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面目、面子、尊厳、honor, face, dignity

2016年01月05日 | 英語生活ノおト
英語生活ノおト 第2巻(補)> 英語のバックグラウンド(3)> 面目、面子、尊厳、honor, face, dignity


面目とか、面目とか、ちょっと英語にはなりにくい表現。辞書を引くと面目も面子もいっしょくたに、faceとか、honorという言葉を当てはめることが多いようです。

・それはメンツの問題だ. It's a matter [question] of honor.
・メンツを失う[つぶす] lose (one's) face
・面目がつぶれる lose (one's) face
・面目が立つ save one's face [honor]
以上研究社英和大辞典
I lost a lot of face by being unable to answer this question. この問いに答えられなくて面目まるつぶれだった
He would rather lose the battle than lose honor. 面目を失うくらいなら戦いに破れるほうがましだと思っている
以上研究社英和活用大辞典

うーん、どうでしょうか。どちらかといえばfacehonorもまだしも普遍性がある面目に該当するような気がします。面目がつぶれる、といった場合、傍から見てもなるほどねえ、とうなずけることが多いが、面子の場合もっと個人的で、面子がつぶれる、といった場合、傍から見ると、そんなどうでもいいことで、という感想になるのが多いのでは。

だから、たぶん、personal honorくらいが正しいような気がします。

・それはメンツの問題だ. It's a matter [question] of personal honor.
・メンツを失う[つぶす] lose (one's) personal honor.

面子という個人的な感覚に関する適切な語がないのとは反対に、big wordを多用するのも英語、特にアメリカ英語の特徴。

それは個人の尊厳の問題だ. It's a matter of my personal dignity [ディグニティ].

なんて大げさに言ったりします。もしかしたら、面子の訳語はpersonal dignityが一番いいかもしれないですね、どっちにしろ他人から見ればそんなどうでもいいこと、です。


(初出2012年7月13日)