巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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君へのエール

2016-07-21 20:41:13 | 
その一瞬の価値に気付いているか
君が生きている今が青春だ
年老いた親父も僕も君の母親も
かつては煌めく青春時代を過ごした

総てをスポンジのように吸収する若さ
この世の何もかもが初めての体験
そうやって一歩ずつ大人に近付く
いつまでも永遠の子供を夢見ながらも

時は無情に、残酷に過ぎ去るから
誰もが変化に抗う手段を知らない
知らず知らずのうちに君も大人へと
成長する義務を背負わせられる

今この青春を謳歌する君の笑顔
背格好は大人並みでも中身はまだ子供
僕は未来を恐れぬ君の背中越しに
立派な大人になれと心から応援する

雨の日の憂鬱

2016-07-21 16:46:13 | 
大粒の雨が車道に叩き付ける
突然降り出した雨に誰もが右往左往
雨降りだから僕の心にも雨が滴る
こんな日もあると自分に言い聞かせ
悔し涙を堪え、一日を乗り切る

何事もなかったように今日が訪れ
まるで何事もなく今日は去り行く
なのに何故人の世はかくも生き辛く
こんなにも心をかき乱すのか
僕は大地と天空の神々に問う

皆といつか傾けた情熱の炎
空がどんなに雨降りでも
決して絶やすことがないように
僕達は未来を永遠に誓う
誰より熱くこの時代を生きるのさ

蝉が鳴き、空が徐々に明るんできた
落ちてくる雨粒に陽光が反射する
もうすぐこの通り雨も上がり
僕達の心とともに晴れ上がるだろう

僕でない僕

2016-07-21 11:42:48 | 
僕は闇夜に壊れてしまって
その姿は見るに耐えない
地球に吸い込まれた未来は
僕が失った誰かの汚物

陽が昇るのを毎日数えあげ
月日の早さにただ驚愕する
いつか僕が倒れた大地にも
一様に朝日が差し込むのだ

人を愛し、人を憎んだ
誰もがジキルとハイド
人間の二面性に悩み
僕は僕でなくなってしまった

誰もが汚れなき心で
生きられればそれでいいのに
誰もが素直な思いで
自分の心に嘘付かないように

世界の終わり

2016-07-21 08:14:16 | 
この世界のパレードは
儚く幕を閉じる
誰も踊ることなく
舞台から飛び降りてく

赦し合い、騙し合う
人間というものの性に
時には嫌気も差しながら
人生を重ねてきたけれど

貴方を想う気持ちは特別
信じる貴方まで僕を裏切るのか
想いが募るほどに
心は嘘を付けない

止まらぬ想いを抱き
遠い大空を駆け抜け未来へ
世界が終わるなら別世界へ行こう
互いを赦し合い、信じ合える場所へ

生きる僕ら

2016-07-21 01:11:12 | 
西の空を舞う鳥に目を遣りながら
雲の合間から差し込む夕陽に怯える
昼と夜の狭間で時が止まる
僕の足元には勇気の欠片もない
行先も解らぬ僕は君の言葉を思い出す

僕の臓物で足りるのなら
ナイフで腹を裂いて抉り出せばいい
何と引き換えにしても
失ってはならないもの
僕は解っているつもりだから

何に怯え、誰に抗い、何処を彷徨う
人はいつも窮屈な居場所を
探し求めて道に迷う小羊
絶望という選択肢を常に胸に隠し持ち
自分という存在を引き換えに生を繋ぐ

聖なる夜に僕は神々に祈るよ
この朽ち果てた心と身体が少しでも
この混沌とした世を鎮めるように