『機動戦士ガンダムAGE』第九話

まあ「正面で敵を押さえつつ、機動力戦闘力のある部隊が側面に回り込む」のは戦術の基本中の基本で、解説本を読むといの一番に出てくる鉄則ではあるのですが（＾＾；。
今回はシナリオが木村暢氏だった為か、これまでと比べると戦闘がしっかり描かれていましたな。

よく考えるとこれまでＵＥが直接、人を殺した描写は無かったんですよね。建物が炎上したり、コロニーが爆発（！）したりする事はあっても直接的な描写は明らかに避けてましたな。
フリットの母も瓦礫に挟まれ、グルーデック艦長の妻子もコロニーの爆発とイメージシーン。ノーラの司令は自爆。
それだけにＵＥが残虐で人間を殺す事だけしか考えてないと言われてもピンと来なかったのですが、今回、初めてＵＥが意図的に人間を殺している描写が出ました。
もしかするとＵＥ側にも何か事情がある、以前も書きましたようにあの巨大母船が制御不能になり、衝突コースにあるコロニーに連絡に行ったら攻撃され、反撃しているうちに被害がデカくなってしまったとか、そういう状況なのかとも推測してましたが、そうでもないようですねえ。

しかしまぁ盾になるとは言うものの、ザラムとエウバにはＵＥに通用する武器がないわけで、宇宙空間という事も考えると丸腰で敵の正面に立てと言われたようなもの。
グルーデックさんらしいといえばらしいですがザラム、エウバ、そしてフリットや他のクルーがこれをスルーしているのが何とも（＾＾；。
この辺の交渉をうまく見せる事が出来ればそれはそれで面白かったと思うんですがねえ。

ドンさん、一度は生き延びたものの敵母艦に体当たりで自爆。フリットは宇宙空間でできたばかりのスパローに換装。しかし高機動斬撃特化機体では、今回みたいな多数の敵には対処しきれないと思うのですが。ＡＧＥシステムは「一度起きた戦況に対応する事しかできない」みたいですからねえ。致命的な欠点のはずですが、それをフリットやバルガスが認識しているのかどうか。

スパローの登場にＵＥは撤退。
……で、ＵＥは結局、何しに来たんだ(;´Д`)。
ＵＥも分かりませんが、ファーデーンに駐留していたはずの連邦軍も何をしていたんだか。ディーヴァが最初に入港した時、連邦軍のものらしき艦艇が映っていたんですが。
戦闘中にデシルのビジョンを見たフリットですが、やはりＵＥのＭＳはデシルが操作していた様子。どうやら複数のＭＳを遠隔操作していたという事か？　遠隔操作では不利だから、最終的にはデシルもＭＳに乗ってフリットと戦う展開になりそうですな。
ＵＥが異星人であっても人型をしているかも知れないというグルーデックの推測に戸惑うフリット。しかしこの世界の人たちはＵＥの正体を探ろうとはしないんですねえ。
ＵＥのＭＳが破壊できたんだから、パーツの回収とかしないのか。

さて次回はようやく山田……もとい（＾＾；ユリン再登場。
次の目的地まで二週間と言ってましたが、予告編ではもう到着してエウバのリーダーも合流してますな。しかしそれなら二週間と具体的な日数を出したり、エウバリーダーに後で会おうと言わせる必要もなかったんじゃないかと些細な事ですが気になります（＾＾；。
それにしても予告編を見ると、この作品、舞台が宇宙じゃなくて、ファンタジー世界で連邦に相当する大帝国が支配しており、ノーラやファーデーンはその中の辺境にある町や村でも良かったんじゃないかと(;´Д`)。
ＭＳはＭＳ鍛冶が作る巨大な鎧みたいな扱い。ディーヴァは地上戦艦とか。
まあこれだと『ガンダム』じゃなくて『ザブングル』になりそうですが（＾＾；。