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このお話は・・・・
森と湖の国ファンタジア帝国の少年帝は,実は宇宙を創世した天帝の12番目の息子にして運命の輪を廻す月の神の降臨した姿だった。彼をめぐる光と闇との戦いが今、始まろうとしていた。そして彼自身がもつ聖と魔性の両面性。果たしてこの世に月の聖帝は黄金の夜明けを告げるのかそれとも黄昏の時を告げるのか・・・・・。
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第3節 森と湖の国の皇妃 第5話
デーリー帝の部屋を後にしたラミエル帝は,やはり納得がいかず,もんもんとしたまま廊下に出て気持ちを落ち着けていた。
「明日・・・・どうやって説得しようかな,あの石頭の王達・・・」
暫く考えていた月の君だが,気持ちは晴れない。
「久しぶりにちょっと紅茶でも飲んで寝ようかな・・・」
月の君は1人屋内テラスに向かって歩き出した。すると,向こうからちょうど友達のウーナ姫と別れて虹の館に向かう星姫が歩いてきた。
「こんばんは。陛下,これからどちらへ行かれるのですか?」
セイラ姫は珍しい所に月の君がいるので思わず尋ねてしまった。
「え?ああ,久しぶりに紅茶でも飲んでから部屋へ戻ろうかと思って・・・。テラスにはまだ人がたくさんいますか?」
「そうですね。私がいた時はまだたくさん人がいたので,まだ多いと思いますよ」
「そう・・・」
ラミエル帝は人の多いところに行くのは好まなかった。
「ありがとう,それなら私は部屋へ戻ります。姫君,もしよろしければ私の入れた紅茶でも・・・」
これまた珍しく,ラミエル帝が用もないのにセイラ姫を誘う。
「あ・・・はい。ありがとうございます」
「では行きましょうか」
月の君はそのままセイラ姫を連れて自分の部屋へ戻った。
「どうぞ」
「お邪魔します」
中へ入ると相変わらず整然とした部屋が目の前に広がった。ラミエル帝は隣の部屋で何やらカチャカチャとしていたが,やがてティーポットとティーカップを持って戻ってきた。ちょっとしたお菓子も添えてある。
「これはオレンジティーです」
ラミエル帝は慣れた手つきでティーポットから香り高い紅茶を注ぐとセイラ姫に差し出した。
「ありがとうございます。いただきます」
星姫はそっと一口含む。ラミエル帝はテーブルをはさんでセイラ姫の向かいに座る。そして自分のを入れると,紅茶を味わっていた。
「おいしいですね」
「ハーブ系もいいですが,こういったフルーツ系もおいしいですね。今度いろいろと揃えてみようかと思っています」
「紅茶は本当にいろいろな種類がありますね」
2人は暫く紅茶の味を楽しんでいた。
「会議は長引きそうですか?」
セイラ姫の問いにラミエル帝は「いえ」と即答した。
「私は明日の会議が終わったらすぐファンタジアへ帰ります。今もなおサラマンドでは激しい戦が起こっているというのに,このような所で悠長に会議なんか開いている暇はないですからね」
「陛下は先頭指揮をとられるおつもりなのですか?」
「私はそのつもりです。今度の相手は少々やっかいですからね。本当は今すぐにでも帰りたい所ですが,あの頑固な王皇集団がやたらと反対して困っています」
「皆様は陛下の身を案じているのでしょう。ファンタジアの皇帝にもしものことがあっては・・・と思われているのですよ」
ラミエル帝はそんな事では納得していなかった。
「恐らく・・・彼らが考えているような甘い考えではこの件は解決しないでしょう。明日,私が法を破らなくてもいいように,必ず会議の決議を私の案で通します」
月の君は本気だ。
「もしそうなれば・・・くれぐれも気を付けてくださいね。本当に・・・・御身を大切にしてください」
セイラ姫は戦に出るというラミエル帝を本当に心配していた。月は少し黙ったまま紅茶を飲み干す。
「もう作戦は私の頭の中にあるのです。ただ・・・それは我がファンタジア軍とルナ軍を想定しているので,他国の寄せ集めでは役に立ちません」
「陛下」
「この機会を待っていました。いつかあの2国はたたかなければいけないと思っていたのです」
ラミエル帝はカップを置くと,「どうぞ」とお菓子を勧める。
「姫君,アルコン皇子にお伝え下さい。頼まれていた資料が揃ったから後日送ると」
「まあ,アルコンがまた陛下に何かお願い事をしていたのですか?」
「大したことではないのです」
「すみません,ただでさえお忙しいのに」
「いえ,とんでもありません。このような私でお役に立てるのであればいつでも・・・」
2人がとりとめもなく雑談していると不意に電話の呼び出しベルが鳴った。
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最初から読みたい方はこちらのFC2小説で読んで下さるとありがたいです。
しおりもはさめて普通の本のように読めますのでどうぞゆっくりまったり自分のペースで読んで下さいね^^。
ブログ小説と同時に更新していきますので一緒にある国の世界を冒険しましょう。
「ある国の物語」
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この度,新しくFC2ブログにて「テルサのFantastic Stories 2」を作成しました。ゆくゆくは引っ越ししようと思っていますが,今は「魔王伝説」を連載中です。ある高校にやってきた謎の転校生。その転校生の正体とは・・・・。どうぞよろしくお願いします。
「テルサのFantastic Stories 2」
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第3節 森と湖の国の皇妃 第5話
デーリー帝の部屋を後にしたラミエル帝は,やはり納得がいかず,もんもんとしたまま廊下に出て気持ちを落ち着けていた。
「明日・・・・どうやって説得しようかな,あの石頭の王達・・・」
暫く考えていた月の君だが,気持ちは晴れない。
「久しぶりにちょっと紅茶でも飲んで寝ようかな・・・」
月の君は1人屋内テラスに向かって歩き出した。すると,向こうからちょうど友達のウーナ姫と別れて虹の館に向かう星姫が歩いてきた。
「こんばんは。陛下,これからどちらへ行かれるのですか?」
セイラ姫は珍しい所に月の君がいるので思わず尋ねてしまった。
「え?ああ,久しぶりに紅茶でも飲んでから部屋へ戻ろうかと思って・・・。テラスにはまだ人がたくさんいますか?」
「そうですね。私がいた時はまだたくさん人がいたので,まだ多いと思いますよ」
「そう・・・」
ラミエル帝は人の多いところに行くのは好まなかった。
「ありがとう,それなら私は部屋へ戻ります。姫君,もしよろしければ私の入れた紅茶でも・・・」
これまた珍しく,ラミエル帝が用もないのにセイラ姫を誘う。
「あ・・・はい。ありがとうございます」
「では行きましょうか」
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「どうぞ」
「お邪魔します」
中へ入ると相変わらず整然とした部屋が目の前に広がった。ラミエル帝は隣の部屋で何やらカチャカチャとしていたが,やがてティーポットとティーカップを持って戻ってきた。ちょっとしたお菓子も添えてある。
「これはオレンジティーです」
ラミエル帝は慣れた手つきでティーポットから香り高い紅茶を注ぐとセイラ姫に差し出した。
「ありがとうございます。いただきます」
星姫はそっと一口含む。ラミエル帝はテーブルをはさんでセイラ姫の向かいに座る。そして自分のを入れると,紅茶を味わっていた。
「おいしいですね」
「ハーブ系もいいですが,こういったフルーツ系もおいしいですね。今度いろいろと揃えてみようかと思っています」
「紅茶は本当にいろいろな種類がありますね」
2人は暫く紅茶の味を楽しんでいた。
「会議は長引きそうですか?」
セイラ姫の問いにラミエル帝は「いえ」と即答した。
「私は明日の会議が終わったらすぐファンタジアへ帰ります。今もなおサラマンドでは激しい戦が起こっているというのに,このような所で悠長に会議なんか開いている暇はないですからね」
「陛下は先頭指揮をとられるおつもりなのですか?」
「私はそのつもりです。今度の相手は少々やっかいですからね。本当は今すぐにでも帰りたい所ですが,あの頑固な王皇集団がやたらと反対して困っています」
「皆様は陛下の身を案じているのでしょう。ファンタジアの皇帝にもしものことがあっては・・・と思われているのですよ」
ラミエル帝はそんな事では納得していなかった。
「恐らく・・・彼らが考えているような甘い考えではこの件は解決しないでしょう。明日,私が法を破らなくてもいいように,必ず会議の決議を私の案で通します」
月の君は本気だ。
「もしそうなれば・・・くれぐれも気を付けてくださいね。本当に・・・・御身を大切にしてください」
セイラ姫は戦に出るというラミエル帝を本当に心配していた。月は少し黙ったまま紅茶を飲み干す。
「もう作戦は私の頭の中にあるのです。ただ・・・それは我がファンタジア軍とルナ軍を想定しているので,他国の寄せ集めでは役に立ちません」
「陛下」
「この機会を待っていました。いつかあの2国はたたかなければいけないと思っていたのです」
ラミエル帝はカップを置くと,「どうぞ」とお菓子を勧める。
「姫君,アルコン皇子にお伝え下さい。頼まれていた資料が揃ったから後日送ると」
「まあ,アルコンがまた陛下に何かお願い事をしていたのですか?」
「大したことではないのです」
「すみません,ただでさえお忙しいのに」
「いえ,とんでもありません。このような私でお役に立てるのであればいつでも・・・」
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