時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

更新してないのに……

2006年11月13日 07時39分59秒 | 音楽・芸能
全然、更新していないのに、ときどき覗いてくださっている方々がいらっしゃるようで、なんとも申し訳ない&有り難い気持ちで一杯です。
私事のほうは、ようやく新居が見つかり、今月末には転居の予定です。
でも色々と慌しくて、多分、もう暫くは更新が無理だと思います。
書きっ放しならば、週に1~2度、書くだけはできそうですが、あとは放置という杜撰な管理はしたくないので、ちゃんとできるようになってから、きちんと再開したいと思います。

でも、せっかく見に来てくださっている方々に申し訳ないので、今日は他ではちょっと聞けないような裏話をご披露したいと思います。

漫画家のはらたいらさんがご逝去されました。
はら氏と言えば、皆様が最も記憶に残っているのは『クイズ・ダービー』の回答者ではないでしょうか?
あまりにも正解率が高いため、「はらたいらは、事前に正解を教えられている」なんていう噂が広まりました。
ダービーのスタッフではないので断言はできませんが、おそらくそういうヤラセは無かっただろうと考えています。
では、どうして、はらたいらはあんなに何でも解ったのか?
それは漫画家(とくに四コマ)という職業と放送作家という職業の類似性が成せる業だったと思います。
四コマ漫画で重要なのは、ネタ探しです。ネタが八割を占めると言っても過言ではないと思います。ですから、そういう職業はアンテナを広く張り巡らせています。新聞はほとんど全紙を購読している。主要雑誌も全部買っている。
もちろん大きなニュースは全紙に載ってます。しかしネタ探しとして大切なのは、小さなネタ。例えば社会面の片隅に、独自の小ネタが載ってたりします。そういうのが大切な訳です。
兵庫のド根性ダイコンとか、立つレッサーパンダのフータくんなどのトピックスは、おそらく発端は、どこかの1社が見つけてきた小ネタだったはずです。それを「これは面白い」っていうんで他社も取り上げて、全国的に知られる大トピックスになったというのが実態ではないかと思います。
実は放送作家も似たような人種で、ネタ探しの為に、常にアンテナを張り巡らせています。会議などで「どれだけ面白いトピックスを知っているか」が試金石だったりするわけです。
クイズ問題なんていうのは、新聞・雑誌の小ネタあたりから作られる事が非常に多いのです。
「先頃、○○県○○市で、ちょっと変わった”あるもの”が作られて話題になっています。普通は金属で作られる物なのですが、これは地元特産の食品で作られました。さて、それはなんでしょう?」
なんていう問題は、新聞・雑誌のトピックスあたりがソースであることが多いのです。放送作家は、そういう所からネタを拾って問題を作っている。しかし、はらたいらも漫画ネタ探しのために、そういう物に目を通している。だから答えが直ぐに解る。つまり、はらたいらは答えを知っていたのではなく、問題のソースを知っていた――これが真相ではないかと思います。
ついでに言えば、ダービーは超長寿番組だったので、やっているうちに問題作家のクセも解っていったのでしょう。
「ここにはサンデー毎日と東京新聞から、よく作る作家がいるな」みたいに(笑)。そうすれば、それらのソースは特に念入りに目を通したはずです。

ところで、クイズ・ダービーに限らず、クイズ番組で事前に正解を回答者に教えているか?――は、多くの人が一度は抱く疑問ではないかと思います。
もちろん全ての番組において、そういうヤラセは無いと断言する自信はありませんが、「回答者に正解を教える」というような”幼稚なヤラセ”は、ほとんど無いと言って良いと思います(ここからが、わざわざ、こんなブログを読んで下さってる方への特別サービス)。
「では、クイズ番組に演出は無いのか?」といえば、これも”No”です。
例えば複数の回答者が早押しで争うクイズ番組。誰か一人がダントツに正解を続けていては興醒めです。追いつ追われつでこそ、最後まで見てもらえるのです。
下地の演出としては、知識量が同程度の出演者を揃えるなど、ディレクターによる演出があります。しかし、それでもワンサイドゲームは避けられません。
では、どうするかと言えば、「接戦になるように問題構成を行う」――これがクイズ番組の主要な演出です。
回答者の興味や知識に合わせて、問題を作るのです。
一般人が出演するクイズ番組には、予選会というのがあり、ここで調査票というのを書かせます。「特異なジャンル」や「苦手なジャンル」はもちろん、趣味・特技から家族構成・出身地など、様々なデータが集められます。これを元に問題を作るのです。
Aさん・地域の合唱サークルに所属
Bさん・大阪府岸和田市出身
Cさん・高校時代テニス部に在籍
Dさん・今スイーツ作りに熱中
なんていうデータが上がってきます。でもって、
「合唱で女性の高音パートはソプラノですが、では女性の低音パートはなんでしょう?」、「オリックス清原選手は、地元の有名な祭りの名を取って”何ファイター”と呼ばれているでしょう?」、「硬式テニスの得点で0の上は15点、15点の上は30点ですが、では30点の上は何点でしょう?」、「ワインのアドバイスをする職人はソムリエですが、ではスイーツ作りのプロである菓子職人はフランス語でなんと呼ばれるでしょう?」……なんていう問題を組んで行くわけです。これで”接戦”が演出されます。

また、芸能人が出演するクイズ番組では、よくプロダクションから「1問も答えられないとイメージが悪いから、配慮して欲しい」なんていう”要望”が出されることがあります。芸能人の場合、一般人よりも遥かに膨大なプロフィール・データがあります。そういうのを調べ上げて、きちんと正解できる問題を作ります。芸能人の場合は、出身地や趣味などは広く知れ渡っているので、ご当地問題などを安易に出すと、配慮したことがあからさまにバレてしまうので、広く知られていないようなところから出しますが……。また芸能人とスタッフは、日頃から付き合いがあるので、「この前、××市へロケで行って、○○を食ったけど、すごく旨かったよ」みたいな雑談を覚えていたら、「××市の名物料理で……」みたいな問題にする訳です。答えは、もちろん○○です。

結論を言います。クイズ番組で事前に回答者に正解を教えるなんていう幼稚なヤラセは行われていません。クイズ番組の演出は、もっと前から、もっと大掛かりに仕組まれているのです。
――正体バレたら業界から消されるかな?……まあ、もう別に困らないんだけど(謎)

では、そのうちに本格的にブログを再開するので、もう少しお待ち下さい。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (117shiro)
2006-11-16 15:01:56
お体にお気をつけ下さいませ。一段落されてからのブログ、楽しみにお待ちしております。
返信する

コメントを投稿