人間を食うという伝説上の生き物。
四足で歩き、体は赤い毛におおわれ、尾は蠍に似て毒針があるという。顔は人間に似ており、口には三列の牙があり、人間を見ると猛烈な速さで追いかけてつかまえ、食い殺すという。
インドやマレーシア、インドネシアなどの森林にすむという。人食い虎の伝説が異形の動物になったらしい。
霊魂が進化すると、捕食されることは少なくなってくる。人間は滅多に捕食されることはない。だが、魂の奥に、捕食されていたころの鈍い記憶は残っている。だからこのような伝説が生まれたものであろう。人肉食を行うことはまれであるが、遠い太古には食人を行っていた人間もいた。
だが人間を食べるのは、どんな状況にあっても罪になるので、やめたほうがよい。
自己存在は、高く進化してゆくほどに、恐怖に埋もれることができなくなってくるからだ。まだ何もわからない小さい段階ならよいが、感覚が進化してきた霊魂を持つ動物は食べてはならない。
しかしマンティコアの顔が人間に似ているというのはかなり象徴的である。
人の肉は食べぬが、それとほぼ同等のものを食べるものが、人間の中にいることがあるからである。人間にとっての最も怖い捕食者は、人間だということであろう。
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*アルチュール・ランボーの誕生日、リサイクルの日、グアテマラ革命記念日。誕生花はキリンソウ。
自分の獣的な欲望を許すために、人間性を拒否しておきながら、人間の特権だけは保持しようとして、あらゆる嫌なことをする存在。
激しい性欲を持つが、豚のような小さい女では満足できず、女神のように高い美女を欲しがる。
幼児的な醜悪期の姿は、猿さながらであるが、一見神のように大きく見える。
だがそれも一種の幻術であり、嘘がばれれば正体がわかる。
狒々はこの一種である。