今迄とは少し違った感覚でアルバイトをし始めた自分だったが、
今迄怠惰な生活習慣を送って来た癖はなかなか治らなかった。
利用者のお宅に行くのに何度も遅刻した。
遅刻どころかその日介護があることを全く忘れたこともあった。
そして家で好きなだけ煙草を吸っていたので、介護中もしょっちゅう
利用者さんに頼み煙草を吸わせてもらっていた。
利用者の方には当然よく思われていなかったと思うが、人手不足で事業所も
仕方なく自分を雇っていたと思う。
本当に迷惑をかけたと思う。
仕事内容は2,3時間で終わる短時間の場合もあったが、たいがい9時間以上に及ぶ
長時間介護がほとんどだった。
利用者に24時間介護が必要な方が多かったからだ。
なので泊まり込みで介護することもあった。
若かったからなんとかできたと思う。
この時ホームヘルパーの資格が必要になり取得した。
実家を出て独り暮らしもこの時始めた。
結局2年程その事業所にはお世話になった。
いろいろ経験させてもらい、今では大変感謝している。
辞めた理由は、介護していた若い筋ジスの方が亡くなった時考えさせられたからだ。
その方は手や足、首すら動かない状態で親に頼らないで生活していた。
それなのに自分は五体満足で何をしているのだろうと思った。
もう一度社会にチャレンジしようと思ったのだ。