常識について思うこと

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「自分神社」への初詣

2009年01月01日 | 日本

元旦の朝、初詣をいたしました。私が住んでいるところからだと、最も有名な神社は鶴岡八幡宮ということになりますが、私は敢えて、自分自身のオリジナル神社にお参りをしました。この神社は、自分教の神社ということで、「自分神社」と名づけても良いのではないかと思います(「「自分教」の神社」参照)。

この「自分神社」には、いくつものフィギュア人形が置かれています。これは、従来の宗教で言うところの偶像崇拝に代わる役割を果たします。ここでの詳述は避けますが、フィギュアには、実際にはあり得ないものを具現化したという意味があります。フィギュアは、「こうありたい」、「こうあって欲しい」という願望や理想像を形にしたものであり、それは本質的な意味で、宗教における偶像崇拝と、何ら変わらないのです(「偶像崇拝とフィギュア」参照)。そうした意味で、私の「自分神社」には、私のお気に入りフィギュアで、満たされております(「神棚に追加メンバー」参照)。

一方でこれまで、この「自分神社」からは、いわゆる一般的な神社に関するグッズを一切廃していました。これは、現在の神社に関する大部分の仕組みが、伊勢神宮を頂点とする神社本庁によって成り立っているということに限界を感じるからです(「無意識にある神道と自分」参照)。

伊勢神宮は、言うまでもなく天照大神をご祭神とする神社です。この天照大神に問題があったと決め付けるつもりはありません。しかし歴史的には、天照大神が本来の建国の主である大国主大神から国を奪った「大逆賊」であるという可能性を否定できないことも事実です。大国主大神から天照大神への譲位は、「出雲の国譲り」の神話としても有名です。けれども、この「国譲り」には、天照大神陣営の脅しを伴う「国獲り」のような側面もあると考えるべきでしょう(「「国譲り」の二面性」参照)。

そもそも、純粋に「国譲り」という側面だけで考えるならば、出雲の大国主大神側から、伊勢の天照大神側に「国をお任せしたい」という意思表示があって然るべきです。ところが、神話の中にある「国譲り」のお話は、天照大神から一方的に迫ったものという印象が拭えません。神話そのものについて、興味がある方は、別途調べていただければと思いますが、天照大神から「国譲り」を迫る使者が、度重ねて大国主大神に送られ、最終的に武甕槌命、経津主命という二柱の使者によって、達成されることになるのです。ちなみに、この二柱は、大化の改新という歴史的大クーデターとも解せる事件で活躍した中臣鎌足を祖とする藤原氏の祖神でもあります(詳細は、「日本建国史の再考」参照)。

もちろん、これをもってして、最終的に大国主大神が、「国を譲った」と言うことができるのかもしれません。しかし単純に、天照大神から度重なる申し入れがあったという経緯を踏まえれば、天照大神側から何らかの力によって、大国主大神に譲位を迫った「国獲り」という側面があることは否定できないと言えるでしょう。これは、神社本庁の頂点に立つ、天照大神(伊勢神宮)が、とんでもない大逆賊であった可能性があるということを示しているのです。

このように、ご祭神として祀る天照大神に対して、こうした疑念があるにもかかわらず、それをただひたすら「最高位」として崇めるという、現代日本の神社制度については、私自身、大きな抵抗感を覚えずにはいられません(一応、申し述べておきますが、本来、伊勢神宮が建てられた当時の天照大神について、記紀などで記されている天照大神と同一のものであると断定するのも危険であると考えています。記紀には、当時の権力者によって、意図的な捻じ曲げられた記述があると考えるべきであり、そこに登場する神々は、本来、神社に祀られるに至った神々とは、異なるものである可能性は否定できません。それは「国譲り」の神話における、天照大神のみならず、武甕槌命や経津主命についても同様です。詳細については、「東国の神々へのご挨拶」を参照)。

こうした意味から、これまで私の「自分神社」には、一般的な神社に関するグッズを置いていなかったのです。

ただ、そろそろ変化があってもいいのかもしれません。「自分神社」は、既存の神社制度と融合していくという意味で、少しずつ、他の一般的な神社の要素を取り入れていく方向も必要だと考えます。そうしたことから、ひとまず今年の初詣では、今までのフィギュアに加えて、神社本庁との関係が微妙な神社のグッズを、少々置いてみました。神棚の中に納まっているのは、日本本来の建国の主と思われる大国主大神の社である、出雲大社の御玉串です(扉の上には、我が女神様・ベルダンディーの御姿があります)。

お正月、多くの人々が、それぞれご自分のスタイルで、初詣を楽しまれていることでしょう。

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