Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

教育

2014年12月15日 22時17分22秒 | 日記

 本日、川口市の中学校の特別支援教育研修で話をさせていただきました。現在の国の動向の話をしなければ時間通りに終わっていたものの、余計な話をたくさんしてしまい、スライド20枚近くを残して時間切れとなってしまいました。相変わらずの確信犯です・・・。思春期を迎え、自分とは何かを考え、身体も心も不安定な時期の中で、人とは違う何かに気づきつつ、どうしょうもなくもがいている生徒たちに対して、直球勝負の生徒指導だけでは立ち行かない現実に、教育相談の範疇として特別支援教育という変化球もあるよ、という話をしてきたつもりです。中学校の先生方は多忙感の中、勉強ができることを求める親御さんたちからのプレッシャーに応えつつ、精一杯のご努力をされています。でもクラスには3~4名の(6.5%)の発達障害の疑いのある生徒がいること(生起率として)を踏まえて、落ちこぼさずに特別支援教育の手法で勉強はできなくとも上手に生きていく術を学んでいくことをの大切さを、今の自分にできる精一杯の誠意を持って伝えようと努力しました。

 昨日、自分が3年間お世話になった筑波大学特別支援教育研究センターの設立10周年記念事業があり出席してきました。そこで自分が勤務した時のセンター長だった前川久男先生がご講演の中で言っていた言葉、「教育に普通も特別もない(そんな二元論は成立しない)、子どもがそうしたいと思ったときに、そこでさりげなく教え導き、少しの応援ができること、それこそが教育である」。小学校、中学校の教員がしている教育も、特別支援学級、特別支援学校の教員がしている教育も、何も変わらず、同じことをしている、それこそが教育であるということ。人間とは何か、どう生きていきたいのか(どんな自分になりたいのか)、その自己実現に対して、応援ができるのが教師としての本当の仕事。「協働活動」。子どもも大人も共に力を合わせて協働して人生を作り上げていく。まさに協働活動、それこそが「教育」というものであるのかもしれない。哲学的かもしれないけれど、本質の話。学力だけで児童生徒を評価するのではなく、子どもたちの内面世界に目を向けて、そこの充実を図ることに力を注ぐべき。「自分は大丈夫」。そう思える子どもたちになって欲しい。その願いを込めて、これからも教員をやっていきたい。

畠山

 


ありがとうございました。

2014年12月08日 23時03分49秒 | 日記

 第14回チーム埼玉学習会、無事終了しました。ご参加くださいました先生方、絵本の紹介及び教材教具の実践をご発表いただいた先生方、そして横田先生、本当にありがとうございました。

 今回も盛りだくさんで大変勉強になりましたし、何よりも本当に楽しかった!

 絵本は実際に持ち寄って絵本を見ながら、その本の持つ魅力を語り合い、「あぁ、こんないい絵本もあるのか」と研修会ならではの情報収集ができました。「絵本の読み聞かせ」にとどまらず、絵本を教科の授業へつなげるための教材として、さまざまな工夫についても知ることができました。絵本について少人数に分かれた行ったグループ協議の中で出されたおすすめ絵本については、いずれHPで掲載したいと思います。

 午後の教材教具の紹介は、個別学習で使用する教材から、体育など集団の授業で使用する教材、日常生活の指導や小学校の通級指導教室で実際に使用している教材教具の情報、性教育に関するスライド教材、自作でアレンジできるイラストソフトの紹介、iPad等のタブレットアプリ教材の紹介などなど、本当に幅広くたくさんの教材教具を知ることができました。実践紹介してくださった先生方の引き出しの多くを参加された先生方で共有することができました。本当に素晴らしいです。

 そして久里浜が発信した自閉症教育のスタンダード、「教員が変われば子どもも変わる」(畠山の勝手な意訳)。自閉症の障害特性を把握し、どこまで教員がより良い授業づくりをすることができるか、やるもやらないも教員次第!横田先生の熱く深い実践報告でした。淑徳大学の池端先生や香川大学の武蔵先生、創価大学の藤原先生などの理論に基づいた内容についても本当に勉強になりました。千葉と埼玉の関東ナンバー3争いの話も面白かったのですが(ゆるキャラグランプリでは、なんとコバトンは203位、ちーば君165位)、何よりも最後のイチローの言葉。「夢に近づけば、それは目標になる」、教員が設定する目標は本当に子どもたちの夢なのか、まさにロマンィックサイエンスの本質だと思いました。子どもたちの夢をかなえるために、我々教師はその子ニーズを正確にとらえ、目標を設定しなければならない。

 毎回実施して思うことは、開催するたび本当に勉強になり、その勉強が心から楽しい、ということ。

 今回参加してくださった先生方、ご発表していただいた先生方、本当にありがとうございました。

 畠山


第14回学習会まであと2日!

2014年12月04日 22時42分09秒 | 日記

 申し込み締め切りは12月5日(金)の夜です。

 申込数を受けて資料印刷(申込数+α)します。

 もちろん、当日飛び入り参加も大歓迎です。

 資料は余ればお土産資料として持って帰って同僚に配れるよう、+αを多めに作成しております。

 それと、毎回直前のお知らせで定番となりましたが、ラフな服装で来てください。スーツで来るような学習会ではございません。また、会場の空調設定が難しいため(暑く感じる人にとっては暑いし、寒いと感じる人は寒い)、個人の判断で衣服の調節をお願いします。

 今のところ、「夜のシャベリバ」への参加が少ないのです…。これはボツ企画だったかな???

 まぁ、いろいろやってみて、反省しながらより楽しんで学べる学習会を企画していきたいと考えています!まだまだ申込み中ですので、ご検討されておられる先生は、是非、申し込み手続きをしていただければと思います。

 よろしくお願いします。

  畠山

 


教材は子どもが作らせてくれる。

2014年12月02日 23時42分38秒 | 日記

 教員が作っていることには変わらないのですが、その発想とその原動力は子どもからの発信だと思います。目の前の子どもに対し、育てたい力を考え、その力を引き出し育てるためには、どのような教材教具を作って指導したらよいか、それは子どもたちが教えてくれます。

 主に育てたい力は自立活動の領域になると思うのですが、現場でよく見る光景としては、残念ながら教材教具ありきの自立活動です。日々の授業としての自立活動の時間があって、何をしたらよいのかわからず、とりあえず教材を使って課題をさせて時間を埋めている…。

 本来はそうではなくて、子どものニーズに応じて、ねらいと指導方法が設定されて、実際に作った教材を授業で試してみて、それをどのような基準で評価して(PDCAサイクル)、授業が成り立っていくものだと考えています。だからこそ、「教材は子どもが作らせてくれる」のです。

 教材ありきではなく、子どもからの発信を受け止めるアンテナを伸ばし、「こんな力をつけさせたい」と思ったときに、「この教材を使ってみよう」と引き出しの中身を広げられるような第14回の学習会となればと思います。

 そしてもう一つの今回の目玉企画!「自閉症教育のスタンダード」があります。

 真剣に自閉症教育について考えたい先生、知りたい先生、是非、横田先生の実践報告を聴いてください。資料だけもらったって本質はつかめません。生で話をし合うことで血となり肉となります。

 申し込み締め切りまであとわずか。よかったら来てください。

    畠山