自然を愛して

田舎暮らし

芹沢介展

2011-09-03 23:15:57 | Weblog
型絵染の人間国宝・芹沢介(せりざわ・けいすけ)展が7月29日から島根県立美術館で開催されていましたが、9月5日で閉幕します。
「模様に遊び 色に遊ぶ」をキャッフレーズに掲げていましたが、和を基調とした斬新なデザインと色鮮やかで温かな色彩の数々を楽しみました。
展示作品は芹沢作品収集家として知られている染織家である宗廣洋介(むねひろ・ようすけ)コレクションから、のれん、屏風、額縁、着物、帯
染絵を140点一堂に展示されていました。
他に民芸箪笥、常滑焼大壺、アフリカ大壺、タイ国螺鈿箱など10点が落ち着いた雰囲気を醸し出していました。
芹沢介(1895年-1984年)は民芸運動を主導した日本を代表する染色家です。
沖縄に伝わる紅型に魅せられ独創的な型絵染を考案、パリのグラン・バレで展覧会を開くなど国際的にも高く評価されています。

ミュージアムショップ
芹沢介展図録と芹沢グッズ(ハンカチ、絵葉書、一筆便箋)を購入しました。
◆ハンカチ
「春夏秋冬文」

糊や蝋でそのまま文字を書いて防染したような、やわらかな輪郭の文様ですが、型絵染です。
額に飾って鑑賞するのも良いのではないかと考えています。裏に芯を張って?

「いろは文字文」

芹沢のデザインを代表する文字文模様です。文字ごとに色が使い分けてあり、茶、緑、紺、赤の濃淡が美しい。

蔬果文
  
                              ハンカチの一部を拡大
台形に白く染め抜いた中に様々の野菜や果物を型絵染で表した愛らしい作品です。
身近にあるモティーフが見事に図案化されています。

◆はがき
「出雲屏風」

紬に茶と黒で出雲地方の景色を染め出しています。
「松江城と武家屋敷、宍道湖の嫁が島、布志名焼の窓の窯場」、「八雲岩坂の出雲民紙の安部栄四郎工房」
「八雲の紺屋と八雲本陣」、「出雲大社、大津素焼窯、築地松、出西窯」が描かれています。

「四文字づくし屏風」

各扇に茶系色をベースに黒色を交えて型絵染された模様が、一定の約束のもとに2列に12図ずつ規則正しく配置されています。
動物、工芸品、丸紋、角紋などバラエティー富み、洗練され魅力的ですので、着物の紋帖と対比してみたくなりました。

◆一筆便箋
「紅型いろは文屏風」

ひらがなのいろは文字をバランスよく配し、その近くに「い」はい笠、「ろ」はロクロ、「は」は芭蕉葉と各文字にちなむ造形物や動植物が置かれ絵解きを楽しむように構成されています。毛筆体と各絵柄を鮮やかな色彩とするのが特徴です。

◆暖簾は購入しませんでしたが好きな作品は「御滝図文のれん」
深い藍で表現された森の奥、静けさの中滝が白く浮かびあがっています。
モティーフは那智の滝ですが、簡潔に滝の新鮮さを象徴的に表現されていて目を引きます。

イベント
型絵染の技法体験が8月12日、13日、14日、15日ありましたが、主婦ですので一番忙しいとき残念ながら参加できませんでした。
8月28日のロビーコンサートはオカリナ演奏。~夏の風に吹かれて~を聴きました。
懐かしい曲ばかりで、沖縄にちなんで「芭蕉布」の歌もあり、最近自然に口ずさんでいます。