みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

放生会と安保理決議

2017年09月12日 | 俳句日記

博多の街では、今日から博多三大祭りの
一つ、筥崎八幡の「放生会」が始まる。
以前紹介した「博多どんたく」が五百年「祇園山笠」が七百年間の伝統祭り。

それに対し「放生会」は、千年の歴史を
誇る宗教行事である。
元々は、宇佐八幡を始めとする各地の八
幡様の、戦死者を弔うお祭りであった。

八幡様は戦の神様である。
敵味方の犠牲者を悼み鎮める為に、小動
物や魚の命を放ち供養するのである。
勝利祈願と罪滅しの二面性があった。

戦が避けられなかった時代の重要な祭事
(政り事)であったに違いない。
筥崎様も元寇の際、大いに活躍された。
今も「敵国降伏」の額が上がっている。

クラウゼヴィッツを待つまでもなく、戦
争は政治の変形だから手続きがいる。
安保理決議も二度の大戦で得た大切な手
続き(政り事)なのである。

正恩君に対して、経済制裁と言う放生会
の精神を、全会一致して指し示し、核を
諦めなければ、次の段階に向かうぞとの
最後通牒を突きつけたのだ。

中露が条件を付けはしたが、賛成にまわ
ったのは意外であった。
かつて日本は、この段階で連盟を脱退し
不幸な結末を迎えた。

八幡様は、鬼手仏心をお持ちなのだ。
安保理決議も、鬼手仏心なのである。
でなければ、国際連合の意味はない。
いよいよ決着の秋がくる。

〈賑やかに 心ひとつの 放生会〉放浪子
季語・放生会(秋)

9月12日〔月〕雨のち晴れ
何かと多忙な一日だった。
でも、放生会に行けたのは良かった。
そこには、人の世の根本があった。
明日、明後日と、そこのところをお伝え
したい。