巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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悠久の時の流れに溺る

2018-01-19 23:50:55 | 
悠久の時の流れに溺る

夢や現は誰のもの
人生を風見鶏に喩えたら
少しは納得いくだろうか
確かに消え逝く
すべて消え逝く
ならば風の吹く儘に

華やぐ街を闊歩して
四方八方見渡して
君は何を盗まんとす
道行く女子は皆振り返る
心を奪っては喰らう
嘘か真か
快楽を求める
愉快犯

無心の防御は
心の解れを許さず
火照った頬が
徐々に染まって
陽光が突き刺すから
喉の渇きも覚えず
大河の一滴に溺れ
ならば飛翔せよ
誰かが唆す
その一瞬の隙間を
突き刺す

ざわつく心の嘘を
消し去りたいから
アンチノイズ
吸収してしまおう
反射してしまおう
音が消える
灯りも消える
すべて消える
織り込み済みのシナリオ
ただ淋しさだけが残らんとす

永すぎた生は我が咎の代償
半死半生の毎日を送って
大切が何か分かったから
大陸を越えて
大海を跨いで
大空を飛び越え
大宇宙へ飛翔せよ

時間という概念を超えるのだ
腐りゆく雑念を振り払え
神をも超越する圧倒的な存在は
産まれたての赤子かもしれない

西方の空が灼けてゆく
夜闇がしっとり訪れる前に
妖艶な天女が空を駆ける


真夜中の決断

2018-01-19 02:43:46 | 
真夜中の決断

絶妙な均衡は不安定の極み
やがて去りゆく静寂
何もかもすべて
自然に委ねるから
君は壊れてていいよ

努力は報われる
そんな美しい世界だといいね

真顔で皮肉る僕を責めないでくれ
気遣いは励みになるだろう
せいぜい頑張るがいいさ
百回空振りしたんだって?
一〇一回目に挑むかどうかは君次第

「勝算は五分五分」という君は能天気
ステップ・バイ・ステップ
そんな軟なこと言ってる場合じゃないね
この人生は憂さ晴らしじゃないんだ

突き抜けるんだ
駆け抜けるんだ
スタートラインに立ったが最後
意図的なペース配分なんて不要
超特急の駆け引きで滑り込みセーフ

ホンモノになりたくて
随分無理もしてきたよね
いつ壊れてしまうかなんて
僕は医者じゃないし、わからない
あの日がスタート地点だとしたら
今頃がちょうど折り返し地点
痛み止めを打ちさえすれば
君も僕もまだ走れるよ
逆に引き返すならまさに今このタイミング

天から授かったこの命
決して無駄にはしない
どう使うかは自分次第
ただしバッテリーの残量は不明

君ならどうする?

もうすぐ24時を迎えるね
暦のページをめくり
また戦乱の地へ想いを馳せる君
敵は手強いだろう
僕は腹を決めた
君のご武運を祈るよ

あゝ、あらゆるバランスが崩れゆく
自然、天、大地、そして自由
この世の凹凸が垣間見えたとき
僕は戦意を取り戻せるだろうか
空振る君はいつ刺し違えるのだ
そこまで僕は待てるのか
果てゆく命の炎は消えぬのか

リーダーは君だ
僕のとっておきのエースを預けるよ
最強布陣のイメージはできているかい
すべてを君に託してみよう

城下町はパレードだね
誰もが我らの勝利を確信し
この世の自由を謳歌する

君はこの平和を守る戦士
課せられた責任は極めて重大

敗北を知らない僕を着火してほしい
勝敗はどうあれ百戦錬磨の君
一〇一回目のトゥッシェの結果次第
僕は目を瞑ってその結果を待つ

壊れゆく君のその手で
世の中を変えてご覧

努力は報われる
そんな美しい世界だといいね