自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

自然と共に生きた縄文人と自然に還ったセバスチャン・サルガド

2015-11-11 16:00:12 | 自然と人為
 本日、11月11日(水)から13日(金)まで19:20から、11月14日(土)~11月20日(金)は9:40から映画「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」シネマ尾道で上映されます。

 セバスチャン・サルガドは世界の飢餓、難民、内戦の悲惨な状況を知らない人に伝えることで、世界の人々の救済の声が大きくなることを信じて写真に撮り続けていました。しかし、大虐殺の悲惨さを目にして、肉体的にも精神的にも極限の状態に陥り、これ以上写真を撮り続けると命が危ないと医者に宣告されて、社会に目を向けた写真は撮れなくなったそうです。
 そして故郷のブラジルの牧場に戻り、奥さんの提案で乱開発で禿山になった牧場周辺の植林を始め、250万本、200種の植林で熱帯雨林を復活させました。その自然の復活、生命力に感動して再びカメラで自然を撮る仕事を始めました。自らが自然に生かされているという感動、Genesis:生命の起源を見つめて!

 人間は自然から生まれ、様々な物語を生きて自然に還ります。また、私たちはこの人工的な便利な文明世界で誰にも迷惑を掛けないで生きているつもりでも、一人では生きていけないし、人と人、動物やモノとの対立は自己中心的な考えから生まれます。戦争は国が国民を殺すことになる絶対悪で、抑止力は戦争の芽を育てます。平和は敵を想定した抑止力ではなく、自然を崇拝して共に生きてこそ守られます。この世に生まれた奇跡を感謝し、自然への畏敬を原点にした物語を私も生きたいと思います。

 セバスチャン・サルガドは社会の写真撮影から自然の撮影に還りましたが、日本の先住民、縄文人は稲作ではなく自然を畏敬して日本の風土に合った狩猟採集(クリ等栽培、海や川での漁)の定住生活を2千3百年前まで1万年以上続けて来ました。
 その縄文文化についてNHK総合で11月13日午前1:30~2:19(12日深夜)に再放送があります。
アジア巨大遺跡 第4集 縄文 奇跡の大集落~1万年 持続の秘密~

 自然を無視して文明の道を歩むことは、自己家畜化、自己孤立化への道。自然を含む他者との共創の道を目指したいと思います。

参考:
遥かなる縄文の記憶~科学の目で見た縄文~
三内丸山遺跡1994
中国・韓国にはない縄文人のDNA 日本人のルーツDNA解析
DNA分析で縄文人と弥生人の混血が進んでいたことが判明

初稿 2015.11.11 更新 2015.11.18




最新の画像もっと見る

コメントを投稿