Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

感覚と運動の高次化理論

2018年05月25日 23時37分44秒 | 日記

本日の夕練のテーマでした。

先週はチーム埼玉学習会でご講演いただいた川間先生の研修会資料を基に,参加できなかった本校の先生方と共に,型はめの教材を用いながらパターン弁別と対応弁別の違い等,見比べる力を引き出し,発達を促す指導方法について資料を読み解く学習を行いました。本日はそれを受けて,故 宇佐川 浩先生の感覚と運動の高次化理論を学ぼう!という企画で夕練を行いました。

本日は,丁寧な実態把握のもと,発達や成長を促す指導方法として,身体の感覚や運動の発達を核としながら,教材を通して見比べる力や聞き分ける力が発達していくこと等,改めて本質の実践であり,研究であるということを実感しました。

新学習指導要領が目指していることは,障害のある児童生徒の「学力保障」であると私は解釈しています。

限られた12年間で何をどのように学び,知識・技能を習得し,思考力・判断力・表現力を育成し,学びに向かう力・人間性等を涵養していくことができるのか,それらの役割や責任は特別支援教育に携わる私たち教員に委ねられているのだと思っています。

学力保障をしていくためには,個別の指導計画に基づいた授業づくりが必須であると考えています。どんなに集団の活動が多くても,特別支援教育の基本は個別の視点をもち,活動の中で,個々の指導目標を設定し,指導内容及び指導方法を選定して授業が展開され,観点別評価のもと,個人内評価がなされていくべきだと思います。

公教育において教育水準が確保されるためにも,学力保障を第一に考えた教育課程の編成及び授業計画がなされることが重要で,そのためには個々に対する丁寧な実態把握のもと,感覚と運動の高次化理論に基づいた個別学習がその基盤を形成するものと改めて思いました。

個別学習の基盤がしっかりあるからこその集団の授業展開なのだと。

(畠山)