ジョージ・ルイス：オハイオ・ユニオン

JASS AT OHIO UNION: George Lewis

　幻の名盤ブームを引き起こしたジョージ・ルイスのオハイオ州立大学でのライブ盤の復刻版です。
幻の名盤とはどんなものかと、入手したのですが、スタイルがニューオリンズ・ジャズですのでめったに聴きませんです。ブログのネタに持ち出したのですが、ＬＰレコード製作があまりにもすばらしいので感心しています。
二枚組みでＢＯＸに入っています。ＢＯＸは盤の厚みを考慮して奥行きが深くとってあるようで、ダンボール紙で空間を埋めています。盤は厚めで反りなどはもちろんありません。パンフレットが三部付いています。一枚は英文パンフレットの復刻。他の二枚は日本制作の総勢５人の解説。ＢＯＸは赤色の化粧紙が貼ってあります。
この復刻盤は徳間音工（ミノルフォン）が洋楽を手がけ始めた頃に発売したと記憶していますが、ＬＰレコード製作の姿勢が、好感触です。３０年以上もたっていますが、いまだに品質は良好。時はオイル・ショック、プラザ合意の前。復刻のプロデュースといい、盤の制作といい、この当時の日本の誇り（Made In Japan ! ）ですね。惜しむらくは、縦置きにしたときに背表紙がないことなのですが、わたしはタイプライター打ちした紙を貼り付けています。
またＢＯＸが開けずらいので、右手裏側に指穴をうがつとか、指かがりがあると最高ですね。
（ ↑ 何を言ってんだか．．．ＣＤの時代だから、ＬＰでの再制作は無いと、常識では思いますが．．．、カンニング・ペーパーじゃあるまいしＣＤの折りたたんだ解説なんか読む気はしませんし、ちんけなジャケットじゃつまらない。趣味趣向の分野で、それに世の中の価値観は多様ですからね。 ）

"Jass At Ohio Union" Dan(JPN)VC-8001/8002
Introduction / Salute To Ohio State / Collegian
Mama Don't 'Low No Music / Climax Rag
Lord, Lord, You Certainly Been Good To Me
High Society / If Ever I Cease To Love
The World Is Waiting For The Sunrise
Maryland, Maryland
Funeral Sequence
  Just A Little While To Stay Here
  Flee As A Bird
  I'll Be Glad When You're Dead, You Rascal You
Over The Waves / Bugle Boy Blues / Doctor Jazz
Red Wing / Sensation Rag
Corrine / Ice Cream / Chimes Blues
When The Saints Go Marching In
Muskarat Ramble / Finale
George Lewis (cl) Avery Howard (tp) Jim Robinson (tb)
Lawrence Marrero (banjo) Alton Purnell (p) 
Alcide Pavageau (b) Joe Watkins (ds)
1954/03/03 Ohio Union

　演奏スタイルが古いと言っても録音はそんなに古くありません。演奏されている曲も、ニューオリンズ・ジャズの典型的なものばかりです。モダン・ジャズでは使うことがないと思う、バンジョーがいいですね。
この中に葬式の音楽（Funeral Sequence ）が演奏されているのですが、墓地までは悲しみを誘う暗さで、そして埋葬が済んでの帰りは、一転してド派手で陽気な演奏に変わり、その後は故人の想い出に浸ります。日本の葬式でもこのスタイルを取り入れたら、よかろうに．．．
何の気なしに聴いていると、秋の大運動会の雰囲気を感じる曲も入ってますね。いまさらながら、ジャズの発生が軍楽隊ブラスバンドの楽器転用だったと、思い当たりました。
それにしても、モダン・ジャズばかりに耳目を奪われがちですが、古いスタイルの演奏を聴くとジャスの奥行きの深さが．．．「並」じゃなくて「大盛り」。

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投稿済み・準備中を含め　アルバム・ジャケット一覧　を用意しました。

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2005/09/27 ものずき烏 記