文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

教科書・学習参考書を含む中堅出版社の最近の動向(2)

2007-03-16 20:48:44 | 組版プロの思考からXMLを考える
 2007/3/16
 中堅の出版者の方と、いろいろと突っ込んだ話し合いを持ちました。その出版者は、最も早い時期に出版会社として写研環境からの離脱を決めて、傘下の印刷会社へはWordとページメーカーによる組版を推奨してきました。最近はさらにInDesignをも加えたそうです。
 それぞれの会社では、指示された内容に沿ってWordとページメーカーを購入して制作に取り込んできています。
 現場は写研、ページメーカー、WORD、InDesignと4つの組版ソフトが利用されています。そこへさらに、㈱モリサワ製MCB2の話しです。
 現場ではそれでなくとも人は減らされ、4つも5つもの組版ソフトウェアの導入をした結果に、ある面で困り果て、あるいは憤っているのに、さらに1ライン増やすのかとのご意見、もっともな考えと思われます。
 
 協力先の印刷会社も、出版者からの要請を受けて、幾つもの組版ソフトウェアを次々と導入を図ってきた結果は、それなりの投資対効果を呼び込んだのも確かです。でも下手をするとカラ廻りとなりかねません。

 現場に複数の異なる組版系、写研系とDTP系統が、そしてOSでもMAC系とWindows系が、さらにUNIXもあります。

 組版系だけでなく、情報系の統合化を含めて、現場の環境をこのあたりの交通整理をしなければ、どうにもならない課題が山積です

 その中に、その中堅出版者では、携帯等へのコンテンツの造り込みを始めたいと考えておられます。でもお金を貰うコンテンツです。しっかりとした高精度組版を実地に作り出せる印刷会社が、上記のような状況では何処のも存在していないのではないかとハタと気がついてきたと言うことが本当のところのようです。
  

医療関係の中堅出版社の最近の動向(1)

2007-03-15 21:15:26 | 組版プロの思考からXMLを考える
2007/3/16
 本日、都内の中堅の医療関係での出版社を顧客先に有する印刷会社の社長と話し合いました。
 最近、何れの出版社からも、今後発注する出版物のデジタルデータ等中間データをすべて返却する事の旨、契約書を交わしたいと通告されたとのことでした。
 いままでの商習慣では、1回目の出版物になるまでは、印刷会社側で費用の一部を負担し、2回目以降の発注で少し宛回収するとの、暗黙の合意が出来ていたがそれを、取りあげられてしまっては採算が取れないという、その様な話しでした。

 顧客先の出版者へ、コンテンツ作りのために協力頂けないかと申し入れをしたが
断られたとの話しも。どうも出版者側では印刷会社を将来のパートナーとしては考えていないというケースが多いと感じられます。
 ここが大きな問題点です

 もう一つ、こちらではデジタルデータ処理に特化して実績を上げてきているが、XMLやネットワーク関係の技術者の安定的な確保に苦心していて、万一何か事が起こったときの対策が急務であるとのことでした。
 いままでも、何名も肝心のスタッフが、ようやっと仕事が出来るようになった、と、思った瞬間に、ヘッドハンテイングされて、よそに抜かれてしまうことを何度も経験されてきたとのことです。
 
 その、社内でのシステム構築での対策に関して、提案を要望されました 


株式会社 トータルメディア研究所 
荒尾 稔 minoruarao@tml.co.jp

生業(なりわい)を考える 千葉県の農業問題から、土地改良区とは(6)

2007-03-15 21:15:20 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
2007/3/16
 東京都は、今月中に「羽田空港第4滑走路」建築に取りかかることになりました。当初の予定より丁度1ヶ年の遅れです。関係筋の話しとして、この遅れでアジア圏でのハブ空港競争下で、日本の産業基盤強化策が、さらに立ち遅れると言った悲鳴が上がっているそうです。なぜ、遅れたか、それは千葉県での漁業者への補償問題がこじれてしまったことが原因として言われ、「また千葉県か」という声が強まっているようです。
 前回の千葉県知事選では、現、堂本知事の反対派への応援という、東京都/神奈川県等からのかなり露骨な選挙運動への関与があったとされていますが、何とか意見の通じる方を通じて。千葉県を制御したいとの気持がますます強まる傾向と感じます。

 この点で、千葉県内は、例えば里山と呼ばれる山林や水田(谷津田など)の89%が
農家の個人所有となっており、補償等の問題から公共工事等が他県と対比しても、はかばかしく進まない事態を招いているようです。
 土地所有の権利は戦後の農地解放に始まっています。今となっては、里山の所有者たる農家の方々は、条件が折り合わないと何としても手放さない。国が少し強権で動くと、成田の三里塚の騒動のようになってしまう。

 結果として、千葉県、特に内陸部は東京や神奈川県とはまったく違う。グローバリズムとは異なるローカリズム路線に向かっていかざるを得ないと思われます。
 千葉県は、東京よりの一部の地域を除いて、里山がそのまま保全された、いや放置された、人の住まない原野だらけの地域となっていく運命だともいえそうです。
良くも悪くも。
 その中でも、千葉県の一部地区、特に木更津や君津など、アクアラインで、都市部と直結してしまった箇所では、アクアラインがゴミロードと揶揄されるごとく、どんどん東京や神奈川県から、残土・産廃業者が深く入り込んでいます。
 特に残土が今でも、ますます大規模に大量に里山の源流部や谷津田部分が、今でもどんどん産業廃棄物処理の箇所となって放置されている箇所も、至る所に存在しています。
 それら残土・産廃箇所は、いずれも、農家の組織体の一つである土地改良区が、絡んでいることは確かです。源流部での開発、残土・産廃やゴルフ場、住宅地の造成等には、下流部の汚染対策として土地改良区へと多額の協力金が支払われるのが常です。業者は行政許可を得るためには、土地改良区のはんこが必要となるケースが、特に千葉県では多いようです
 100軒程度の土地改良区で、5000万~億単位の「使途未定金」が蓄積されているとのことを、いろいろな方々から聞いています。通常この資金は実際の土地改良等に費やされることが多いとのことです。が、 大きな土地改良区では、この「使途未定金」の膨大な蓄えが、農家の長老と結びついて、土地改良区の権力の象徴となってしまっているところもあるようです。千葉県では、とても力のある「土地改良区」官僚?が何人もいます
 
 東京圏では、想像もしにくい土地所有の実際の形態から、これからますます千葉県は(茨城県も含めて)、里山に象徴される農業県的な、ローカリズムあふれる地域として保全されて行くことになると思われます。良くも悪くも地権者の力は絶大です。


株式会社 トータルメディア研究所 
荒尾 稔 minoruarao@tml.co.jp

数式環境の整備から(2)

2007-03-08 21:44:46 | 組版プロの思考からXMLを考える
2007/3/8
 2006年秋のJNPSで発表されました、写研の顧客先への、㈱モリサワからの「Word Mathtype→MCB2」が取り込み可能となったとの情報は、大きなインパクトをもたらしました。

 現在、半年が経過し、静かに着実にその流れは動き出しつつあるという実感です
いま、「Word2007上のMathtypeから→MCB2」へは、第2バージョンとしての開発が行われていて、この夏までには本格的な製品化として発表される事になりそうと聞いています。

 現在、当社側でも。肝心のモジュール生成のために、その為の要素技術の最後の詰めにあります。

 当社開発の数式変換モジュールでは、行段をまたぐ(複数行の連続した数式)式の部分では、当社側の変換機能の一部を改訂する必要が生じています。
 でもほぼ、実用的に利用して問題ないとの判断を複数の顧客先から頂けました。特にTEXからの取り組みは大変喜ばれています 

 現在、主立った、主に写研顧客先である、オピニオンの皆さま方を回らせて頂いて、意見を頂いています。
 それで分かったことは、まず、MCB2の数式対応で、WORDからの取り込みをこの夏から本格的に使いたいと考えている先が数件あります。
 その前提として、モリサワMC-B2の数式エンジンに関してはOKの様です。
問題は、数式フオントの種類がやや不足しているとの指摘や、本欄明朝に付属していた数式のごとく、モリサワフオントに付属した数式フオントへの要望など、グレードを上げるために、さらなる開発への要望が、具体的にお聞きすることが出来ました


パルナ/Win-B2の開発動向

2007-03-08 21:27:40 | 組版プロの思考からXMLを考える
2007/3/8
 本日、写研の古くからの中堅先からも正式に1社契約が締結されました。すでに
MC-B2が複数台導入されて、幾つかの定期刊行物で活躍を始めている先です。

(1) 2つの要望を、お受け致しました
 ひとつは、写研の多書体フオント名と、変換先として対応する㈱モリサワのを含むOTFフオントとの、コンバートテーブルに関しての情報提供の要望です。
  了解と解答をし、その環境は各社で、かつそれぞれの担当者レベルでも関連してきますので、運用環境を「文字精密変換」プログラムで一本化すると申し出ました。
 全ての運用環境は公開します。それぞれの会社内で、担当者が正確に管理していく必要性が高いと思います

(2) MC-B2は現状では、行段単位でのプログラム構成となっています。
 従って行間の管理が、細かく実行しようとすると手作業が必要な余地がありますそこで、行間のきめ細かい管理、及び類似したインデント処理にも、「文字精密変換」が有効であると分かってきました。
 
 (1)及び(2)ともに、当方で「文字精密変換」ソフトウェア上に分かりやすいモデルを作成して、お届けすることとしました。

(3) 運用は、やはりというか。まずアルクスやその他の写研サードパーティの整理から入ります。次いで文字精密変換等での、フルバッチによる生産性向上を目指されるそうです。

(4) さらに、顧客先の出版社からは、この前に「InDesign」での作成依頼が改めてあって、無視出来ないで困っているとの解答も
 
   

Windows Vista対応に関して フオント環境は((1)

2007-03-08 21:02:40 | 組版プロの思考からXMLを考える
070308
Windows Vista搭載のビジネスパッケージを一式DELLより購入しました。
 並行して、社内のもう一台の、自分用の1台のXPに敢えて「office2007」をインストールしました。2台のOfficeを介して、フオント環境をベースから調査中です。
まず 
 対応資料として、Windows Vista と Windows XP 環境との関連性を調べる
 

1 Windows XP 対応で、office2007を搭載したケース。字体が異なると言われる122字に関しては、JIS90のままで、文字の字体変更は生じません。
 新しいJIS X0213:2004の入力環境もなく、そのままです。

2 Windows Vista 対応で、office2007を搭載したケース
 対象とする文字はすべてJIS X0213:2004に、切り替わりました
  なお、追加文字に関しましては、一部の文字入力が出来ない状態です
 (1) 手書き入力で、入力が出来た文字、出来なかった文字
 (2) 部首別入力で、入力が出来た文字、出来なかった文字
* 現在も(3/7現在)現在Windows Vistaでは、殆どのソフトウェア会社のCDが、OSの違いを理由に読み込めません。
 従って、以下に掲載されたファイルは、カラープリンタで出力された紙情報を、スキャナ読み込みPDF変換で出力いたしました。

3 Windows Vista上では、1点しんにゅうと2点しんにゅうの文字の関係
 常用漢字は、すべての文字種に変更はありません。
 JIS78の正字を主体にして、JIS83の略字として変更された文字種が、元のJIS78系の正字に戻されたことが、改めて主体であることが確認されました。
 従って、全ての漢字の、一点しんにゅうが二点しんにゅうに変わったわけでもなく、ほんの例外的な文字ですので、あまり大きな変動ではありません。

 直ぐにどうのこうのと言うより、2007年6月頃を目処に、少し宛様子を見ながら対応をすることで、問題は無さそうです。


Windows Vista対応に関して フオント環境は(2)

2007-03-08 21:02:32 | 組版プロの思考からXMLを考える
070308
 それよりも、Windows Vista搭載のPCは、企業用には殆ど間だ販売が動いていないとの情報です。
 驚きました、どのメーカのソフトウェアもインストールが出来ないのです。
特に、今回は字体の違いですから、ADOBE社のアクロバットやPDF、㈱モリサワのフオントなどを読み込ませようとしましたが、悉くCDの読み込みレベルでシャッタアウトとなってしまいました。
 シマンテック社のソフトも、リコーのデジタルフルカラーも、プリントドライバは、Windows Vista内に内蔵していましたが、各所の使いたいアプリケーション等も、リコー側では6月以降になるとの話しで。驚きです。
 どのメーカーでも、現物を入手して始めて、CDレベルで読み込めないことが分かったとのことらしく、困惑の様です。
 これでは売れません。どうするのでしょうか
少なくとの、顧客先にあるCDは、すべて再度購入しなければならないようにし向けられているとしか考えられません。
 果たして、どうなのでしょうか

 株式会社 トータルメディア研究所
荒尾 稔
minoruarao@tml.co.jp

文字精密変換ソフトウェアの概要(2)

2007-03-04 21:08:36 | 組版プロの思考からXMLを考える
 このプログラムはテキストを自分の目的に合わせた形に書き換える作業を行うためのソフトです。 最新の各社エディターツールの「文字の検索置換」処理を大規模に行う事ができます。
 応用としては、レポートの出力等もありますが、非常に人間らしい判断を要求される置換に関しても柔軟に対しています。

概要
 画面中央に変換の定義を書くエリアです。何々を探して何々に置き換えるいう代表的な構文は、∈囲∋変換元∈変∋変換先∈/変∋∈/囲∋
の形式で表されます。
■このような変換の定義は図の「変換手続」に示されたファイルで管理されます。
■保存ボタンはこのファイルに上書き保存を行います。
■選択ボタンは「変換手続き」ファイルを一覧から呼び出します。
 直接変換手続きの部分を手で上書きしても変換の書式を呼び出すことは行いませんのでご注意ください。

 変換対象のテキスト文書を指定して変換しますが、変換後は拡張子が図「拡張子」で指定した形に変換したものが出力されます。(出力は∈出/∋等で指定しない限り出ません)選択ボタンは変換対象を一覧から呼び出します。
 変換対象の内容は通常はこのプログラムで見ることができないため、編集ボタンで拡張子に対応してエディターやメモ帳を起動させます。(拡張子連動が必要です)

変換の実行
 変換実行を行った場合、変換の定義に沿って変換され、出力がある場合、拡張子を上記「拡張子」に変えて出力します。
 変換対象が1ファイルのみの場合は変換後に、変換後の拡張子に連動してファイルが開きます。 (例として .HTMならブラウザ、.TXT ならメモ帳等です)

特殊な例
 変換元ファイルの拡張子が.DOCの場合、DOCをテキスト(HTML形式)に変換して読み込みます。この処理を行う場合、WORD2000がインストールされている環境が必須となります。また、変換時に更なる機能のインストールが要求されることがあります。その場合、指示に従ってください。以下がその場合のテキストファイルの例です。
 このファイルは特徴として、HTMLで保存した形式と違い、WORDの文書の部分の形式が全てはきだされます。(ヘッダ、フッタ、画像等は別です。)
なお、このテキスト形式のファイルを拡張子.DOCとしてWORDを開いた場合、通常のDOCと変わらない形でデータを開くことができます。

■ 変換事例 洋数字入力 → 漢数字に変換をします

詳細は改めて報告をさせて頂きます。
利用方法及びサンプルプログラムがダウンロード出来ます。

精密変換
 株式会社 トータルメディア研究所


荒尾 和史
araokazufumi@tml.co.jp まで


組版プロの皆様へ 文字精密変換ソフトウェアのご紹介

2007-03-04 12:26:53 | 組版プロの思考からXMLを考える
2007-3-3
 文字精密変換 という名称のソフトウェアをご紹介をいたします。
もともと、パルナ/WINの顧客先に対して、5年ほど前から提供を開始したソフトウェアでした。
 最近、パルナ/WIN-B2への「バージョンアップ」機能のご説明に各社を訪問を開始しましたところ、複数社でかって提供しましたこのソフトウェアを絶賛されて、当方も気がついたというか、見直したというか。最大の発明品とまで賞賛されて
 まさに、その様なソフトウェアです。

機能は、一言で言えば
 和数字(又は半角数字)で、億や兆単位の数字を入力して、それを一発で漢数字に替えてしまうことのできるプログラムです。

運用環境としては
 多様な要素の3,000項目(行単位)以上を一括して、かつ正規表現と組み合わせて、高速に一括変換出来ます。1行は128桁くらいとして
 (略字入力を一括して正字文字への置換等)
 さらに、特定された範囲(何頁からのキーワード~何頁何行のキーワードまで)を指定して、その中だけでの詳細で精密な置換等を指定出来る。どこまでもきめ細かく。表形式でいえば、6項目目だけを、副臼の条件でインデント処理をクリ返す

 用途は多様に考えられます
作成ファイルは名前を付けて、会社の資産として管理可能に。
トライアンドエラー方式で、どんどん内容を密に組み立てていけます。
 写研のSapcolのごとく、プログラムではなく、日本語のファンクションで組み立てていける。まさにコーデイングの方法です
 
 具体的には、写研からのテキストデータを、MCB2やInDesign等への変換部分に利用したり、タグを利用して、形態等へのコンテンツ作成に利用したり
 組版のプロの方々からは、このソフトウェアだけで何でも出来てしまうとまで
評価を頂いています
 この運用には環境として「パルナ/WIN-B2」が欠かせません。というよりも
「パルナ/WIN-B2」の中核。実態部分であると考えられます。

 この「文字精密変換」と「オーダーメイドXML」とのの組み合わせこそが、これから、膨大に市場が発生するだろう「日本語組版による高機能コンテンツ」を制作するための土俵として考えております


 詳細は改めて報告をさせて頂きます。
利用方法及びサンプルプログラムがダウンロード出来ます。

精密変換
 株式会社 トータルメディア研究所

   

生業(なりわい)を考える。千葉の里山から。キツイ話しの続きですが(12)

2007-03-03 12:35:37 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
2007-3-3
 関東地方に道州制が広がるとしたらどうでしょうか
1 東京都、神奈川県、そして埼玉県でグローバリズム対応として組むことが考えられます。
2 千葉県と茨城県、そして可能性としての栃木県、群馬県。利根川の中流・下流域での道州制が考えられます。どちらかと言えば、ローカリズム対応としてでしょうか。

 事態ははっきりとしています。1のグループは、一般企業と同様な工業簿記で武装しつつ、情報公開を進め、都会型の施策をますます強めていくことになるでしょう。良いか悪いかではなく必然性として。

 千葉県を取りあげますと、里山の89%を農家が所有する農業県であります。
殆どの農家が行政との接点を持っていません(土地改良区及び農協を介しての程度)。また税金を払ってもいない模様です。
 また公共工事に関しても、拒絶反応が強くて、それを強行しようとすると三里塚の騒動になりかねません。
 千葉県に里山がそれなりに保全されているのは、里山の価値と言うより所有者が頑として手放さないことに大きな理由があります。
 従って工業立県を目指す1.のグループとは大きな意識上や、意思決定上でも行動様式でも、施策でも大きな相違点と格差が生じていくのは避けられません。

 千葉県は一部の東京よりの地域では、グローバリズムに覆われています。しかし多くの地域では、里山の保全と同様にして、地域の保全、あるいは文化の保全が、 人の老齢化と人口の劇的な減少で形骸化しているとはいいながら、現在も温存されています。
 考え方として、このローカリズムによる地域保全は大きな価値を生み出せる宝の山かも知れません。
 一神教に基づく、今、明らかに行き詰まりつつあるグローバリズムと、多神教に基づく曼荼羅の様な、世界観で構成されるローカリズム。   

 その軋轢と協働はこれからの関東圏では、より鮮明な違いとなって、2つの異なる文化圏を構成して、相互に関連を深めていくという事になっていくと思われます
 


 

生業(なりわい)を考える。 歴史的な経過から。キツイ話しの続きでキツイですが(11)

2007-03-03 12:12:43 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
 日本の公共放送NHKが、毎週日曜日の午後8時から放映している「大河ドラマ」楽しみに毎週見ています。現在は「風林火山」です。
 過去の作品で、「八代将軍 吉宗」をリバイバル放映で楽しんでいましたら、どきっとする話しがありました。
 丁度、貸金の利息が高すぎるから下げろという世論が沸騰していた時期でもあります。
 それは、吉宗が「地主と小作人」との貸借関係のところで、1種の徳政令として
地主からの利息の年率を15%以下に抑えろと命じた画面から始まりました。
 その折りの貸借の平均が年率30%と聞いて、ぴんと来ました。

 その結果何の事態になったかです。
早速、今の群馬県高崎市あたりの農家が一揆を起こし、貸借が15%にナルのだから払いすぎた分を返せと言って、地主を襲撃する事が頻発してしまって、その対応策を吉宗が迫られる結果となった事態です。
 結果として、30%を認め、騒動を起こした小作人が打ち首等の仕置きを受けることで決着し、吉宗の意図は完敗となった分けです。

 あまりに今の貸金騒動と似ていること。金利までが。と言うことは江戸時代のままであるわけです。その流れで言えば、今回30%程度から→15%にまで落とすと言うことは一見、とても良いことのように思われます。
 が、貸出規模の強制的な圧縮を引き起こして、破産して路頭に迷う人々を増やす結果が生じます。経営的に限界を超えてまで生業(なりわい)を継続してきた、圧倒的に多数の家族経営者にとっては、一時的であっても、とても危険な事態を迎えています。
 逆に言えば、江戸時代の地主と小作の関係では、コメを造るためには地主から借金をせねばならず、それが湖の年率30%であっては、「生かさず殺さず」となってしまう事態を招いていた。それで飢饉にでもなれば「娘を売る」事態になったのかなと想定出来ますが、人身売買といい、貸金騒動と言い、いまの、この時代に温存されてきた事その物が、ある面で驚きであります。
 ある面で、生業(なりわい)を取り囲む世界は、江戸時代のまま、全くの弱肉強食のままである現実があります。
 行政職や、広い意味でのサラリーマンの世界とは隔絶された古い世界の一端です。
 従って、これからの日本をひっぱていくべき若者が、起業に躊躇うことは間違いが無く、また法体制整備とセフテイネットの構築はこの面からも必須であります


代官が

NPOの発足。宮城県旧田尻町での事例(2) 農林水産省がらみ

2007-03-02 22:46:35 | NPOの現状と指定管理者制度の問題点
 宮城県旧田尻町では、渡り鳥の大規模な越冬地が形成された蕪栗沼及び周辺の田んぼが、ラムサール登録指定地になりました。またグルーンツーリズムの実践地として、農水省や環境省からの各種の指定をも受けております。
 でも何よりも、宮城県のお米の一つの「ゆみずたんぼ」ブランドで著名ともなった「冬期湛水」による稲作農法の開発とその普及活動での、「日本雁を保護する会」のメンバーを中心とした、市民、農民、行政、研究者、大学等による「三位一体」での任意組織での活動が、とてもとても大事なことでした。
 この柔軟な市民主体の研究会の、その1ケ年間ごとの研究成果を公表発表し、意見交換する場として、毎年12月ごろに開催されてきた「ゆみずたんぼシンポジウム」がその研究会でのもっとも重要な催しでありました。
 このシンポジュウムは、はじめの3年間。3回目までは、まったくの市民・農民・研究家が中心となって、期間も2日や3日間をかけて、殆ど費用も掛けることなく順調に運用されていましたが、4回目になって急に、いまは大崎市田尻地区となってしまいましたが、旧田尻町による主催へと急変して、実質市民側が追い出されてしまう結果となってしまい驚いた経過があります。
 2006年冬に開催されました、5回目は「ラムサールフェスティバル」と名前も変わって、しかも合併によって田尻町は一地区となり、大崎市主催。かつ協賛は酒造会社1社のみという典型的な行政による、行政のためのシンポジウムとなってしまいました。
 これは、一体どうしたのでしょうか。
 それは、経過から見てとても明らかでした。旧田尻町全域での第2回目の大規模な「ほ場整備事業」を地域の農家にも大きく負担させながら、取り組むための単なる方便であったことが明白に分かったことです。
 そして、その旗振り役を担わされたのが、最も中心的になって全国規模で走り回った学校の先生でありました。
 結果として、高校を退職し、大崎市に主導されたとしか考えられない、あるNPOの理事長として働く立場におかれたと見られてしかたがありません。
 あっという間に、地域の活動された方々も沈黙を守り、何事もなかったごとく
全域で大規模に始まった「ほ場整備」を見守るだけとなっています。
 参加した旧田尻町の担当者も、実は忸怩たるおもいに駆られるがごとく「何をやろうとしてもほ場整備が前提だ」と追い込まれてしまったとほぞをかんでいたのが印象的です。
 ここでは農林水産省が主役で、地域の旧田尻町、土地改良区、県の農業土木部が主役で、周到に準備を行って、しっかりと網を張って、目的のほじょ整備を行えるように地域の農家の方々を、結果として市民の善意の協力を利用し尽くして、目的を達成したという構図でしょう。
 ちなみに、大崎市の隣の市に存在する伊豆沼は、実質日本で最悪のワースト2の
湖沼となっています。原因ははっきりと言って、流域での牛や豚の多頭飼育による
汚染と考えられますが、その発言は地域ではとても出来ない状況のごとくです。

 

NPO組織、指定管理者制度。総務省など行政の狙い(1)

2007-03-02 22:21:34 | NPOの現状と指定管理者制度の問題点
 現在、東京都・文京区でもNPO組織や指定管理者制度に係わる方々の苦労と呻吟が、ますます強く感じられるようになってきました
 当方は2つの、団体に加盟していますが、何れも任意団体であり、ホットしています。
 何が問題か。何れも総務省が認定をする組織ですが、利益を上げない非営利団体として「無限責任制度」に基づいて、組織されます。
 特に、行政を支援する目的のごとく、行政からの業務受託を主な目的とした組織に何が起こっているのでしょうか
 10年ひと昔と言われますが、今は5年。多くのNPOが発足して3~5年。当初の2年程度はともかく、行政の下請的な発注内容がどんどん劣化しています。
 区の職員一人のの年収の数ヶ月分が年間の委託費が普通です。それで命令されたことを行わなければならない義務を背負います。
 まず、行政からの対応が、入札となって、毎年不安定に。さらに行政側からの「おいこら」状態になる。何よりも仕事となった途端に、殆どのNPOへの市民参加者が立ち去り、当初の役員しか業務に参加しない状態に。それもいやいや。
 やめたくても役員は辞めることも法的に出来ない状態に。正にNPOとは、ワーキングプァを産み出す仕組みそのものでもあります。
 しかも行政側は、NPO側の努力によって成功した事業は、3年~4年目に突然遠慮も無く乗っ取ってしまう方法で、当初の目的を果たそうと動く。
 それが常套初段だと言われればそれまでです。
 失敗したときは、誰もいなくなったときは、NPOを解散させて無限責任で、費やされ蓄積した赤字を強制的に理事達に経費を精算させることとなります。
 誰もが業務に応じなくなったときは、改めて入札をやり直して、そして運営していく主体を改めて募集することになるのでしょうか。

 いつの間にか、NPOの社会貢献等に関しても殆ど話しを聞くことが少なくなってきています。お金のない総務省の、思いつきによる一過性のことなのでしょうか
 元々、総務省はかっての内務省です。NPOのルーツはどこから?
 そこで思い出すのは、戦前日本が中国本土を侵略したときに、占領地を鎮撫する方法として、「飴とむち」という言い方ですが、現地の市民グループを甘く誘って「色々なことを金を渡してはじめさせ、3~4年後に突然強硬に乗っ取ってしまう」方法で、巻き込まれた地域の有力者を協力者に育て上げて、占領地の鎮撫に役立てていった方法を思い出してしまいました。
 この見方は複数の方々の意見の総和ですので、当たらずとの遠からずだと考えています。
 

ビスタ搭載のWindows機器が届きました。ところがXPは(2)

2007-03-02 18:50:37 | 組版プロの思考からXMLを考える
 一方で、Windows XP上で稼働させたOffice2007は、結果としてフオントはかってのままです。変化がありません。
 ところが、Word2007やExcel2007に関しましては、操作方法や画面が大きく変わりすぎてとまどいの連続となってしまいました。

 このとまどいからぬけるまでにはかなりの時間を要しそうです。なぜ、ここまで変更をせねばならなかったのかが疑問として残っています

 また、当方のXPはそれなりのメモリー容量を持っていますが、とても重くなってしまって、一言で言って動作が鈍くなってしまいました。困っています
 

印刷会社の組版の現場(4) 印刷業はコンテンツ生成産業化

2007-03-02 18:40:01 | 組版プロの思考からXMLを考える
2007-3-2
 そこで、今回の訪問ですが、出版会社としては膨大に所有しているコンテンツを
紙出力と言うだけでなく、携帯電話等へのコンテンツ提供を目指して、いよいよ動き出そうとしている感覚が発生してきました。
 ところで、これは日本の文化のコンテンツ化であります。有償であるが故に、組版をしっかりと行って、かつ大量にこなして頂ける先を求めだしているわけです。
 この時に、日本では写研の印刷技術がデファクトとなっていることを忘れることは出来ません。
 コンテンツ作成にそのレベルでの造り込みを要求しているわけです。そこまで作り込まないと世界にも通用し、日本でも有償コンテンツとして成立出来ない事は確かでしょう。これは日本の文化ですから

 日本でのSGMLやXMLの普及が遅れた大きな原因の一つは、写研にあることは理解出来ます。いまでもこの技術を乗り越えたシステムは存在していません。
 でも同時に、コンテンツ作りの上で、これからのコンテンツは100%、XML化すると言われています。
 従って、どのような方々が、XMLをベースにした、組版レベルの新たなコンテンツ生成産業=印刷産業に参加できるようになれるのかが、キーワードとなってきました。

 今回の訪問は、そのための意見交換、かつ下調査でもあります