ツツジ園を横切って、椿園の方へ向かいます。
ツツジ園を抜けて、本館横から伸びてくる、20番代の標示杭が打たれた散策路を横切ります。
ヒラドツツジの並木を横切ると、すぐ右手に、ソメイヨシノ「染井匂」が枝々枝の花を見せて、視線を誘っていました。
うららかな日には、この木の下で、シートを広げる恋人達の姿をよく見かけます。
背後には優雅な桜を見下ろすように、大イチョウが聳えています。
この木こそ、世界で初めて、平瀬作五郎が明治27年(1894年)に種子植物にも精子があることを発見した精子発見のイチョウです。
根元には、昭和31年に建てられた「精子発見六十周年」の記念碑が見えています。
ところで、イチョウは雌雄異株ですが、葉の形で雌雄を見分けられるという話があり、筆者はその内容を検証してみました。
興味のある方はクリックしてみて下さい。
精子発見のイチョウへ向かって、柴田記念館の方角からイロハモミジの並木が伸びて来ています。
4月2日のこの日は、並木の木々はまだ寒々しい表情でしたが、桜が散り始めるは、枝々が緑の若葉で覆い尽くされ、美しい若葉のトンネルが出来上がります。
イロハモミジの並木に設けられたベンチの後が椿園です。
小石川植物園の椿園は、剪定が殆ど行なわれないので、正直、花の付きはあまり良くありません。
それでも、椿園の縁に植えられた、陽が良く当たる木では、下の写真のような見事な花々を楽しむことができます。
左:明石潟 右:熊坂
左:眉間尺 右:淀の朝日
椿園の西側には、中国やアジア各地に分布するツバキ科の木々が集められています。
この日はヒメサザンカが枝一面を清楚な花で飾っていました。
精子発見のイチョウをぐるり囲む生垣では、驟雨に濡れた乙女椿が静かに微笑んでいました。
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