国公私立・医学部、薬学部、看護学部の攻略法 (さくら教育研究所)(SKREDU)

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東京医科大学の入試問題の出題傾向と分析

2021-03-30 | 日記

英語

大問5の読解問題に記述の要約問題が加わった以外大きな変化はない。大問1~3は標準的な問題だが、長文の総語数が1,800語程度もある上、大問4には小問が26題ある。大問5も選択肢が多く、今年度から記述問題も加わったため全体的に時間がかかる。そのため時間配分が合否を左右する。対策として発音・文法・語句整序は標準的な問題集の演習をすれば十分だが、大問4、5は本学特有な形式のため、過去問で慣れておく必要がある。

数学

18・19年度と比べ大幅に易化し、基本的・典型的な問題が多く出題された。数学Ⅲ分野からの出題数も減り、初めて確率が出題された。また、大問1のみ小問集合となり、大問4が記述式から空所補充になったことで記述式の出題がなくなった。計算量も多くはないので、確実に得点できるように練習しておくこと、正確に計算できるように訓練することは効果的だ。難度が高めの問題に対しては難関大の過去問でハイレベルなテーマに触れておいてもよい。

化学

大問4題。大問1は正文選択問題で、例年同様、「すべてに誤り」という選択肢があった。他の大問は、いくつかの実験操作からなる問題構成だった。やや解きやすくなったが、問題数が多い。時間的に厳しく解答スピードを要求される。計算力と知識をつけた上で、本学独自の設問形式と時間配分に慣れるために、過去問に取り組むと有利。また複数の手順がある実験問題に対応できるように、様々な入試問題にあたっておこう。

生物

大問4問構成。例年通り標準的な知識問題が多いが、確実に理解をしていないと複数の選択肢から正解を絞るのが難しい。大問2のⅡ・Ⅲの問題は解きにくいと感じた受験生も多いだろうが、本文に書かれている情報で十分解くことができる。教科書などを通して典型的な生命現象の仕組みをしっかり説明できるように、また、日本大や埼玉医科大など知識中心のマーク問題で構成される大学の過去問を解いて慣れておくとよい。

物理

19年度と比べ大問数が1つ増加した。全分野から満遍なく出題されるが、特に力学、電磁気の出題が多い。核反応も含めて原子分野が頻出なので、原子分野まで確実に学習しておきたい。標準的な内容がほとんどだが、設問数が多く、さらに手間のかかる数値計算や有効数字の桁数の多い数値計算が頻出なので、事例読解のスピード、正確な計算力、解く問題のセレクトが合否のカギとなる。物理定数や三角関数の値が、問題ごとではなく巻末の表で与えられることにも慣れておきたい。


医学系学部への進学実績に定評がある私立中高一貫校

2021-03-13 | 日記

 医学系学部への進学実績に定評がある私立中高一貫校が、変わらぬ人気を集めている。

 手厚い進学指導に加え、コロナ禍のもと、医療で社会に貢献したいという若者の意識の高まりも背景にあるという。

■手厚い対策、医大と交流も

 「娘は小さい頃から医師になりたくて、こちらは医学部への進学者も多いので志望しました」

 2月2日午前、豊島岡女子学園中(東京都豊島区)の校門前で、入試に臨む娘を見送った母親は話した。1月に試験があった千葉県の難関中に合格していたが、2月1日は桜蔭中(文京区)、2日は豊島岡と、医学部への進学実績により定評のある私立中高一貫校への進学を希望していた。

 

 別の受験生の母親は「娘は生物が好き。豊島岡は医学部をはじめ獣医学や薬学など理系に強いので」と話す。3日の第2回、4日の第3回とも、合格するまで受験する覚悟を語った。

 今回、豊島岡の計3回の入試の受験者は計2078人で前回を上回った。同校によると、高校からの入学者と合わせて計約350人の高3生の約7割が理系志望で、このうち医学部医学科の志望者は90人ほど。その割合は近年増えているという。

 昨年度実施の大学入試の合格実績を見ると、卒業生338人のうち、医学部医学科にのべ121人(既卒を含めると181人)が合格した。このほか薬学部にのべ115人、農学・獣医学部に同45人、歯学部に同18人が合格している(いずれも既卒含む)。

 「特に医学部に特化しているわけでないが、2018年度からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定校にもなり、科学的思考が育つ機会を多く設けている」と同校進路指導委員会主任の十九浦(つづうら)理孝(まさたか)・教務部長は言う。

 高1、2年では仮説をたて、実験、分析、検証を進める探究活動の課題に取り組む。科学、技術、ものづくり、芸術、数学を総合的に学ぶ「STEAM教育」を意識しており、「正解だけを求めず、失敗から学ぶ経験を与えたい」という。

 中3から夏・冬の長期休みに講習を実施、加えて高3では受験直前の1~2月に、「東大数学」「医学部英語」など大学や学部別、教科別に予想問題を解く講座を実施している。

 先輩から進学先選びや勉強法などを学ぶ講演会には毎年、医学部の1年生を講師に迎える。東京医科歯科大との高大連携プログラムがあり、研究室を訪問する機会も設けている。

■大学病院でブラック・ジャックセミナー

 医師の仕事を体験する機会を設けているのは、駒場東邦中(世田谷区)だ。

 医学部志望の中3生を対象に2016年度から、最新の外科手術の内容を体験する実習「ブラック・ジャックセミナー」を、近くの東邦大学医療センター大橋病院で始めた。内視鏡手術や超音波メスの扱い方などを、外科医とともに体験する。18年に同病院が新築され、学校説明会などでセミナーの紹介をすると、興味を持つ生徒が増えた。

 こうした活動は、学校の人気アップにも貢献しているようだ。13年度入試で686人だった受験者数は一時、500人まで落ち込んだが、21年度は623人に増加。2月1日に同校を受験した川崎市の男子生徒は「外科医になりたい」。世田谷区の男子生徒も「漫画『ブラック・ジャック』が好きで、外科医にあこがれている」と語った。

 堤裕史教頭は「コロナで医学への関心が高まる中、卒業生や東邦大関係の医師がテレビ出演した影響もあるのだろうか」と話す。

 東邦大医学部への推薦枠も、東邦大付属東邦高(千葉県習志野市)と合わせて20人程度あるが、駒場東邦からの志望者は毎年4、5人ほど。堤教頭は「全体では国公立大理系志望者が多く、医学部も国公立大を狙う生徒が多い」と説明する。医・歯学部の合格者は18年度が101人で、19年度は124人に増えたという(いずれも既卒含む)。

■若者、社会貢献を意識

 入試や進学情報を調査している安田によると、医学部系への高い合格実績が目立つのは私立の中高一貫校だ。

 特に難関の女子校では、理系の受験生の多くが医学部を志望する傾向がある。大学通信の調べでは、昨年度は桜蔭高(卒業生229人)では42人が国公立大医学部、124人が私大医学部に合格した(既卒含む)。雙葉高(千代田区、同169人)では、医学部に65人、歯学・薬学・看護・獣医学部に16人が合格した(同校調べ、既卒含む)。女子学院高(千代田区)では過去3年間の卒業生の18%が医・歯・薬・保健・看護学部に進学している(同校調べ)。男子校では開成高(荒川区)、海城高(新宿区)、巣鴨高(豊島区)、暁星高(千代田区)、独協高(文京区)などが、医学部の合格実績が高い。

 安田は「コロナ禍でも医学部系の志願者数は減っておらず、ワクチン開発などへの期待からか、薬学部では志願者をかなり増やした大学もある。不況への不安がのぞく中、専門職の強みに加え、若い世代の間で社会貢献の意識が高まっていることも背景にあるのではないか」と分析する。