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高岡古城公園のツバキ

2017-06-28 14:47:32 | 氷見に椿古木を訪ねる

 

 射水市の本橋家跡地から20分ほどはしり、隣の高岡市高岡古城公園に到着しました。


 高岡古城公園は全国桜百選に名を連ねる桜の名所ですが、今日はまだ僅かに蕾が膨らみ始めた程度で、花を楽しむには少々早すぎるようです。



 そうそう、常々感じていることですが、欧州や米国でツバキが賞賛されるほどに、原産国の日本でツバキ熱が盛り上がらないのは、ツバキが桜の季節と少々重なる為ではないかと思うのです。


 日本では花と云えば桜ですから、どれほど花好の人でも、椿園に足を運ぶ人は、桜を見る人ほど多くありません。


 ツバキ目的で旅する私でさえ、今の高岡古城公園の桜を見て、ああ残念だったな~と嘆くほどなのですから。


 ツバキの品種開発に携わる人は、花色や型にのみ囚われず、桜と競合しない季節に花盛りとなるツバキ等、花を愛でる人の側に立っ開発戦略が求められると思いますが、如何なものでしょうか。


 ツバキだって、見られ愛でられてこその花ですよね。



 高岡古城公園を散策していると「夕日」の曲のモニュメントを見つけました。


 「ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む・・・」という、日本人なら誰でも知っている、あの名曲です。

 



 モニュメントのすぐ脇に、「夕日」の作曲者である室崎琴月を紹介する一文が掲げられていました。


 室崎琴月は高岡市小舟町に生まれ、東京芸大を卒業し、東京で音楽学校を設立しました。


 そして葛原しげるの詩に曲をつけたのだそうです。


 その音楽に関する多大な功績によって、勲四等瑞宝章が授けられたと記されていました。


 何でしょう、旅先でこういう話に接すると、得した気分になるから不思議です。


 伊豆大島で出合った、「公園の手品師」のレリーフを思い出しました。

 



 桜の季節に運行される遊覧船も今日は運休のようです。

 



 高岡古城公園には多くのツバキが咲くはずなので、ツバキを探していると、少し傾き始めた陽射しの中で、赤い花を散らすヤブツバキに目が留まりました。

 

 今回はツバキを訪ね歩く旅ですが、タイミングに間違いはなさそうです。 

 



 公園の一隅でカタクリが可憐な花を咲かせていました。


 雪国では全ての草木が一斉に花を咲かせます。


 人気のない公園で、贅沢な時間を存分に味わうことができました。

 

 


 
 その先へ歩を進めると、


 「うぐひすの 鳴き散らすらむ 春の花 いつしか君と手折りかざさむ」


 大伴家持の歌碑が建てられていました。 

 



 大伴家持は万葉集の編纂に重要な役割を果たしましたが、天平18年(746年)に越中国の国守として今の高岡に赴任し、在任中の5年間に詠んだ223首が万葉集に残り、越中国は万葉故地として知られるようになりました。


 高岡市はそのことに誇りを持ち、文化財などの保護に努めているようです。


 「うぐひすの 鳴き散らすらむ 春の花 ・・」とは梅の花を指すのでしょうか、公園の中の梅園に咲き残る紅梅の姿を認めました。

 



 濠を渡ると、

 


 「国際児童年記念植樹」の表示とともに、数多くのツバキ品種が植栽されたエリアに出ました。

 


 本丸跡を巡る遊歩道に沿って、ツバキが花を咲かせています。

 


「高岡古城公園のツバキ」とはこのことだろうと納得し、この辺りから駐車場に戻り、公園を去ることにしました。


 後から知ったのですが、高岡古城公園の南外濠に椿山と呼ばれる場所があって、「高岡古城公園のツバキ」とはそこを指すようです。


 富山には中央植物園もあることですし、もう一度訪ね直す必要がありそうです

 

 

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