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『ジーコ セレソンに自由を』 増島みどり

2006年06月28日 | サッカー関連
 
日本サッカー界では、すでに4年後に向けて、新監督“オシム”という名前があがっています。結果がすべての世界ですから、期待を裏切ったジーコ監督の評価が低いのは仕方ないですね。中田選手は、試合終了後寝転がっていたのが、かなり批判もされてしまいました。

ジーコが現鹿島アントラーズ、かつての住友金属に入団したのが1990年ですから、日本に来てもう16年。どれほどジーコが親日家かということは、こちらに出ています。⇒ジーコ(wikipedia)

本書はジーコの監督就任時から、筆者が節目節目におこなったジーコへのインタビューと、最後には、川渕キャプテン、中田選手のジーコに関するインタビューが収録されています。題にある 『セレソン』、これはポルトガル語で国の“代表選手”のことだそうです。

鹿島時代に手取り足取り選手を指導していたはずのジーコが、代表監督になると、細かい指示をせず、選手は戸惑ったそうです。ジーコにとって選ばれしセレソンとはそういうもの。自己管理を完璧にして、国のために戦うのだと。セレソンに対する敬意がそのまま、日本代表選手に対する指導方法に表れているのがわかります。

トルシエが選手に体をぶつけ、怒鳴り散らし、彼らを一人前扱いしなかったのとは対照的です。トルシエが海外のマスコミに流した、中田に対するコメントです。

『ジダンはサッカーを心から愛している。公園でもし出会ってサッカーをやろうと誘えば、すぐに何時間だって楽しむだろう。しかし中田は違う。もし中田に公園でサッカーをやろうと誘ったら、彼はまずマネージメント会社に電話するはずだ。いくらでやっていいですかと』

筆者はここらあたりが、中田に代表辞退を決意させた遠因ではないかと推察します。トルシエは、“リーダーはいらない”と、他の選手にも厳しい人格批判を浴びせました。以前『山本昌邦備忘録』でも紹介しました。

ジーコは選手を信じきっています。自分の選手を見る目にも自信を持っていますから、少しのミスでは選手を入れ替えません。見ていてイライラするほど、同じ選手にこだわりますよね。選手は自分を信頼してくれたジーコのために勝ちたいと思っているようですが…。

本書を読むまでは、ジーコと長島元巨人監督がダブりました。つまり名選手、必ずしも名監督にあらずのような。長島氏は圧倒的なファンの支持がありながら、なかなか結果が出せませんでしたが、采配に対して激しい批判は聞かれませんでしたね。マスコミも含めて。取り上げられるときも、監督としての能力よりもキャラクター。個人的に長島は大好きでしたが、監督としてはやはり…。彼の言葉はディフィカルトで、イージーにアンダスタンドできませんでした(笑)。

ジーコは違います。サッカーや日本代表に対する考えは明確に述べられています。中田選手ははっきりジーコで無ければ代表辞退を明言していました。自分を殺して戦うトルシエ式のサッカーはできないと。セレソンを最大限尊重するジーコの考え方と、中田のサッカー観は似ているわけです。

中田はジーコを完全に信頼していますが、トルシエ式のディフェンスも、日本にあっていると高く評価していて、それをかえてしまったのは、残念だとも語っています。結果、残念なことにジーコの理想に近いパフォーマンスをするには、中田以外は、力も経験も足りなかったのだなという印象を受けます。

ワールドカップの結果がわかってしまった今、本書を読むのは何とも悲しいですね。とにかく、ジーコは金銭抜きでも日本のサッカーに貢献したかった。ジーコのためにも勝たせたかったなぁ、と強く思ったしだいです。


http://tokkun.net/jump.htm


ジーコ セレソンに自由を

講談社

詳細を見る


『ジーコ セレソンに自由を』 増島みどり
講談社:270P:1785円


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2 コメント

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日本語を学んでほしかった (湖の騎士)
2006-06-28 22:55:41
ジーコが名将なのかどうか、私にはわかりません。一つ残念なのは、16年も日本にいたのなら日本語で記者会見できるくらいに日本語をマスターしてほしかったということです。イチローにしても5年もアメリカにいて、この春地元の小学校で短い話をするのに通訳を使っていました。残念です。本当に現地で愛されるには、現地語をマスターしてほしい。モンゴルの力士たちのように! 大体通訳の現地語はひどいものです!
先生 (VIVA)
2006-06-29 13:25:10
ジーコもトルシエも日本語は話しませんでしたね。ジーコは、いつも『ただいま』と言って、空港から出てくるそうですが(笑)。中田とはイタリア語で話すそうです。また、日本に帰化したブラジル、サッカー選手があれだけ話すのですからジーコも話せるのではないかと思うのですが…、真意は測りかねます。時々、日本人のインタビュアーが日本語で質問をすると、その質問を通訳が訳す前に、ポルトガル語で答え始める場面も見ます。通訳とはとっても仲良しだそうです。

確かにお相撲さんを見習ってもらいたいです。

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