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Family Name(姓)とLast Name(名)

2015年02月11日 | 英語生活ノおト
英語生活ノおト 第2巻(補)> 英語のバックグラウンド(3)> Family Name(姓)とLast Name(名)


この記事は名前の表記という改定版が存在します。

かっては英文のApplication Form(申込書)類は欧米の習慣に従い、family name(姓)が最初と決まっていましたが、最近は異文化を考慮してでしょうか、last name(名)を最初に書かせたり、もしくは最初から一枠で順序を指定しない場合も増えてきましたので、ちゃんと指示通りに書かないと大変なことになります。

姓名を分けて書かせる場合、大体次の組み合わせが多いですが、混用もあります。

first name(名)とlast name(姓)
given name(名)とfamily name(姓)
first name(名)とsurname(姓)

nameとあるだけで、順序が指定されていない場合、
1)姓 は全て大文字で
2)名は最初が大文字、つづいて小文字で
3) 姓と名の間は,(カンマ)で区切るが、省略してもいい
が鉄則です。英米ではWilliamなどのように姓、名どちらにも用いる名前が多くあります。しかも他民族が入り混じり、どっちが姓でどっちが名なのかわからない場合、また民族により姓と名どちらを先に書くかも異なりますので、このような国際ルールを用います。

例をあげましょう。
Shin'ichi KAWADA
KAWADA Shin'ichi
KAWADA, Shin'ichi

いずれもオーケーです。最近はKAWADA Shin'ichiが主流のようです。(注)

日本人はあまり姓名の順にこだわらない、というか欧米風の順にすっかり飼いならされた面もありますが、韓国人などは
KIM Dejun(金大中)
KIM, Dejun
で、必ず姓が先となります。

実例は多く知りませんが、中華人民共和国の場合
Jinping XI(習近平)のように姓を後にすることもあるようです。

通常名簿などは姓のアルファベット順に記載しますから、上の5名の場合、
KAWADA, Shin'ichi
KIM Dejun
Abraham LINCOLON
William SMITH
Jinping XI

の順となります。かなりややこしくなります、だからこそ姓はすべて大文字という国際ルールがあるのですね。

(注) 2000年の国語審議会答申「国際社会に対応する日本語の在り方」にて、勧めていますね。
(前略)
(二) 姓名のローマ字表記についての考え方
世界の人々の名前の形式は、「名―姓」のもの、「姓―名」のもの、「名」のみのもの、自分の「名」の親の「名」を並べて個人の名称とするものなど多様であり、それぞれが使われる社会の文化や歴史を背景として成立したものである。世界の中で、日本のほか、中国、韓国、ベトナムなどアジアの数か国と、欧米ではハンガリーで「姓―名」の形式が用いられている。
(中略)
したがって、日本人の姓名については、ローマ字表記においても「姓―名」の順(例えばYamada Haruo)とすることが望ましい。なお、従来の慣習に基づく誤解を防ぐために、姓をすべて大文字とする(YAMADA Haruo)、姓と名の間にコンマを打つ(Yamada,Haruo)などの方法で、「姓―名」の構造を示すことも考えられる。
(後略)