チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のごった煮風500字読書日記
地味に更新中^^;

文章力の基本

2009-08-31 12:33:57 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「文章力の基本」
阿部紘久著
日本実業出版社刊です



つくづく文章は魔物だと思います。

何度か読み直してこれでよし!としたのに、
翌日見直したり後日読んでみると、
なんでこんな変な文章なんだろう?と
思うことがよくあります。

本書は文章の基本について書かれた本ですが、
細かい文法などに触れられている
内容ではありません。

例として原文があり、
それを改善したものが示されていますので、
どこがどうおかしいのかよく理解できます。

自分がブログを書くようになってから
文章を書くというのは
こんなに難しいことだったのかと感じることは多いのですが、
私が特に難しいと思うのは「つなぎ語」と「訓読み」です。

話の展開を変えるときにどういう「つなぎ語」を
使うのがいいかはいつも頭を悩ますところですが、
本書によると
「余分なつなぎ語は削る」のがよいとのことです。
あまりにつなぎ語が入っていると
読んでいて煩わしくなるそうです。

「訓読み」はいつも頭の痛いところです。
「訓読み」で悩む度に日本語はほんとに難しいと感じます。
そしてどうしてもわからないときは
ひらがなでごまかしてしまいます‥

本書にもあるのですが、良い文章というのは
言いたいことがストレートに伝わる文章ではないでしょうか?

多少型からはずれていてもそれも個性だと思えばと
都合よく考えてしまう私です。

新版 新幹線から経済が見える

2009-08-30 11:56:52 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「新版 新幹線から経済が見える」
小宮一慶著
祥伝社黄金文庫です



私は新幹線があまり好きではありません。

かなり以前のことですが、
みどりの窓口で間違って喫煙席を買ってしまい、
禁煙席に変えてほしいと言うとすごく怒られたことがあります。

禁煙席が取れなかったとき、
喫煙席に乗ったら名古屋あたりで頭痛がひどくなり
ダウン寸前になったこともあります。

本書の著者の小宮一慶さんは新幹線が大好きだそうです。

小宮さんの場合は仕事で移動されることも多いので、
利便性を考えると新幹線ということになるのでしょう。

私は元々飛行機が大好きなので、
飛行機と新幹線が競合するところは必ず飛行機に乗りますが、
利便性の点で言えばクエスチョンが付くかも知れません。

飛行機に飛び乗ることはできませんので、
時間に余裕を持って空港に行かなければなりません。
滑走路が混んでいるとなかなか飛びません。
目的地に着いてからも出口に出るまで、
時間がかかります。

そう考えると、ビジネスで利用するのなら
新幹線に軍配が上がるのも仕方ないかもと思います。

しかし、本書に長野新幹線ができたことにより、
長野が寂れてしまったとあります。

これは東京から長野までの時間が短縮されたため、
日帰りの客が増えたためではないかと小宮さんは書いています。

便利になる反面こういう負の部分が浮き彫りになる
地方の辛い現実を見たような気分になりました。





☆ これから投票に行くつもりですが、
比例区はどの党に投票するかまだ決めていない状態です。
個人的には、東京一極集中に対して疑問を感じているので
地方の再生・活性化を強く望んでいます。

大丈夫、人生はやり直せる

2009-08-29 12:24:41 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「大丈夫、人生はやり直せる」
宇都宮健児著
新日本出版社刊です



本書の著者の宇都宮健児さんは弁護士で、
長年サラ金被害者を救済されてきた方です。

本書を読んだあと、地下鉄の広告をなんとなく眺めていたら
消費者金融の広告がすごく多いことに気づきました。

サラ金被害や多重債務と聞くと、
ギャンブルや遊興費で作った借金というイメージを持つのですが、
本書によると、約半数は生活苦や貧困を原因とするものだそうです。

ドイツやフランスにはサラ金やヤミ金は存在せず、
銀行が消費者向けに10%前後の金利で
貸付けを行っているとも書かれています。

最近はグレーゾーンの金利撤廃など
日本でも上限金利の問題が徐々にですが、
改善される方向に向かっているようです
(これらは宇都宮さんたちによる運動の成果)。

しかし、次に立ち塞がるのは「貧困」問題です。

宇都宮さんは「反貧困ネットワーク」の代表でもあります。

債務を清算しても職につけなければ、
またサラ金などから借りざるを得ない。
そしてまた‥と同じことの繰り返しです。

貧困問題を考えるのと同時に今回思ったのは、
金融機関の在り方についてです。
ドイツやフランスにできることが、
何故日本の銀行にできないのでしょう?

そんなことを考えてしまいました。

「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術

2009-08-28 12:47:21 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術」
齋藤孝著
大和書房刊です



本書の著者の齋藤孝さんが読書の際に
三色ボールペンを使うことをご存知の方も多いと思います。

私もそのことは以前から知ってました。
しかし今回その「三色ボールペン」を使う
意味合いみたいなものになるほどなぁと
感じるものがありました。

齋藤さんによると、
青と赤は「客観的に見て重要な箇所」なんだそうです。

一方緑は「主観的に見て自分がおもしろいと感じたり、
興味をいだいたりした箇所」。

このことにより、本をパッと見て、
緑が多いということは、
自分に客観性の部分が少ないとわかります。

と、いうことは自分の中の客観性を
どう鍛えていくかという課題が掴めるわけですね。

私自身は本に線を引いたりせず、
付箋を貼っていくタイプです。

しかし、付箋を貼ったところを後に見ると
なんでこんなところに付箋を貼ったのか?と
疑問に思うときがあります。

三色ボールペンの場合も後に緑の箇所を見直すと、
なんでここが主観的に大事だと考えたのか?
疑問に思うこともあるかも知れません。

そういう自分の成長(?)のバロメーターに
なるかも知れないと考えると面白いですね。

八朔の雪

2009-08-27 11:19:39 | 小説 文庫本
今回ご紹介するのは
「八朔の雪」
高田郁著
ハルキ文庫です



今回のこの本は私には珍しく時代小説です。
時代小説などほとんど読んだことがないので
恐々読みましたが‥

結論を言うと、すごーく良かった!
泣けました!

このお話は大坂で子どもの頃水害に遭った澪が、
そのときに助けてもらった芳と
江戸に出て来て健気に働くというものです。

澪には天才的な味覚があり、
江戸の蕎麦屋・つる家で次々といろんな料理を作り出しますが、
上方料理と江戸の料理では流儀が違いなかなか受け入れられません。

この小説は芳を始め、
つる家の主人・種市や医者の源斉など
人情味溢れる人物が登場し、人情物と言えますが、
それと同時に澪の料理に対する姿勢やアイデアの得方などに、
現代にも通ずるビジネスのヒントがいっぱい埋まっています。

浪人風の男・小松原からのアドバイスらしからぬアドバイスを貰い、
そこから考えを捻り出す澪。

そして即行動に移し、
途中で諦めたらおしまいと試行錯誤しながら到達する根性。

澪のすべてがビジネスのヒントにもなり
生き方の指標にもなります。

幼なじみの野江との友情にもぐっとくるものがありました。
やっぱり人の情って大切

孫は祖父より1億円損をする

2009-08-26 11:45:15 | 新書
今回ご紹介するのは
「孫は祖父より1億円損をする」
島澤諭
山下努著
朝日新書です



選挙の投票日まであと数日。
まだどの党に投票しようか決めていない私です。
正直言うと、一体争点はなんなのか?
わからなくなってきています。

さて、今回の本書はタイトルが示す通りテーマは「世代会計」。

「世代会計」とは納税や社会保障の負担と受益が
世代ごとでどの程度の差があるかということです。

日本国民なら誰でも気づいていることですが、
これから今まで以上に税金や社会保障費を
納めないことにはいずれどこかで破綻します。

本書は終始一貫、若者を救えという趣旨です。
高齢者優遇をやめるべきという主張です。
そのためにも政治に若者が参加するように
選挙権や被選挙権の年齢を下げたり、
「年齢別選挙区制度」をという提案もなされています。

私も大きな括りで言えばこれらの意見に賛成です。
例えば年金の給付額削減などはある程度は仕方ないと思うのです。

しかし介護問題になると
安易に予算を削減するというのはどうか?と思うわけです。

健康な高齢者には多少の無理を聞いてもらうにしても、
介護問題は人手が足りないということもあり、
介護を必要とする高齢者がこれからも増えることを考えれば、
なかなか難しい問題があると思います。

介護で救われるのは高齢者だけではなく、
その子どもたちも同じです。
なので介護予算は高齢者のための予算とは言い切れない気もします。

このあたりが本書では踏み込まれていないのが残念でした。

ハイブリッドワーカー

2009-08-25 12:30:48 | 新書
今回ご紹介するのは
「ハイブリッドワーカー」
ヨシナガ編
アフタヌーン新書です



「ハイブリッドワーク」とは2つの仕事を持つということです。

普通に想像する、生活のためいくつもの仕事を
掛け持ちするというのとは少し意味合いが違うようです。

それは「お金」のためよりも
「夢」のためという部分が大きいからだと思われます。

私は個人的には若い人たちがフリーターをしながら
自分の夢に向かって頑張っていくという話が好きなのですが
(若手芸人によくあるパターン)、
今回本書を読んで普通に職業について、
副業として夢を追うのもありなのかもなとも感じました。

会社員であれば、生活の心配をする必要もなく、
周りに「夢」ばかり追いかけるなと
非難されることも少ないと編者のヨシナガさんは書いています。

確かに周りの声にイライラを募らせることは
あまりないかも知れませんね。

と、考えてくると「ハイブリッドワーク」は
いいことずくめだー!となりそうなんですが、
そうはならないんです。

やはりプライベートな時間は削られます。
本書にも家庭がうまくいかなくなったという方も登場されてますし、
そのあたりは自分でどうやって折り合いをつけていくかですね。

アロハ魂

2009-08-24 13:01:35 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「アロハ魂」
小林聡美著
幻冬舎刊です



周りのハワイ好きの人からよく聞くのは
「ハワイでハワイ島が1番好き!」という意見。

ハワイに1回しか行ったことがなく、
それもオアフ島にしか行ったことのない私には
今ひとつハワイ島の魅力がわからないのですが‥

本書は女優の小林聡美さんによる
ハワイ島旅行のエッセイ。

小林さんの文章は軽快で心地好く、
ほんとにハワイ島の状況が目に浮かびました。

ところで、私が周囲に聞いたハワイ島の魅力とは、
広さと大自然。

オアフ島が東京ならハワイ島は北海道というイメージでしょうか?

本書でも小林さんたち一行がびびりながらも乗馬に挑戦したり、
火山の散策に出かけたりと自然の脅威を感じつつも
満喫している様子が微笑ましい。

ハワイ定番のフラやロミロミも体験したりと
ハワイらしさもよく書かれています。

ハワイ島は人口密度も低いようで、
のんびりゆったりした空気が流れているのが、
私にも伝わってきました。

写真も何枚か載っていますが、
私の1番のお気に入りは
「強面の二犬組」という犬二匹の姿。

野生味溢れる悪党顔のわんこたちですが、
なんとなく憎めません(笑)
見てると思わず笑えます。

ハワイ島のなんとも言えない魅力溢れるエッセイ。
続編を是非お願いします!

黄金の仕組み

2009-08-23 11:06:27 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「黄金の仕組み」
中山マコト著
WAVE出版刊です



本書の著者・中山マコトさんはマーケティングのプロ。

そんな中山さんの肩書は
「キキダス・マーケティング」。

この文字だけを見れば?となってしまうかも知れませんが、
この「キキダス・マーケティング」というのが
中山さんの「キャッチフレーズ」であり、
人を引き付ける「磁石」でもあるわけです。

この肩書が単に「プランナー」や「コピーライター」では
名刺交換しただけの相手の印象には残りません。

人を引き付ける磁石となる「キャッチフレーズ」を
決めることは営業をするためにもとても重要。

なので、安易にキャッチフレーズをつけるという発想ではなく、
自分を「棚卸し」することがキーワードとなります。

自分の強みはなんなのか?
ターゲットは誰か?
とにかく考え抜いて書き出すこと。

キャッチフレーズや肩書と言うと、
なんとなくかっこよくとか横文字でとか考えがちですが、
そんなことは意味がないというのが本書を読めばよくわかります。

「自分はこういうことができますので、
こういう風にあなたのお役に立つことができます」
ということを一言で語るのが
キャッチフレーズや肩書と言えるのでしょう。

本書はこれから起業しようとしている人、
営業でイマイチ結果が出ない人にヒントがいっぱいです

駆け込み本屋

2009-08-22 12:41:27 | その他 全般
今回ご紹介するのは「駆け込み本屋」
清水克衛著
サンガ刊です



先日テレビで紹介されていた
本書の著者の清水さんの書店「読書のすすめ」。

お店は東京の江戸川区にあるそうで、
昔近所に住んでたことがある私はちょっと懐かしくもありました。

本書は質問に清水さんが答えるという内容です。

その清水さんの答えが、私自身が普段考えてることなので、
勝手に親近感を覚えて嬉しくなったりしました。

清水さんは「棚からぼたもち」は確かにあるけど、
懸命に努力した人にしか落ちてこない
と書いています。

最近私は「人事を尽くして天命を待つ」
という言葉がすごく好きになりました。

この言葉どおりにやり尽くした人が
「棚からぼたもち」を享受できるのではないでしょうか?

清水さんはこうも書いています。
「悩みなんて人に話しても解決しません」。

これは自分で考え抜けということです。

私も一応女子(?)なので占いの類いは好きですが、
占いで悩みを解決しようとは思わないですし、
他人に打ち明けようとも思いません。

確かに他人に聞いてもらうのは、
スッキリする方法のひとつではありますが、
最終的に決定するのは自分。

そうやってもがいている自分を
どこか愛しく感じる別の自分もいたりして‥

今何かに悩んだり、苦しんでいる方は是非読んでみて下さい。
解答を求めるのではなく、少しでも自分を見つめ直すために





☆気がついたら「読書」に関する記事が500本を超えてました。
ここまで続いているのは読んでいただいている皆さんのおかげです。
ありがとうございます