夕方6時を過ぎていたでしょうか。
ホテルへ戻ってシャワーを浴び、さっぱりと着替えてからカーテンを開け放ち、窓際の椅子に座って、デジカメの画像を見直しました。
3時間ほどでしたが、多くの建造物を訪れ、世界遺産の雰囲気を十二分に満喫した記録がカメラに画像として残されていました。
大脳から満足ホルモンがゆっくりと体中に伝わっていきます。
丁度、満足ホルモンが胃袋に届いた頃、今度は消化管ホルモンが空腹感を伝えてきました。
先ほどの街歩きで飲食店がどの辺りなのか、凡その見当は付いていましたので。早速、ガイドブック片手に出発。
シャワーで汗を流した後でもあり、近くで店を探すことにしました。
飲食店の並ぶチントラ通り〔Lebuh Cintra〕を歩いて行きますと、お肉屋さんが豚肉を製造している現場に出会いました。
今の日本では絶対にお目に掛かれない光景です。
チントラ通りからキンバレイ通り〔Lebun Kimberley〕を歩いて、幾つかの店の様子を観察しましたが、その中で一番活気のある大東酒楼へ入ることにしました。
この店は北側と西側が通りに解放され、シンガポールで二晩続けて通った「15港潮洲」に店の作りが似ています。
更には、この店では元気の良いおばちゃん達がガスコンロを搭載したワゴンに点心を山盛りに乗せて、絶えず店内を巡回しています。
とっても気さくな田舎のおばちゃんと言った雰囲気で、見ているだけで何だかとっても癒されます。
席に座ると、おばちゃんが注文を取に来たので、メニューを眺めながら、「どうしょうかな」と日本語で呟きつつ、おばちゃんの顔を見ると、「姜芽鴨」と書かれた料理を指さして、多分「これにしなさい」とおっしゃいました。
私は無条件に頷いて、「OK プリーズ」と即答し、英語で「それと、ビールをお願いします」。
おばちゃんは「ビール?」と聞いてきたので「イエス、プリーズ」
ビールが来たので、ワゴンの点心から一皿貰って、
「無事にペナンに来れたこと」、
「無事にねぐらを確保できたこと」、
「無事に夕餉にありつけたこと」を祝して、
「乾杯!」
おばちゃんが勧めた「姜芽鴨」は美味しくて、私を知る人は信じられないかもしれませんが、たった一本のビールでフンワリとなってしまい、心から満足すべきペナンの初日を、これで終えることに致しました。
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