巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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水平線の向こうに

2016-11-30 20:05:35 | 
深く暗い海の底
眠る君はマーメイド
水の流れも穏やかに
君を優しく包み込む

君に恋した僕は無謀な旅人
会いに行くことさえ叶わぬのに
夢の中で出会った君を
どうして愛してしまったのだろう

僕に明日などない
今日を懸命に生きるのみ
君に会えるのなら何だってするさ
誰も知らない、近寄りもしない
この蒼い海に飛び込んだっていい

君に出会うあらゆる可能性を
僕はひたすら考えてきた
君と僕の淡い秘密なんて
誰にも言う必要がないから
何故君に出会えたかは
このまま黙っておこう

嗚呼、水平線の向こうに
君を乗せたピンク色のイルカが
跳ねるように泳いでいるね
さあ、僕もこの岸壁から漕ぎ出そう
果てしなき航海が今始まる
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空高く宇宙へ

2016-11-29 22:25:22 | 
僕らが生まれたこの地球は
誰もが夢見たワンダーランド
虹色に煌めくオーロラが
天空のカーテンのように
僕らを優しく包み込む

心地よい夢から醒めれば
街角に恋人達が溢れてる
行きつけの喫茶店に流れる
BGMを聴きながら
僕らは愛の言葉を語り合う

勝ち誇れ、僕らはグローリー
星が瞬く夜空の下
腕高く振り、夢見ながら歩いてる
あの星空に流れ星が見えたなら
僕らはきっと結ばれる

この地平線の果てには
誰も知らない、誰も知らない
別世界が広がっている
果たして僕らよりも先に
彼らは辿り着くのだろうか
あの星空の彼方に

距離を超え、時空を超えて
僕らは空高く舞い上がる
誰にも負けやしない
いつもよりも高く昇る月を追い越し
力強く宇宙へ飛び立つ
僕らにしか見えないロケットに乗り込み
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君とふたり

2016-11-29 18:29:36 | 
闇を抜け
夜を乗り越え
新しい朝を迎える
弱虫の君に
一粒の夢を贈ろう

自分を苦しめないで
その胸に溜め込んだ
思いを吐き出してご覧よ
自分が生まれ変わるから

眠れぬ夜には
月を愛でよう
泣きたい夜には
枕を濡らそう
苦しい夜には
星空を見上げよう

愛しい人よ
自分を大切にして
こんな切ない日々もきっと
ほろ苦い思い出に変わるから

ひとりでいいなんて
決して思わないで
君は君が思うより素敵な人
ひとりぼっちじゃないから

夢の終わりに
僕が訪れよう
君の枕元にそっと
プレゼントを置きたいんだ
君には僕がいるという証を
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哀しい恋路

2016-11-28 22:22:58 | 
東京を発つ車中で物思いに耽っています
夕べあなたと二人で見た海の情景が頭から離れないのです

あなたの前から消え去りたい、春霞のように

人は何故こんなに苦しい恋をしてしまうのでしょう
あなたと出会わなければこんなに心は乱れなかったはず
もう恋なんて絶対にしないと決めていたのです
恋の結末の辛さを身に沁みて知っているから

だから、あなたへの思いが深くならないうちに
私はあなたに会うことのない場所に消え去ります
あなたはそんな私の行為を逃避と呼ぶでしょう
でも私はあなたの心に傷を残したくないのです
私なんてどうなってもいい
あなたに今のままのあなたでいてほしいのです

初めてあなたに出会ったとき
私は一瞬で恋に落ちると感じました
そして、あの苦しかった恋を思い出したのです

私はあなたと似た快活で笑顔の素敵な男性と以前付き合っていました
そんな彼と私は自然の成り行きで男女の関係になりました
まだ学生生活を謳歌していた私達は
二人でいろんな場所に行きました

パンダのいる動物園
共通の友達のライブ
彼が得意だったビリヤード
二人で転びまくったスケートリンク

そんな中、私は彼の子を宿してしまいました
あなたは幸福と懊悩を混ぜこぜにした複雑な表情で私の告白には耳を傾けました
私は卑怯な女です
すべての結論をあなたに委ねたのです

数日後、あなたは音信普通になりました
私の悲しみは如何許りだったでしょう
でも本当に辛かったのはあなただったはず
車中泊を繰り返し結論を出しあぐねていたあなたは
峠の山道で事故を起こし帰らぬ人となりました
本当に苦しんでいたのは私ではなく、あなたでした

一週間後、悩みに悩んだ末に私は堕胎しました
あなたの分身を見る、手にする資格がないと思ったのです
私は生きる価値のないそんな最低な人間です
あなたとお付き合いするようなことは許されないのです

あなたが私を探し回る姿が目に浮かびます
でも気付いてほしいのです
私はあなたが慕うような価値のない人間だと

私が向かうのはかつてあの人が逝った場所
電車の中からもその美しい自然の広がりが見えます
真っ白な雲が低く地平線に接するあの山の頂
私はあの人と共に生きる道を選びます

ありがとう、さようなら
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雨音の調べ

2016-11-28 07:02:28 | 
外は冷たい雨です
私達の今の心境を物語るかのように
あなたが私の心を通り過ぎた後に
一体何が残ったのでしょう

懐かしき思い出
懐かしき恋心
懐かしき仲間
懐かしき数々の夢

幸せに彩られた麗しき日々の中で
私達は結局すべてを忘れ去ってしまったような気がします

もしもあなたがピア二ストで
哀しい曲を奏でるとしたら
私は真っ先に涙を流すでしょう

もしもあなたがピエロで
子供達の前で大道芸を披露したら
私は真っ先に拍手するでしょう

何の非もないあなたに悪態をついてごめんなさい
でもあの時の私はそうせざるを得なかったの
あなたの姿、所作、すべてを愛しても
私は私の心を巣食う憎念を抑えきれなかったのです
それはきっとあなたのことを愛し過ぎたから
愛と憎しみは表裏一体とよく言いますね
私はあなたのすべてを支配したかったのかもしれません

あなたが私の元を過ぎ去ったとき
ひとひらの花びらが舞い降りました
まるで私にさよならを告げるかのように
短過ぎた二人の関係に幕を降ろすかのように

あなたの心が知りたい
私はあなたを今も愛しています
あなたの心はもう他の誰かに向いているのですか
もちろんあなたの心変わりを責める気はありません
ただただ悲しいのです、あなたがいない毎日が

ひたひたと足元を濡らす雨が
ショパンのノクターンを奏でています
これがあなたの私に対する最後の贈り物ですか
嗚呼、あなたにもう一度会いたい
そして私の深い愛を伝えたい
今までの一切のわだかまりを捨て
あなたと最初からやり直したい

外は冷たい雨です
あなたはこの雨音を聞いていますか
これが私の心の声です
もはや私に振り向くことのないあなたへの
精一杯の訴えなのです
最後にひとつだけ私の我が儘を聞いてほしい
あなたの耳を傾けてください
私が奏でる哀しいピアノの音色に
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