただけだったのか。聞き通す前に「☆6」と言い切りましたが、再考の価値ありですが・・・次もありますので。






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