Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

荒木飛呂彦 「スティール・ボール・ラン」 第1ステージ感想日記

2004-03-29 | 漫画... 「デスノート」と「ジョジョ」など
#1
at 2004 01/19
「ストーン・オーシャン ジョジョの奇妙な冒険第6部」の連載が終わってから手にしなくなった少年ジャンプ。昨日、キオスクに懐かしい絵柄の表紙を発見して、Tomotubby は驚喜しました。新連載は「スティール・ボール・ラン」という題名です。舞台は19世紀末のアメリカで、インディアンが主人公? これで長かった「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズもようやく終わったかと思うと感慨深いものがありました......

......しかし、ページを繰っていたら、アブドゥル、ディオ、ツェペリとジョジョ・シリーズ懐かしのキャラがちらほら。インディアンの「砂男(サンド・マン)」というのもどうやら砂のスタンド使い(砂といえば犬のイギーだけど...)のようだし、ツェペリは例によって波紋使いのようだし、いったいこの先どうなることやら。当分目が離せません。

#2
at 2004 01/26
新連載第2回にして、やはりジョジョが登場。その名はジョニィ・ジョースター。しかしいつもと役回りが違っていて、足が不自由で車椅子に乗った少年という設定です。絵柄も、第4~5部に登場した広瀬康一君みたいな感じで、第1回冒頭に登場したサンド・マン、早くも波紋を披露したジャイロ・ツェペリ、第2回冒頭に登場したポコロコなどに比べると、存在感がないというか、はっきりいって見劣りします。今回のジョジョは、意外にも狂言回し的な役割を果たすのかも知れません。ジョニィはひょんなことからツェペリの発する波紋に触ってしまい、そのために一瞬ですが歩けるようになります。どうやら波紋の謎を確かめるためにアメリカ大陸横断レースに参加するようです。

ポコロコが占ってもらったジプシーの女は、第3部に登場したエンヤ婆のようにも見えます。

#3
at 2004 02/02
先週、7人目のジョジョ、ジョニィ・ジョースターは存在感がなく見劣りするから、ひょっとして狂言回し的な役割を果たすかも。と予想を書いたんですが、今週の展開は早くも予想を裏切り、ジョニィが以前は天才ジョッキーだったこと、不運から下半身不随になってしまったことなどが語られます。ジョジョはやはり脇役などではなく、本編でもツェペリが絡む重要なキャラクターであることは間違いないでしょう。

#4
at 2004 02/09
米国西海岸サンディエゴから東海岸ニューヨークへの騎馬レースはスタート目前。ツェペリの波紋に触れて一時的に立つことができたジョジョは、下半身不随のまま、駄馬に引きずられてレースに参加。ツェペリを追うことになる。
一方、砂のスタンド使い、サンドマンは馬に乗らず、自らの足でレースに参加。来週は増ページらしく、楽しみ、楽しみ。

#5&#6
at 2004 02/16
いよいよ北米大陸横断レース「スティール・ボール・ラン」の開始!! 直後、15000m短距離決戦の第1ステージで早くもツェペリが先頭に。追うアブドゥルとディオが、ツェペリの波紋を帯びた鉄球の前に早くも脱落か?? どうやらこの作品の題名はこの鉄球のことも意味してるみたいです。

始まったばかりで悪役がはっきりしないけど、舞台がサン・ディエゴとメキシコ国境に近いあたり、ツェペリにかなわないと悟ったディオが御馴染みの石仮面でもみつけて吸血鬼になるのかな? でも、吸血鬼って波紋に弱かったし、昼間活動できないから、この線はありえないかな。展開がまったく読めません。1890年9月25日という時代背景でも調べてみよっと。

1890年には、ネイティブ・アメリカンに関して Ghost Dance movement spreads to the Black Hills という記述があるけど、なんとなく、これがにおいます。Massacre of Teton Sioux at Wounded Knee South Dakota というのも怪しい。

#7
at 2004 02/23
2ヶ月の間、10億人にひとりの幸運の持ち主と、占いババァのエンヤ婆に予言されたポコロコは、レースの開始時間に寝過ごしてしまうが、サンドマンのおかげもあり、崖を飛び降りてショートカットに成功、ツェペリやジョニーのいる先頭集団に早くも合流した。何をやってもうまくいく強運の持ち主、ポコロコは、サンドマンとともに、ツェペリの強力なライバルになりそうな気配。

そこで結末を予想。レースがゴール地点のニューヨークに近づいたとき、先頭はポコロコであった。しかし、ゴール直前に強運の期間である2ヶ月が過ぎてしまい、ポコロコはあえなく脱落.....となるんじゃないですか? 荒木先生。
それにしても、優勝候補だったワイオミングのカウボーイ、マウンテン・ティムと、チンギス・ハンの子孫、ドット・ハーンはいったいどうしたのだろう?

青マル・ジャンプ
at 2004 02/26

#8
at 2004 03/01
今度はツェペリが後続を引き離すべく雑木林にショートカットを企て、ポコロコ、ジョニィが後を追って林に飛び込む。運を天と馬に任せてポコロコは目をつむるが、ジョニーに仕掛けられ落馬してしまう。ポコロコは鐙に足が残ったままで引きずられたが、馬もそのほうが走りやすかったのか、林を抜けて体勢をたて直すと、ツェペリに三馬身と肉迫していた!

結末予想その2・・・ポコロコは運の尽きる期限2ヶ月の過ぎる直前になって、ニューヨークになんと1位で到着。しかし2位の人が予め持っていた権利、タイム・ボーナスを行使したため、ポコロコに逆転勝ち。その時点では、2ヶ月は既に過ぎ、ポコロコの運は尽きていたのであった。

#9
at 2004 03/08
サンドマンに続いて、ゼッケン777、強運のポコロコにもスタンドが発現。物語は主人公のツェペリとジョニィの二人の波紋を交えた絡みが中心になるのは間違いないようだけれど、この二人のスタンド使いが重要な役回りを果たすのも間違いないようである。予想通り、ゴール直前2000mの坂道で、ポコロコが牛の死体に乗って滑り降り先頭に踊り出た。そしてサンドマンはショートカットを走り抜けて、さらに先頭に忽然と姿を現したのである。

#10
at 2004 03/15
いったい、人が馬と互角に走れるものか?サンドマンの走法の秘密を興行主のスティール氏が解説する。これって、知る人ぞ知る男塾の「民明書房」みたいじゃない?

先頭集団の3人を追って、ジョニィが加速。そして後ろには、いつの間にか「風圧シールド走法」を操るディオが迫る。まるで後に子孫が「ジョジョ・サーガ」第1部、第3部で戦うことを予見させるような展開。この2人のライバル関係も物語のエピソードとなるのでしょうか?

#11
at 2004 03/22
第1ステージ終了

「CHUNGKING EXPRESS(重慶森林/恋する惑星)」

2004-03-28 | 映画・ロケ地訪問
2010年春節に訪れたところ「MIDNIGHT EXPRESS」はあとかたもなく「セブン・イレブン」になっていました。あの電話も見当たりませんでした。
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監督:
ウォン・カーウァイ(王家衛)

物語:
香港・蘭桂坊の小食店を中継点に、2組の男女が交錯する。小食店で働くフェイ(ウォン)は、恋する警官663(レオン)の部屋に忍び込み、部屋の模様替えをするが...MIDNIGHT EXPRESSは今も実在するのであった。

出演: フェイ・ウォン(王菲) トニー・レオン(梁朝偉) ブリジット・リン(林青霞)

コメント:
蘭桂坊は夜遅くまで欧米人が集まるおしゃれな街ですが、MIDNIGHT EXPRESSはその一角にあります。映画でフェイが働いていた店とは随分雰囲気が変わって、小奇麗になっていました。フェイが磨いていたガラスもなかったし、メニューも変わって、ケバブ屋になっているのでした。勿論、フェイがそこにいるわけでもなく、黒人の太目のおばさんが店番をしていました。

以下は MIDNIGHT EXPRESS の KEBAB MENU

羊肉串焼 DONER(LAMB KEBAB)
Regular $40 Large $55
鶏肉串焼 GYROS(CHICKEN KEBAB)
Regular $40 Large $55
羊肉串焼沙律[上/下]巴 SHISH KEBAB(LAMB)
Regular $40 Large $55
鶏肉串焼 CHICKEN TIKKA KEBAB
Regular $40 Large $55
熱雑菜加碗豆 FALAFEL KEBAB(Veg.)
Regular $35 Large $45
醸鶏豆蓉 HUMMUS KEBAB(Veg.)
Regular $35 Large $55
希臘芝士三文治 FETA SALAD KEBAB(Veg.)
Regular $35 Large $45

おまけ1:
同じウォン・カーウァイ監督の映画「Fallen Angels(堕落天使/天使の涙)」でも、聾唖の男(金城武)がこの店に忍び込んだり、スチュワーデスがボーイフレンドを待つシーンに使われたりしていました。ウォンさん、ここがよっぽど気に入ってるみたいです。

おまけ2:
高崎市で「ホテル恋する惑星」というのを見つけました。しかし、ここは...
このホテルの姉妹ホテルに「Hotel The Rock 九龍城」というのもありました。しかし、九龍城って刑務所じゃないんですけど...

【Pet の部屋】 北京 天子大酒店

2004-03-27 | Asia 「圓」な旅
中国語の建築のページで見つけました。巨大なトリオ・ザ・神様の中はなんと10階建てのホテルになっています。

天子大酒店坐落在北京東燕郊経済開発区,京哈高速臨門而過,距市中心30公里車程,是昔日皇帝東巡時的御駕行宮。

ふむふむ。北京の東30kmの経済開発区「北京東燕郊天子庄園」にあるわけですね...

該酒店外形伝統的“福禄寿”三星彩塑,高41.6米,是世界同類以雕塑形式出現的建筑物中規模最大的。

福・禄・寿の体長41.6mは世界でも最大規模なんですね...

「寿」の神様の左手の桃が「寿桃套間」つまりsuiteルーム。

窓はあるのかな??

「カーサ・ブルータス」にも載っていたらしいです。
現在、もう少し調査中です。

(TomotubbyPet's BoxRoom から転載しました)

明式家具を探す

2004-03-22 | Macau Petの闖入旅行記
Pet が欲しいのは電話台になるくらいの赤漆を塗った楡のチェストである。日本で買うと10万円くらいはするのであった。しかし Pet は知っている。東京で買う家具の値段は香港の二倍~♪マカオの四倍~♪ なのだ。よって、マカオで買えば2、3万円くらいが妥当である。しかし忘れてならないのは、この価格の条件は FOB Macau、つまりマカオの甲板渡しの価格なのだ。ここから船で日本に運び、通関をかけて、家に運んでもらうのにはいったいいくらかかるのだろうか?

最初に「華發貿易公司」という店に入った。すぐ店頭に置いてあるチェストに目が行った。サイズは手ごろである。しかし、チェストの上に、おばちゃんが食べるのか、おやつが置いてあるのが気にかかる。油断してはならないぞ。これは「玉」ではない。あえて言おう。「石」だ。その証拠に表側の扉の付け根に蝶番がつけられていて趣がなく限りなくリプロ(reproduction)っぽい。明朝様式の家具にはそのような蝶番はないはずである。念のために値段を聞くと HK$1755(香港ドル)とレートをかけて計算すると、御手頃ではある。問題の運賃について聞くと HK$1780 と言われた。本場に来て、リプロを買って、その代金と同じだけかけて日本に運んだりするのは、はっきり言おう。あほだ。
Pet は、所狭しと家具の並べられた店の中をざっと見せてもらい、気に入ったものがないのを確認して、店を後にした。おばちゃんからはお菓子をもらって。

次に「國華堂」という店に入った。ここのおばちゃんにも店の中をざっと見せてもらい、気に入ったものがないことを確認した。残念なことにお菓子もなかった。

中国古玩

2004-03-21 | Macau Petの闖入旅行記
アンティーク(古玩)は買い急いではいけない。家具にしろ陶磁器にしろ、いわば、作られ使われ続けた百年を超える時間を買うのだから。Pet はこの日に備えて、学芸大学や神宮前のアジアン家具店で事前に調査をしたうえに、香港に着いてからも骨董店を巡って目を肥やしたのであった。ついでに中華料理で腹を肥やしたのもいうまでもないが。

気をつけないといけないのは、骨董店に置いてあるものは玉石混淆であることだ。場合によれば「石」しかない場合もある。ひどい場合には、「玉」と思って買ったものが「石」を通り越して「プラスチック」だったというような笑えない話もある。中華料理店などでよく目にする玉で作った果実の鉢植え細工は、殆どがプラスチックで作られている。中国旅行で土産に買って、ずっと玉だと信じている人がかなりの数いるのだが、もしそれが本物なら、そんなに安く買えないよ、故宮博物館にあるよ、と忠告してあげたくなる Pet である。

骨董店の店主は店を訪れた客の一挙手一投足をよく見張っている。客の視線は玉に向けられているのか、それとも穴埋めの多くの石の上を行ったり来たりしているのかを。これは店主との闘いなのだ。店主には「おぬし、なかなかやるな」と思わせなければならない。

ところが、大三巴街の家具店はどこでも、店主らしくないおばちゃんが店頭に出て、暇そうに店番をしている。Pet は既に臨戦態勢に入っていたのに、少し拍子抜けである。まずいくつかの店に入って目ぼしいものをチェックすることにした。

大三巴街の秘密

2004-03-20 | Macau Petの闖入旅行記
大三巴街には中国アンティーク家具の店が軒を連ねている。Pet の好きな明朝様式の家具がたくさんありそうだ。

中国の歴史の話をすると、頭をかかえる人も多いが、明は、清の前で、元の後だ。元の前は宋だ。宋いったって覚えられないよという人には、ちょっと古いが、アグネス・チャン(陳美齢・教育学博士)の「草原の輝き」の歌詞を思い出してみよう。そう、アグネスが歌っているではないか「私の好きな、宋~元」と。調べてみると、この曲はアグネスの日本デビュー後の三曲目である。日中国交樹立後まもない日本の芸能界で、これほど堂々と自己主張していたとは、「香港から来た妖精」のイメージに合わないとサラシを巻いて巨乳を隠していたわりには、なんとも愛国心豊かな人ではないか。これは、Pet が中学生のとき、アグネス・ファンの先生に教えてもらった暗記法であった。「私の好きな宋~元、(ちっちゃい声ですばやく)明清、民国」と、明と清と中華民国までいっしょに覚えてしまうとなおよい。

話が逸れたが、アグネスの故郷である香港にも、荷李活道(ハリウッド・ロード)沿いにこのような家具店が多く見つかるし、珍宝(これが如何なるものかは Pet の旅行記、記念すべき第1回を見てほしい)のある香港仔(アバディーン)では、倉庫を店舗にして家具を売る店もある。けれども Pet は知っている。紳士だったら知っている。家具はマカオと知っている。香港で買う家具の値段はマカオの二倍~♪、東京で買う家具の値段は香港の二倍~♪。人はこれを倍倍ゲームと呼ぶ。

秘密にしていたが、街歩きの達人 Pet は密命を帯びてマカオに潜入したのであった。実を言うと、おしゃれな電話台を買いにきたのだ(悪い?)

開かずの女禍廟 ~「ナタ」をめぐる旅 番外編~

2004-03-19 | Macau Petの闖入旅行記
柿山那咤古廟を訪ねた後、たいがいの観光客が向かう聖ポール天主堂(大三巴牌坊)の方へ板樟堂街を引き返し、賑やかな大三巴街の入口に辿り着いた。
ガイドブックには出てこないが、実はここに女禍を祀った廟がある。女禍の「禍」は正しくは「女+咼」であるが、那咤同様に「女禍」の字を当てることにする。「封神演義」における女禍とは、冒頭で紂王に馬鹿にされたと思い、復讐のため妲己ら三妖を遣わした本編最大の悪役である。

ここの廟は那咤廟とは違って入口の戸が閉められていた。おまけに廟の前には露店が出ていて、観光客は非常に近づきにくいシチュエーションだ。意を決して入口に手をかけたが、周りの人から咎められるような視線を浴びた。邪悪なものが出てくるとでも言うのか。ええい。ままよ。ぐいっ。しかし戸にはしっかり鍵が掛かっていた。Tomotubby 情報によると、昨年の2月には、女禍廟の入り口は開いていたそうな。せめて内部の写真を撮ってきて欲しかったな。Pet としては...

「柿山那咤古廟」への行き方 ~「ナタ」をめぐる旅 その3~

2004-03-18 | Macau Petの闖入旅行記
聖ドミンゴ教会(玖瑰堂)を左手に見て板樟堂街を進むと、すぐ賣草地街にぶつかる。たいがいの観光客は、聖ポール天主堂(大三巴牌坊)に向かうため、賣草地街を左手に向かうが、敢えてここで右に進む。そして右手に映画館が見えたら、今度は道を左に曲がり、モンテの砦(大砲台)に向かって坂を上がっていく。左手に緑色のアパートが見え、もう少し進むと右側に赤い壁の小さな建物が見つかる。ここが那咤が祀られた「柿山那咤古廟」である。

廟の入口には「那咤古廟」と書かれた扁額が飾られており、そのまま廟の中を進んでいくと、裏道に通り抜けができるようになっている。赤い顔をした那咤の像はガラスケースに入れられて、その前に線香を焚くために置かれている鼎には「那咤太子」と書かれている。また「那咤太子顕霊石」という名の霊験あらたかそうな石があることから、恐らく、ここの那咤の出自は「封神演義」の方ではなく「西遊記」に登場する那咤太子の方なのだろう。

それはこんな話だ。孫悟空は、玉帝から与えられた弼馬温(ひつばおん)、つまり馬の世話をする役人の仕事に精を出していたが、この役目の地位が低いことを知って怒り、天界から花果山へ帰ってしまう。玉帝は、降魔大元帥托塔天王李靖に命じて、斉天大聖を名乗る孫悟空を懲らしめようとする。李天王は巨霊神を派遣したが、悟空に惨敗を喫してしまう。
次に、李天王の三男、美少年の三壇海会大神那咤太子が自ら出陣を望んで、孫悟空と一戦を交えることになる。悟空に罵られ怒った那咤太子は、三面六臂の凶暴な姿に変身し、六本の手に六種の武器を携えて孫悟空に襲いかかるが、悟空も同様に三面六臂に変身して対抗。ついに那咤は、悟空の分身の術、身外身の法の前に敗れてしまうのであった... 

→那咤について詳しい水歌ななこさん主宰のサイトに「柿山那咤古廟」の写真が載せられている:中壇元帥進香団・日本支部
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/8845/kakiyama.html

「那咤」はナタクでなく、ナタ ~「ナタ」をめぐる旅 その2~

2004-03-17 | Macau Petの闖入旅行記
話が離婚した夫婦に逸れたが、趣旨ではないので、再び「柿山ナタ古廟」に戻す。

ここで、ナタ古廟のナタと、ポルトガル起源のお菓子のナタとを区別するため、漢字を用いたいのだが、先述したように正しい漢字がJISにはない。「口+那」「口+(托-手偏)」と書くのも、やたら長くなって見づらい。字は間違っているが、他の人も使っているようなので、以下、題名のように「那咤」と書かせてもらう。なので、後から間違っているぞなどと指摘したりしないよう、くれぐれも注意してもらいたい。(その後、中国のサイトで「哪」の字を見つけたりした)

「那咤(ナタ)」とは、封神演義と西遊記に登場する中国では有名な少年神である。(毘沙門天神がインドから中国に渡り、俗化したといわれる)托塔天王李靖の三男坊で、二人の兄は金咤、木咤である。妹もいる。もともとインドでは仏教神だったそうな。たまたま、安能務訳「封神演義」(講談社文庫)と、これを漫画化して少年ジャンプに連載された藤崎竜の「封神演義」(集英社)の中では、「ナタ」と読むべきところを「ナタク」と誤って読まれたため、これら二作の人気が高まるとともに、日本中に「ナタク」読みが蔓延してしまった。案外指摘されていないが、この背後には、お子様方に「ナタク」から「おたく」への連想を意識させ、おたくのイメージアップを図り、IT後進国からの脱却を目論んだ旧・通商産業省の陰謀があったに違いないと Pet はにらんでいる。この陰謀は後に「e-JAPAN」構想として結実したのであった。たぶん。

安徳魯と瑪嘉烈 ~「ナタ」をめぐる旅 その1~

2004-03-16 | Macau Petの闖入旅行記
「アンドリューのエッグタルト」は関東から撤退し、関西と名古屋で営業を続けているそうです。

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Pet の旅行記ではディープな世界を案内するといっておきながら、これではどこかのガイドブックみたいじゃないかい!! とお叱りを受けそうなので、セナド広場周辺や聖ドミンゴ教会(玖瑰堂、ここの鐘楼にある博物館は無料だし必見)やカテドラル(大堂)のことは、あまり覚えていない Pet の都合もあって、すっ飛ばすことにした。

で、次はガイドブックどころか地図にも出ていない柿山ナタ古廟に行く。実は、ナタ古廟のナは「口+那」という漢字で、タは「口+(托-手偏)」という漢字で、ともにJISには無い。ナタと漢字で書いてもいいのだけど、マカオの場合、ナタはナタでも、ナタ古廟のナタよりずっと有名なナタがあるので困る。「冬のソナタ(NHK放映韓国ドラマ)」でも「天空のソナタ(ヨーロピアン・ジャズ・トリオ来日記念盤)」でも「旅のそなた(森優子著)」でもない、お菓子のエッグタルトのことだ。

そもそもナタとは、ポルトガルのお菓子で、リスボンのジェロニモス修道院で生まれた「パスティシュ・デ・ナタ(パスティジ・ドゥ・ナタともいう)」が元祖らしいが、これがリスボンからゴアを経てはるばる地球を半周してマカオに辿り着いて「エッグタルト(蛋撻)」に化けたのであった。そのお菓子の有名店がセナド広場にほど近いところにある瑪嘉烈蛋撻店(Cafe e Nata)である。この店の本家はコロアネ島のフランシスコ・ザビエル教会の北側にある澳門安徳魯餅店(Lord Stow's Bakery)で、昔は本島の瑪嘉烈の方も安徳魯餅店の名であったが、経営者のイギリス人、安徳魯(アンドリュー)と瑪嘉烈(マーガレット)が離婚してしまい、今のように二本立てになったらしい。
瑪嘉烈蛋撻店のエッグタルトは遅く行くと売り切れているので、早めに行って熱々を食べるのがよい(頼めばあっためてくれるが)。

最近知ったのだが、安徳魯の方は、香港や台湾だけでなく「アンドリューのエッグタルト」なる店を日本国内でも多店舗展開しているのだった。関東は自由が丘、横須賀、関西は道頓堀、鶴橋、甲子園、寺町千里、三宮、明石などに店があるらしい。そして驚くなかれ、ソウルの明洞にまで店があるそうな。おそるべし、バツイチ安徳魯。