ひらのかおるタウン通信

ひらのかおるの日々の暮らしや市民活動の中で、みなさんにお伝えしたい情報や雑感などを綴っています。

冬の清掃工場見学

2012-01-27 | Weblog
毎年、夏の終わりには補修工事契約議案調査で清掃工場を見学しますが、今回の見学は、1月13日にぴあ・ネット/100万年の会の主催に同行しました。

東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理について、大阪府が受け入れのための処理指針をだし、1月18日に府内市町村に説明をしました。それにさきがけ、島本町の焼却施設を見学し、現場の声も聞いておこうという主旨で行ったものです。

また、放射能汚染がれきを仮に受入れた場合、周辺の空間線量に影響はないか確認する必要があります。そのためには通常のバックグランドの値を知る必要があると、当日は測定器でごみピット周辺、灰バンカー下、スポーツ施設、尺代地区、若山台第1住宅の地点の測定も行いました。

島本町の焼却炉はバグフィルター・活性炭吹き込み装置が付いており、大阪府の処理指針に示すがれき受入れに適合する炉ですが、23トン2基、計43トンの規模の小さい、機械化バッチ燃焼式焼却炉(現在8時間運転)です。

6mもある布製のバグフィルターも見せていただきました。フィルターというと排ガスをフィルターーで濾す、というイメージがあるかとおもいますが、そうではなく、フィルターの上下は開いていて筒状になっています。下から排ガスを吹き込み、フィルターに飛灰やばいじん等を吸着し、時々自動的に払い落とし、除去しますが、排ガスは排気口から筒抜けにでていきます。

ごみピットはクレーンでごみを持ち上げ燃えやすくするため撹拌します。そのたびに、粉塵が舞い散りますので、がれきに付着している放射性物質はピットの外にも拡散するでしょう。ピット周辺には作業員が常時おられます。がれきを搬入しても保管する場所もありませんし、セシウムは水に溶けるので雨にあたっては大変です。

焼却炉を直接触れるような場所まで、案内してもらいました。島本の焼却炉は労働者が被曝しやすい環境で働いているということです。

「放射性物質を含む廃棄物の処理は経験のないこと、設備はあくまでもダイオキシン・窒素酸化物、塩化水素、重金属等の有害物質を除去するようには設計されているが、放射性物質を除去するようには設定されていない」と現場の声がありました。がれきを受け入れることによる設備故障や損傷が心配されます。焼却施設そのものが放射能に汚染されることになります。

東京都の江戸川区の清掃工場では、焼却灰を運搬する作業員の被曝が報告されています。東京都の廃棄物も汚染されているからです。働く方々の被曝をさせないためにも受け入れは絶対にやめるべきと見学をして確信しました。


写真:焼却炉 燃焼温度は900度くらい・・炉内が見えています

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