*******************************************
いつも応援ありがとうございます。ただ今,3つのランキングに参加しています。
よかったら下のところをポチッとクリックしていただけると嬉しいです。さあ,今日の順位はどうかな?さらなる応援をお願いします~^^。コメントもよろしくお願いします。
******************************************
このお話は・・・・
森と湖の国ファンタジア帝国の少年帝は,実は宇宙を創世した天帝の12番目の息子にして運命の輪を廻す月の神の降臨した姿だった。彼をめぐる光と闇との戦いが今、始まろうとしていた。そして彼自身がもつ聖と魔性の両面性。果たしてこの世に月の聖帝は黄金の夜明けを告げるのかそれとも黄昏の時を告げるのか・・・・・。
*****************************************
第3節 森と湖の国の皇妃 第29話
アルコン皇子がいつまでも帰ってこないため,ラミエル帝は心配して様子を見に行った。フェリス皇子の部屋を覗くと,その幼い皇位継承者はアルコン皇子とともに絵本を持ったまま眠ってしまっていた。
「フェリス・・・フェリス」
月の君はそっとフェリス皇子を起こす。結構強く揺さぶっても起きなかったが,やがて眠そうに目をこすりながら彼は目を覚ました。
「あ・・・兄上」
「フェリス。寝るんならちゃんとベッドで寝なくては・・・」
「う・・・ん。僕起きてますよ」
「何を言ってるんだ。さ,立って」
月の君は,こっくりこっくりなりながら着替えようとしているフェリス皇子を手伝って夜着に着替えさせると,ベッドに寝かしつけた。そしてアルコン皇子も起こす。
「アルコン皇子,起きてください。風邪をひきますよ」
「う・・・ん。わっ・・・・・。兄上」
「起きられますか?」
「あ・・・はい。大丈夫です」
アルコン皇子は慌てて起き上がると,服を整える。
「すみません。弟が本当に御迷惑を・・・」
「兄上,何を言ってるんですか。俺は平気ですよ。本当に弟ができたみたいで逆に嬉しいくらいです」
「そうですか?もし迷惑ならはっきりとフェリスに言ってやってください。それが彼のためですから」
「うん,約束する」
「では,部屋の方へ・・・」
「兄上,1つお願いしていい?」
「何でしょうか」
「んとね。俺も星見の塔で星を見たいんだ」
「今日は晴れていますから星もよく見えそうですね」
「いいの?」
「もちろんです。では,行きましょうか」
「ほんと?わあい」
月の君はアルコン皇子を連れてフェリス皇子の部屋を出た。そして,ついでにセイラ姫も誘って3人で星見の塔へ行った。
3人は暫く星空を眺めていた。ところどころ雲がかかっているが,それでも綺麗に星がまたたいている。ラミエル帝はミニキッチンでお得意の紅茶を入れて出す。
「兄上,いよいよ結婚されるんだって?おめでとうございます。」
「ありがとう」
「結婚されても,こっちに遊びに来ていい?」
アルコン皇子が月の君を見ていたずらっぽく言う。
「はい,それは一向に構いません」
ラミエル帝はいつもの調子で答える。アルコン皇子は嬉しそうな顔をすると,急に真面目な顔にかえてラミエル帝をじっと見た。
「1つだけ・・・聞いてもいい?」
「何でしょうか」
ラミエル帝は優しく言った。
「前に兄上は姉上のこと好きだって言ってくれたでしょ?なのに,なぜ違う人と結婚するの?」
突然のアルコン皇子の質問に,セイラ姫は「何を言い出すの?」と顔を赤くして弟の口をふさいだ。ラミエル帝は少し困ったような哀しいような表情になる。
「兄上?」
「敢えて理由として挙げろと言われるなら,3つあります。1つ目は今回の結婚が契約結婚であること,2つ目は月の神レイミール神のことを考えてのこと,そして3つ目は姫君には誰よりも幸せな生活を送って欲しいと願っているからです」
「ふうん,何かよく分からないや。どういうこと?」
「1つだけって言いませんでしたか?ですからこういうことなんですよ」
「え~?ますます分かんないよ。何だよ,契約結婚って。政略とは別のものなの?」
アルコン皇子はセイラ姫から逃れてラミエル帝に詰め寄った。
*****************************************
最初から読みたい方はこちらのFC2小説で読んで下さるとありがたいです。
しおりもはさめて普通の本のように読めますのでどうぞゆっくりまったり自分のペースで読んで下さいね^^。
ブログ小説と同時に更新していきますので一緒にある国の世界を冒険しましょう。
「ある国の物語」
******************************************
この度,新しくFC2ブログにて「テルサのFantastic Stories 2」を作成しました。ゆくゆくは引っ越ししようと思っていますが,今は「魔王伝説」を連載中です。ある高校にやってきた謎の転校生。その転校生の正体とは・・・・。どうぞよろしくお願いします。
「テルサのFantastic Stories 2」
******************************************
いつも応援ありがとうございます。ただ今,3つのランキングに参加しています。
よかったら下のところをポチッとクリックしていただけると嬉しいです。さあ,今日の順位はどうかな?さらなる応援をお願いします~^^。コメントもよろしくお願いします。
******************************************
このお話は・・・・
森と湖の国ファンタジア帝国の少年帝は,実は宇宙を創世した天帝の12番目の息子にして運命の輪を廻す月の神の降臨した姿だった。彼をめぐる光と闇との戦いが今、始まろうとしていた。そして彼自身がもつ聖と魔性の両面性。果たしてこの世に月の聖帝は黄金の夜明けを告げるのかそれとも黄昏の時を告げるのか・・・・・。
*****************************************
第3節 森と湖の国の皇妃 第29話
アルコン皇子がいつまでも帰ってこないため,ラミエル帝は心配して様子を見に行った。フェリス皇子の部屋を覗くと,その幼い皇位継承者はアルコン皇子とともに絵本を持ったまま眠ってしまっていた。
「フェリス・・・フェリス」
月の君はそっとフェリス皇子を起こす。結構強く揺さぶっても起きなかったが,やがて眠そうに目をこすりながら彼は目を覚ました。
「あ・・・兄上」
「フェリス。寝るんならちゃんとベッドで寝なくては・・・」
「う・・・ん。僕起きてますよ」
「何を言ってるんだ。さ,立って」
月の君は,こっくりこっくりなりながら着替えようとしているフェリス皇子を手伝って夜着に着替えさせると,ベッドに寝かしつけた。そしてアルコン皇子も起こす。
「アルコン皇子,起きてください。風邪をひきますよ」
「う・・・ん。わっ・・・・・。兄上」
「起きられますか?」
「あ・・・はい。大丈夫です」
アルコン皇子は慌てて起き上がると,服を整える。
「すみません。弟が本当に御迷惑を・・・」
「兄上,何を言ってるんですか。俺は平気ですよ。本当に弟ができたみたいで逆に嬉しいくらいです」
「そうですか?もし迷惑ならはっきりとフェリスに言ってやってください。それが彼のためですから」
「うん,約束する」
「では,部屋の方へ・・・」
「兄上,1つお願いしていい?」
「何でしょうか」
「んとね。俺も星見の塔で星を見たいんだ」
「今日は晴れていますから星もよく見えそうですね」
「いいの?」
「もちろんです。では,行きましょうか」
「ほんと?わあい」
月の君はアルコン皇子を連れてフェリス皇子の部屋を出た。そして,ついでにセイラ姫も誘って3人で星見の塔へ行った。
3人は暫く星空を眺めていた。ところどころ雲がかかっているが,それでも綺麗に星がまたたいている。ラミエル帝はミニキッチンでお得意の紅茶を入れて出す。
「兄上,いよいよ結婚されるんだって?おめでとうございます。」
「ありがとう」
「結婚されても,こっちに遊びに来ていい?」
アルコン皇子が月の君を見ていたずらっぽく言う。
「はい,それは一向に構いません」
ラミエル帝はいつもの調子で答える。アルコン皇子は嬉しそうな顔をすると,急に真面目な顔にかえてラミエル帝をじっと見た。
「1つだけ・・・聞いてもいい?」
「何でしょうか」
ラミエル帝は優しく言った。
「前に兄上は姉上のこと好きだって言ってくれたでしょ?なのに,なぜ違う人と結婚するの?」
突然のアルコン皇子の質問に,セイラ姫は「何を言い出すの?」と顔を赤くして弟の口をふさいだ。ラミエル帝は少し困ったような哀しいような表情になる。
「兄上?」
「敢えて理由として挙げろと言われるなら,3つあります。1つ目は今回の結婚が契約結婚であること,2つ目は月の神レイミール神のことを考えてのこと,そして3つ目は姫君には誰よりも幸せな生活を送って欲しいと願っているからです」
「ふうん,何かよく分からないや。どういうこと?」
「1つだけって言いませんでしたか?ですからこういうことなんですよ」
「え~?ますます分かんないよ。何だよ,契約結婚って。政略とは別のものなの?」
アルコン皇子はセイラ姫から逃れてラミエル帝に詰め寄った。
*****************************************
最初から読みたい方はこちらのFC2小説で読んで下さるとありがたいです。
しおりもはさめて普通の本のように読めますのでどうぞゆっくりまったり自分のペースで読んで下さいね^^。
ブログ小説と同時に更新していきますので一緒にある国の世界を冒険しましょう。
「ある国の物語」
******************************************
この度,新しくFC2ブログにて「テルサのFantastic Stories 2」を作成しました。ゆくゆくは引っ越ししようと思っていますが,今は「魔王伝説」を連載中です。ある高校にやってきた謎の転校生。その転校生の正体とは・・・・。どうぞよろしくお願いします。
「テルサのFantastic Stories 2」
******************************************