あちらこちらに旧道跡が顔を出す道を進んで行きます。
そんな道を1時間程も歩くと、尾根の上へと登るトレッキングルートの分岐点に出ました。
その場所から、一軒のGH(ゲストハウス)の庭先を抜けるように石段の道を登り始めました。
スミレの花が咲いていますので、標高が高くなってきたようです。
ヒマラヤでは、標高が高くなれば気温が下がり、季節が後戻りします。
尾根の上に再びアンナプルナ・サウスが見えてきました。
森の中を登り続てけ、30分程でベリカルカのGHを通過しました。
眼下に、先ほど歩いてきた、トルカへ通じる道が見えていました。
この辺りは、以前のページで紹介した地図「Annapurna Base Camp」には、トルカから直接尾根へ上がるように記されていますから、注意が必要です。
しかし、そもそも「地球の歩き方 ネパールヒマラヤ トレッキング 概略図」のトルカと上記地図のトルカの位置が違いますから、地形を読んで臨機応変に判断するしかなさそうです。
ベリカルカを通過すると、20分程でビチュクデオラリのGHが見えてきました。
そんなとき、高い木に咲く白い花を見かけました。
残念なことに花の位置が高すぎるので、ズームを利かせても花にピントが合いませんが、モクレン科の花に見えます。
標高は2100mを越えていましたから、モクレン科の植物に花が咲いても不思議はないはずです。
この辺りが、今日のコース上で一番標高が高い場所になります。
周囲に汗ばむ程の陽射しが降り注いでいました。
まだ10時半にもなっていません。
地図を確認し、この場所からポタナ→ダンプス→フェディ→ポカラと進む通常ルートとは異なる、オーストラリアンキャンプを経てハグルン自動車道を進み、サランコットまで歩くコースを検討しました。
今日中にポカラへ戻らず、サランコットの丘に泊まって、明朝、朝陽に輝くマチャプチャレを眺めようという新しいアイデアです。
ハグルン自動車道に出た後、12km前後、約3時間の行程と見積もりました。
まだ昼前ですから、日暮れ前にサランコットに到着する計算が成り立ちます。
そうと決めれば、先を急ぐほうがよさそうです。
下の写真をご覧下さい。
写真中央付近の一番奥で、サランコットの丘が、霞に浮かぶ島のような姿に見えています。
あそこが、今日の新しい目的地です。
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