Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

毛沢東の詩作

2011-03-09 | Asia 「圓」な旅
ダイ・シージエは文化大革命期に下放運動、再教育政策によって苦汁を舐める経験を第一作「バルザックと小さな中国のお針子」に描いたが、そもそもこの過酷な政策を推進したのは、「赤色中国の偉大なる革命の舵取り」毛主席その人だったわけで、マオは作家にとって言わば人生を狂わせた張本人だったはず。しかしダイ・シージエは真っ向からマオに立ち向かおうとはせず、立ち位置を少しずらして風刺と嘲笑でもって未だ中国最大のタブー、マオを描いている。例えば明王朝の皇帝、正徳帝を取り上げた最新作「孔子の空中曲芸」には、小説中に動物キャラクターによる劇が挿入されるが、動物たちは交尾を行いつつ、マオの発した言葉を発する。ダイ・シージエ曰く「エロティックなコメディを書くことは簡単なことではないが、自由でないと書けない。書いていてこれほど嬉しかったことはない」「本当は「毛主席の性生活」という本を書いてみたかったが、母の住む中国に帰れなくなるので諦めた」ということだった。

ダイ・シージエはまた、毛沢東の遺した詩作を取り上げ、かつてそれらにエロスを感じたことを語っていた。それらの詩は中国の教科書にも載せられているポピュラーなものらしいが、いろいろ調べて特定してみた。以下の通り。


為女民兵題照(1961/2)

颯爽英姿五尺槍。   颯爽たる英姿 五尺の槍
曙光初照演兵場。   曙光 初て照す演兵場
中華児女多奇志。   中華 児女 奇志多し
不愛紅装愛武装。   紅装を愛せず 武装を愛す

五尺槍:30式歩槍
照:写真 



為李進同志題所撮盧山仙人洞照 (1961/9/9)

暮色蒼茫看勁松。   暮色 蒼茫 勁松を看る
乱雲飛渡仍従容。   乱雲 飛び渡り仍ほ従容
天生一個仙人洞。   天生 一個 仙人の洞
無限風光在険峰。   無限の風光 険峰に在り

李進同志:江青のこと


最新の画像もっと見る

コメントを投稿