Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

鮭を食べる女 (下北沢)

2004-01-10 | Japan 日常生活の冒険
先日、ハワイに関する本を探して下北沢を彷徨った帰りに、ひとりで行きつけの回転寿司屋に行きました。店の前に貼り出された「本日のお奨め」を見ると、寒鰤やサーモンが美味しいらしく、Tomotubbyは特に「寒鰤」に惹かれました。この店は立地がよく、値段が安い割に美味しいので、たまに訪れるんですが、学生街のせいもあり、ひとりで食べに来る女性も少なくないのです。Tomotubbyの隣に座った小柄な女性(推定30歳)もまた、そのひとりでした。

その女性は帽子を目深にかぶったまま、隣席に着くなり「トロサーモン」を二皿注文しました。そして、それらを食べ切らない前に廻ってきた一皿二貫の紅色のまぶしい「サーモン」の皿をぐいぐい2連続で引き寄せました。その食べる所作は、食べきれない獲物を足で押さえて、ハイペースで貪り食う牝猫のようです。恐らく彼女は「サーモン」以外は眼中になく、その鋭い視線は、新しく握られてレーンを廻ってくる「サーモン」の皿に常に据えられているのが判りました。

よく寿司職人が回転しているお寿司を堰き止めて、握った新しい皿をまとめてレーンに置くことがありますが、そのあおりで皿が別の皿の上に乗り上げて、勿体無いことにお寿司が零れ落ちてしまうことがあります。彼女が次の「サーモン」に手を伸ばし持ち上げた際にちょうどそれが起こり、彼女の目前で別の「サーモン」の皿が傾いてしまいました。彼女は「サーモン」が零れ落ちないように別の手でこの皿を持ち上げましたが、片方の手に「サーモン」をゲットしたばかりなので、一瞬、もう一皿を引き取って食べていいものかと躊躇したようでした。ところがその皿を返すスペースは既にないのです。結局、瞬時の判断により、両手の皿は彼女のものとなったのでした。

その後も、彼女の前には皿がハイペースに積み上げられていき、先客だった筈の Tomotubby の皿数を超えました。そして風のように彼女は席を立ったのでした。横目でずっと観察していたのですが、途中で、この店目玉商品の一皿88円!の「大トロ」二皿と生姜を食された他は、残り八皿すべてが「サーモン」なのでした。まあ、どうでもいいけど、凄いものを見てしまった! 寿司職人の方もこの局地的サーモン需要には気づいていたようで、彼女の食べ終わった皿をまじまじと見ておられました。

Tomotubbyも鮭は好きな方で、ハワイ島でもホテルの朝食でサーモン・ベーグルを注文しましたが、はさんで食べるベーグルの大きさに対してサーモンがあまりに多いので、残してしまいました(暑い国より、寒い国で温かいサーモン・ベーグルを食べる方が美味しいような気がします。Tomotubbyはカナダのエドモントンで食べたサーモン・ベーグルが忘れられません)。そのとき、傍らに上等そうな猫が行儀よく座り、じっとこちらを窺っていたので、サーモンをあげたのですが、それはそれは美味しそうにむしゃぶりついていました。鮭好きな女性は、この猫と被ったのかもしれません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿