チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のごった煮風500字読書日記
地味に更新中^^;

一勝九敗

2009-05-31 13:04:05 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「一勝九敗」
柳井正著
新潮文庫です



「ユニクロ」率いる
「㈱ファーストリテイリング」会長兼社長・柳井正さんの著書です。

私、まだユニクロが
ほんとにマイナーな頃のユニクロ商品の愛用者でした。
ジーパンやカットソー、下着までユニクロで買物してました。
その頃は路面店で広いけど、
ちょっと薄暗い感じのお店でしたね。

そのとき思っていたのは、
多分こういう安いけど品質の良くない商品
(その頃のユニクロの商品はそうだった)を扱う商売は、
ライバルがどんどん出てきて淘汰されていくのだろうなと。

特にユニクロの商品や店が好きだから買物してたのではなく、
安いというだけで買物していた私の実感でした。

それが今のこのユニクロの快進撃!

柳井さんは写真でお見受けしたところ、
冷静沈着なイメージですが、
今回本書を読んで少しイメージが変わりました。

当然、会社や経営に対しては冷静に判断されているのですが、
カジュアルウエアに対する熱い想い。
安くて良い服を消費者に届けたいという想い。
そのためには企業はどういう理念を持っていなければいけないのか?

本書を読んでいると「理念」という言葉が何度も出てきます。
なんでも二十三条もの経営理念があるそうです。

その「理念」によって会社の組織も店舗も商品も発展したのでしょう。

ただ、私は個人的には
昔のあのちょっと野暮ったかったユニクロが懐かしくもありますが。

運命の人(三)

2009-05-30 10:06:20 | 小説 単行本
今回ご紹介するのは
「運命の人(三)」
山崎豊子著
文藝春秋刊です



「運命の人」もいよいよ(三)。
ストーリーも佳境に入ってきたという感じでしょうか。

(三)では毎朝新聞記者の弓成亮太と
元外務省職員・三木昭子に判決が下ります。
二人の判決は明暗を分け、控訴審へともつれていきます。

(三)は(一)や(二)以上に人間ドラマが描かれているという印象です。

三木昭子の魔性の女っぷり。
弓成の母親が三木昭子を
「女の風上に置けない」と言ったところに思わず拍手(笑)

被害者意識が人一倍強い三木昭子には元々呆れていましたが、
今回は特に。

しかし、三木昭子は弓成に本気だったという記述があり、
屈折した女心が弓成を陥れたいという気持ちはわかる部分もありますが‥

それ以上に弓成の三木昭子に対する
未練たらしさのようなものが、私には不思議。

ここまで陥れられても三木昭子に対して憎しみを感じない
弓成の心情が理解できません。
これは私が女だからでしょうか?

結局、弓成は毎朝新聞を辞め、父親の跡を継ぎますが、
それもうまくいかず、
自暴自棄になっているところで(三)は終わります。

弓成に対しては批判的な感情しか持てない私です。
家庭に対しての責任も放棄した身勝手な男。
私にはそうとしか思えません。

果たして(四)で私のこのモヤモヤは解消するのでしょうか?(笑)

つぶれない会社には「わけ」がある

2009-05-29 14:23:09 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「つぶれない会社には「わけ」がある」
林總著
角川学芸出版刊です



本書は小説仕立ての会計書です。
5月18日にご紹介した「会計天国」もこうした類ですね。

定年を間近に控えた真鍋誠一は
イタリアンレストランを開業しようと思い、
高校時代の同窓会を開きます。

その同窓会に集まった7人。
それぞれ事業を立ち上げ、
成功した者もいれば失敗した者もいるという設定。

各自の成功談と失敗談を語ってもらい
みんなで事業について学んでいきます。

私、恥ずかしながら本書で
「限界利益」と「損益分岐点」がやっと納得できました。
今までいろんな表や数式を見ましたが、
イマイチイメージがよくわからなかったのですが、
今回やっとそういうことかとわかりました。

さて、私のアホさは置いといて、
本書はとにかく「現金が大事」という主張に尽きると思います。

成功者のひとり、下着輸入販売会社の皆川早苗が言う
「とにかく会社にあるものは、すべてお金の仮の姿」。
「在庫や売掛金を持つこと自体がリスク」。

在庫に関してはシビアな目で見る人は多いですけど、
売掛金に関しては意外と見過ごされがちかも知れません。

とにかく損益計算書上利益が出ていても、資金繰りが楽とは限らない。

そのためにはとにかく現金を持っておくこと。

ひと昔前はある程度の借金は正しいというような
考えがあったように思いますが、時代は変わったのか?

でも資金繰りに詰まって倒産する企業が多い昨今、
この現金主義という考えはやっぱり大事ですね。

藤巻流 実践・巻き込み術

2009-05-28 13:41:02 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「藤巻流 実践・巻き込み術」
藤巻幸夫著
講談社刊です



藤巻幸夫さんと言えばかつては、
伊勢丹のカリスマバイヤーと呼ばれた方。

お名前は前から知っていましたが、
今回本書を読んで、こんな軽い‥いや失礼しました(笑)
こんなノリのいい方だったとは。

本書でフジマキさんは周囲を巻き込むには
「ホスピタリティ」が欠かせないと。

「ホスピタリティ」とは「ちょっとした気づかい」のこと。

ビジネス上のメールにもちょっとした一言を添えるとか、
メールにはできるだけCCを使わないなどの気づかいも。

私が特に好きなのは新入社員時代のくだり。

伊勢丹のバーゲン売場に配属されたフジマキさんは、
先輩に呼び込みをやってみろと言われ、
研究を重ね「伊勢丹の寅さん」と呼ばれるまでになったこと。

検品所のおばちゃんや
トラックの運転手の人たちに溶け込んでいく様子など。

フジマキさんはこの頃は
組織全体を俯瞰するような「鳥の目」はなかった。

自分のことだけでせいいっぱいという
「虫の目」しかなかったということです。

でもフジマキさんも書いているとおり、
私も入社してすぐにこの組織は‥なんて考えるのはどうかなと思う方ですね。

まず、自分の仕事を覚えていくのが一番で、
そこから段々「鳥の目」を持つようになるしかないのではないかと。

フジマキさんがカリスマバイヤーと呼ばれるようになったのも、
「虫の目」から周囲の人を巻き込んでいって辿り着いた結果なのですよね。

「おわりに」に
「人を楽しませて、巻き込む」とあります。

まさしく私もフジマキさんに楽しませてもらって
巻き込まれた読者のひとりです

シンデレラ・ティース

2009-05-27 12:32:46 | 小説 文庫本
今回ご紹介するのは
「シンデレラ・ティース」
坂木司著
光文社文庫です



「覆面作家」
「人が死なないミステリー」で
お馴染みの坂木司さんの登場です

今回は歯科医院が舞台の連作短編集。

歯医者が大嫌いな女子大生・叶咲子が
ひょんなことから歯科医院で
アルバイトすることになるストーリーです。

この歯科医院、院長、歯科医、歯科衛生士、
技工士、受付とみんないい人ばかり。
こんな歯科医院なら働いてみたい。

坂木作品と言えば、
最初に書いたとおり「人が死なないミステリー」。
もちろん今回も人は死にません。
そこはまあお約束どおりなんですが、
今回はミステリーとしてはちょっとゆるすぎるかなぁと。
なんかあま~い小説を読まされてる感じ。
歯科医院の雰囲気は上手いなあとは思ったのですが‥。

それと私、3編目の「オランダ人のお買い物」って
いうタイトルの意味がわからないのですよ。
オランダ人て??

ところで主人公の叶咲子の友人に柿生浩美って子がいるのですが、
どこかで聞いたことのある名前だなぁと思ったら
「ホテルジューシー」の主人公でした。
私的には「ホテルジューシー」の方が好みです。
これは面白かった

ビジネスマンのための「察知力」

2009-05-26 12:49:12 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「ビジネスマンのための「察知力」」
谷原誠著
三笠書房刊です



「察知する」と聞いて連想するのは
空気が読めるとかカンがいいとかでしょうか。

本書にも「問題点の発見」から「仮説」、「証拠」、
「論理」と進んでいって最後は「直感」で判断するとあります。

「直感」なんて聞くと、せっかく仮説を立て証拠も集めて、
何故最後に直感なんだという話になりそうですが、
論理だけで物事が解決できるのなら、
コンピュータに任せておけばよく、
判断をするのは「直感」なんだそうです。

先日ある人との会話の中で、
最初に何か障害が起こったら
そこで引き返せという合図なんでは
ないだろうかという話題になりました。
これなどはまさしく「直感」。
虫の知らせとでも言うのでしょうか。

「直感」と言ってしまえば、先天的なものっぽいですが、
仕事の「直感」は訓練次第で磨くことは可能ではないのかと。

しかしそのためには
「物事を両面から見る」ことや「一歩引いて検討する」など
注意深く考える習慣付けが必要だと思います。

そうすることによって身につくのが「察知力」なのではないかと。

このあたりが単なる「山カン」とは異なるところですね。

現金は24日におろせ!

2009-05-25 12:43:50 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「現金は24日におろせ!」
小宮一慶著
KKベストセラーズ刊です



25日(給料日)の銀行のATMの行列ってほんと疲れますよね。
みんなイライラして殺気立ってる感じで。

本書のタイトルの意味は、
現金を24日におろせる人と25日におろす人の
お金をコントロールしようとする意識の違い。

このお金をコントロールしようとする意識は、
時間をコントロールしようとする意識と密接につながり、
ひいては人生をコントロールする意識につながります。

小宮さんは「人生のキャッシュフロー表」を
作ることを提唱されています。

まず、よく言われるのは家をどうするか?
持ち家か賃貸か?

最近の風潮は賃貸が優勢のように私は勝手に思っているのですが、
小宮さんは持ち家推奨派。
持ち家なら資産にもなるし、
「リバース・モーゲージ」にも使えるという意見です。
ただ、「リバース・モーゲージ」ってマンションはダメでしたよね、確か?

もうひとつ最近の風潮として
「貯蓄から投資へ」というのもよく言われています。
しかし、小宮さんは「投資しなくてもかまわない」と述べています。

私もこの意見に大賛成です。
株価を気にして一喜一憂する性格の人には投資は向かないし、
精神衛生上良くないと思います。
よくわかりもしない金融商品に手を出すくらいなら、
コツコツ貯蓄していく方がまだマシなような気がします。

家をどうするか、お金の運用をどうするのかも
自分の人生のコントロールのひとつ。

本書の副題は
「これからの時代を生き抜く本当のマネー術」となっていますが、
私は生き方について考えさせられる本だと感じました。

CEO仕事術

2009-05-24 18:18:36 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「CEO仕事術」
吉越浩一郎著
朝日新聞出版刊です



著者は下着メーカートリンプの元社長・吉越浩一郎さん。
部下に残業させないという方針でもお馴染みの経営者です。

本書はCEOに向けて書かれた本ではなく、
これからCEOを目指す
若いビジネスマンに向けての仕事で結果を出すための指南書。

まず、どんな立場であっても「経営者の目線」を持つこと。
平社員でも中間管理職でも
自分が経営者ならという感覚で会社を見る姿勢が大切。

吉越さんは何度か転職されていますが、
どの会社にいても、
「この会社はどうすれば良くなるか」を考えていたそうです。

さて、吉越さんの考える経営者の仕事とは、
まずは「仕組みを作ること」。
これは「社員の働き方を変え、組織の機能性を高める」こととあります。

よく新聞に社長が交代すると、新社長のインタビューが載りますが、
なかなかこういうことを言う社長っていませんね。
大体売上がどうとかこうとか言ってる社長が多い。

さて、タイトルの「CEO仕事術」ですが、
これって別に「社長の仕事術」というタイトルでもいいのでは?
と思われる方もいると思います。

しかし「日本的社長」と「CEO的社長」は似て非なるものなのです。
これは経営論に通じるものもあるような気がします。
詳しくは本書で

招客招福の法則

2009-05-23 09:40:01 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「招客招福の法則」
小阪裕司著
日経ビジネス人文庫です



商売って楽しそうだなぁと思うことがよくあります。

こういう私のような考えの甘い人間が商売を思いつきで始めて、
失敗するのでしょう。

本書の著者小阪さんの言葉
「商売はシンプルだ。とはいえ単純なものではない」
はそのあたりをよく表しています。

本書には88の商売の話が出てきます。
その中にはこれはちょっとどうかなぁと
いうエピソードも正直言ってあるのですが、
ほとんどはお客目線で考えられたアイデア。

これらのエピソードを読むと、
商売というのはやはり一朝一夕で成り立つものではなくて、
お客とのいい人間関係を継続的に築いてきたかどうかが重要。

お客に「この人なら何かやってくれそうだ」
「店の活動に一貫性がある」とか思ってもらえることが大事。

お客が個人商店で買物するのは、
そういう期待感を持っているからに他ならないからでしょう。

本書に繰り返し出てくるのは価格だけではない何かが必要ということ。

さて、最後は個人的なお話です。

私が通っている某サロンはポイントカードが10個貯まったら
1000円引きだったのです。
それが突如20個で1000円引きに変更になりました。
今まで2万円だったのが4万円でやっと1000円引きですよ。
これってなんか常連のお客を切り捨ててるような気が私はしたのですが‥
それだったら普通に値上げしてもらった方が
なんとなく納得してしまうケチな消費者の私です

頭のいい説明「すぐできる」コツ

2009-05-22 13:51:01 | その他 全般
今回ご紹介するのは
「頭のいい説明「すぐできる」コツ」
鶴野充茂著
知的生きかた文庫です



本書による説明の目的とはズバリ
「仕事で結果を出すこと」。

「仕事で結果を出す」とは、
相手が行動してはじめてそう言えるのだそうです。

私が本書を読んで頭のいい説明のコツを一言で言うとすれば
「ダラダラ話さない」ということかと。

まず「事前にポイントを話す」ことによって、
聞こうと準備している情報や
聞きたいと思っている情報に対して
相手の意識が集中するというメリットがあります。
その相手の集中力を持続してもらうためにも
「長く話さない」ということは大切。

「長く話さない」ためには「背景情報をカットする」。

これは重要度の高い情報と低い情報を分けて、
低い情報をカットするということです。

そして「良い点と悪い点を分けて話す」というのもコツ。

これは聞き手の方から見てもそうですよね。
良い点と悪い点をバラバラに混在されて話されたら、
一体結論はどっちやねん?と思ってしまいます。

さて、本書は「頭のいい説明がすぐできるコツ」ですから、
論理的に話は進められていくのですが、
論理だけではない
「正論だけでは人は動かない」
「相手を先に好きになれ」などまさしく人間の感情に触れた部分も。
このあたりのバランスが本書が読まれている理由かも。



☆ルミネ行って来ました。
白川さんが登場した途端、
黄色い声援が飛んだのにはびっくり
コントが3本だけだったのであっという間に終わり。
終了後はチェキの撮影会もありましたが‥
他にも用があったりで時間の調整がうまくいかず、
久しぶりの東京はすごく疲れました。
マスク姿の人はあまりいませんでした。