木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

マスコミは政権の代弁者

2017年04月24日 | Weblog

マスコミの言うことを自分の意見と勘違いする人々
暴言、虚言、醜聞の安倍政権の支持率が下がらない。これを「受け皿がない」とか民進党をはじめとする野党に力がないからだとマスコミは言う。
しかし支持できないものは受け皿があろうとなかろうと支持しないと答えればよいのであって、それこそそこまで忖度する必要などないはずだが、マスコミが受け皿がない、野党がだらしないと言い立てるものだから「そうか」と思って「安倍政権を支持する」と答える人が多いのだろう。
「受け皿」は困難でも私達一人一人が悩みながらも作って行かなければならないのだ。「お任せ民主主義」に漬かっていると、また七〇年前の悪夢が現実となって再び私たちの前に立ち現れる。
マスコミが選挙の時によく言う常套句「争点がかすんでる」という言い方にもうかうかと乗ってはならない。「争点は常にある」。支配しようとする側といいように支配されてしまう側のせめぎあいがあらゆる問題にひそんでいる。
また「議論がかみ合わない」という言い方にもだまされてはいけない。安倍晋三の場合、相手の質問にまともに答えたことはない。自分の言いたいことを一方的にしゃべるだけだ。これを「かみ合わない」などと、いかにも両方に責任があるかのように仕立てるのがマスコミの手口だ。
政治家、ましてやそのトップである総理ならば相手の質問に正面から立ち向かい答えるべきであろう。
これほどその言葉が軽い政治家のトップも珍しいと思うが、こんな人物を本気で支持できると思うのだろうか。
それこそマスコミでしょっちゅう警告している詐欺や儲け話に乗って被害を受ける人が後を絶たないのもうなずける。

「共謀罪」の恐ろしさを活写した映画「弁護人」。
軍事独裁政権時代の韓国で、行きつけの食堂の息子が女子工員たちと「読書会」をやっただけで、逮捕され拷問の果てに自白させられ、それを助ける弁護士を描いた作品。
この弁護士はその後民衆の後押しで大統領になったノ・ムヒョン氏をモデルとしている。
釜山で金儲けにしか関心のなかったたたき上げの弁護士が、警察、検察、裁判所のすさまじい暴行と事なかれを追求していく。
今でも警察の事件捏造、冤罪行為は後を絶たない印象があるが、「共謀罪」はそれを加速させる。
「共謀した」と警察が考えれば「共謀罪」であって、捏造だとか濡れ衣だとかを証明することがむつかしい。警察のやりたい放題、「警察天国」社会が成立する。
点数をあげるための交通違反取締と同様のことがこれから日本社会をおおうことになる。
そんな法律を是が非でも今国会で成立強行しようとする安倍政権を支持するのかと問いたい。


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平和外交に徹するしか道はない

2017年04月16日 | Weblog

シリア攻撃に次は北朝鮮攻撃か
トランプは従来のアメリカの陰謀と武力のならず者国家の道を結局は歩むしかないようだ。これはヒラリーが大統領でも同じこと。
化学兵器をアサド政権側が使ったという証拠はまだ何一つ上がってないうちにアメリカ軍による基地攻撃のミサイル発射は行われた。イラク攻撃の際の「大量破壊兵器」を隠し持っているという口実とまるで同じだ。にもかかわらず英国、ドイツ、フランスなど主要ヨーロッパ諸国はアメリカのこのあまりに素早い、それゆえに怪しい攻撃を非難せず理解を示した。日本の安倍晋三も頼まれもしないのにいち早くトランプを支持した。
シリアでは反政府側は劣勢にあり、アサド政権側に化学兵器を使用する何のメリットもない。にもかかわらず日本のメディアも政権側が「使った」と決めつける報道をしたのには実にあきれた。さすがにアメリカがミサイル攻撃をした後は政権側の使用を断定する表現を微妙に変えてはいたが。

北朝鮮では建国の立役者とされる金日成生誕105年とかで、外国人記者も招いての盛大な軍事パレードが世界に発信された。
北朝鮮は小国である。そのうえ経済制裁を受けている。軍事にこれ程お金をつぎ込んで国民の生活はどうなっているのか不思議というか不可解な印象を受けるが、アメリカはこの国にも今性急な軍事行動に入ろうとしている。
しかしそんなことをすれば北朝鮮はかつての日本と同様「総玉砕」を叫んで道連れとしてソウルを火の海にするし、日本の米軍基地や原発施設を攻撃して北東アジアを破壊して終わるだろう。
それなのに日本の安倍政権も韓国の朴政権も北を敵視するばかりで米国の軍事力を頼みにしてきたが、アメリカは日本や韓国がどうなろうと最終的には「知ったことではない」のだ。
安倍政権は中国も敵視しているくせに「中国が北朝鮮をもっとコントロールしてほしい」などと虫のいいことを平気で言う。
金正恩は後ろ盾であり、かつ中国との窓口であった叔父のチャン・ソンテクを処刑しているのだ。中国の言うことを聞く状況にない。
平和外交に徹するしか私たちの道はないのだと改めて思う。今一人一人がその点に向き合わなければならないときに「浅田真央の引退」を長々と報道する。真央さんの引退は想定内のことで、そんなに大ニュースにすることではない。この時期にこれを持ち込んだのは安倍政権の差し金か。

 

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テロリストを生んだのは欧米の独善

2017年04月06日 | Weblog

個人誌「木もれ日」20号発行
毎年ただ一冊冊子にしている個人誌2016年度をこのたび発行しました。
2016年のテーマは『白樺派と大正時代』で、白樺派の代表的作家である武者小路実篤と有島武郎の作品及び武者小路が提案し実践した共同体「新しき村」について考察してみました。
現天皇が退位表明し、大正天皇の末の皇子三笠宮が100才で世を去った2016年。
短い大正時代こそもう一度見つめ直す意味があるのではと感じている。

「自分史」という形で自分の過去を文章で表現する方法があるが、私個人は語るほどの「自分史」は持っていない。その代わり自分が生きた時代に起こった出来事、またこれまでに読んできた書物の中から心に響いたことをまとめて来た。
残部少々あります。ご希望の方には送料とも無料で差し上げます。ブックマークの「旧木もれ日通信」掲載のメールからお申込みください。

「移民開国宣言を」。坂中英徳(元東京入国管理局長)の主張(週刊金曜日3月24日号)
日本を訪れる外国人観光客のことがしょっちゅうマスコミの話題になっているが、観光客は歓迎、だけど日本に定住してもらうのはちょっと・・・というのが今のところ日本の人々の気持ちのようだが。特に欧米系には寛容だがアジア・アフリカ系の人達には警戒感と差別意識を持っている人が多いように感じられる。
しかし坂中氏はこれから人口減少社会に向かっていく中、大量に受け入れるというのではないが、移民を希望する外国人は日本人とすべて同じように処遇する必要があると主張。機会均等、正規雇用、同一労働・同一賃金など。その代わり移民の人にも税金を払ってもらう。年金・社会保障制度にも入ってもらう。一生懸命勉強し、働いてもらい社会の一員として活躍してもらう。そうすれば財政も改善し、社会と経済に活力が生まれると。
これらの主張は移民の前に現在の日本人に公平に適用されるべきものではあるが。
一方で欧米では今移民排斥を主張する極右政治勢力に共感する人々が増えている。
これに対して坂中氏は西欧文明は白人至上主義とキリスト教という一神教を信仰する人たちが作った文明だとして、自分達の宗教が一番正しい、他の宗教は間違っているという独善的な考えが根底にあるという。今までは経済と産業に余裕があったので移民に寛容だったが、経済に行き詰まり本音が出た結果が移民排斥感情だと見ている。
イスラム=テロリストと決めつけるが、ISもアフガニスタンやイラクでの戦争の産物で、欧米諸国が始めた戦争が西欧文明に牙をむく反逆児を大量に生み出したのだとする。
その点日本人はもともと人種と宗教の違いは大したことではないと考えて来た。八百万の神々を信仰し仏教とも共存してしてきたと。
但し近頃は朝鮮・中国・大相撲で活躍するモンゴル人にも差別や憎悪発言する日本人が増加しているのではと思う。
これも経済的に必ずしも優位に立てなくなった不安感の現れで欧米人とその点では同様だろう。彼らほど強固な宗教心と優越心はもともと持ってはいないとは思うが。
考えていい視点だと思う。

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