ミドリに対する愛情の有無ばかりに気をとられ、愛そのものの姿を見失い、悩まされ続けてきたことも、遠い昔のように思える。
愛情とは、形のあるものではなく、これだ! と決めつけられるものでもない。
いつの日にか愛せるようになる、とその存在を確かめることに執着したが為に、見失っていた。
妊娠の事実が分かった日、ミドリの口から出た言葉を思い出した。
「もし貴方が、子供のことでそう決めたのなら、始末します。
永久に持てなくてもいいんです。
お医者さまは、かもしれない、と言われたのですから。
子供は、又できるかもしれないけれど、貴方は二人といないの。
だから、今まで通りに‥‥」
男は、心の中で念じ続けた。
「俺が帰り着くまで、待っていてくれ。頼むよ、
子供を堕ろすのはやめてくれ。一からやり直すから」
男は、ミドリの元に戻ることを決意した。
かびの生えた情熱を、今再び、ミドリのためにそして生まれくる子供のために燃やそうと思った。
*続編の意思があるのですけれど、迷っています。
ミドリの復讐編とでも言うべきものなのですが、どうしたものか…
愛情とは、形のあるものではなく、これだ! と決めつけられるものでもない。
いつの日にか愛せるようになる、とその存在を確かめることに執着したが為に、見失っていた。
妊娠の事実が分かった日、ミドリの口から出た言葉を思い出した。
「もし貴方が、子供のことでそう決めたのなら、始末します。
永久に持てなくてもいいんです。
お医者さまは、かもしれない、と言われたのですから。
子供は、又できるかもしれないけれど、貴方は二人といないの。
だから、今まで通りに‥‥」
男は、心の中で念じ続けた。
「俺が帰り着くまで、待っていてくれ。頼むよ、
子供を堕ろすのはやめてくれ。一からやり直すから」
男は、ミドリの元に戻ることを決意した。
かびの生えた情熱を、今再び、ミドリのためにそして生まれくる子供のために燃やそうと思った。
*続編の意思があるのですけれど、迷っています。
ミドリの復讐編とでも言うべきものなのですが、どうしたものか…
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