TAZUKO多鶴子

ページ内の文章及び作品の著作権はTAZUKO多鶴子が有するものとし、他者がそれらを無断で転載することを固く禁止とします。

青山二郎の言葉より

2008-05-25 | TAZUKO多鶴子からの伝言
 『自分で自分が解らない、これが芸術家の原動力だ。
      そしてそれを理解する鍵だ。…青山二郎…』


確かにその言葉のように私は人生を歩いて来た。
そして今、京都から奈良の地へ辿り着こうとしている。
芸術とは何なのか…自分で自分が解らない…
だから…それを知りたい。
これから何処へ向かい何をしようとしているのか…
何故そのように知りたいのか…。

現代の世間は、権力があり、
利口で、物知りで、知恵のある、賢い人間を必要とする。
だから多くの人々はそれに目標を置く。
でも、近年特に感じている事がある。
それ故に私はそれが間違いなような気がする。
また、私が常に使っている言葉の中で
『頭の良い』人とはその言葉には当たらない。
世間でいう『頭が良い』『頭が悪い』
その言葉に大きな間違いを犯しているような気がしてならない。
大きく深い何かを見落としている気がしてならないのである。
私が感じる『頭が良い』人…
やはり…近年の中で天才と呼べる人は
『青山二郎』以外にいないように痛感している。
青山二郎の感じる中に、今後の日本人や人間社会に見落としている、
とても大切で何よりも必要な何かがあると確信する。


 『昔の人間が感じた感じ方で、ものを感じなければならぬ。
  流儀が人を泳がせる。
  言葉が人を恋愛させる。
  骨董が人に美を教へる。
  便利が人を利口にする。
  この流れにさを差ねば滝壺に落とされる。
  昔の人のやうに自分のタコでものを感じ取らねばならぬ。
  「頭が悪い」
  宜しい。
  とんびのやうに僕は飛ぶだけだ。…青山二郎…』


<参考資料> 『いまなぜ青山二郎なのか』
       著者:白洲正子 
       発行者:佐藤隆信 
       発行所:(株)新潮社