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シャクナゲの純林

2014-05-08 12:06:58 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 

 

 バンタンティを出て振り返ると、午前中に下ってきた尾根と谷が見えました。

 

 左手奥がデオラリのピーク3180mです。

 

 ポカラで買った5万分1の地図には、この辺のトレッキングルートが赤線で示されていますが、全く当てになりません。

 

 日本の地図と同じつもりでルートを読むと、頭が混乱しそうになります。

 

 

 バンタンティを出てから、シャクナゲの原生林の中に道が続きました。

 

 下の写真の、左端中央にザックを背負ったトレッカーの姿が小さく写っているのがお分かりでしょうか。

 

 道の周囲に、樹高30~40mはあろうかと云う、シャクナゲの純林が広がり、トレッカーの姿があまりにも小さく見えます。

 

 

 嗚呼そうなんです、満開の季節に、このシャクナゲの森に来たかった。

 

 

 そう、そうなんです、全ての花にタイミングの合う旅などありませんから、「花の旅」とは、諦めることを知る旅なのでしょう。

 

 

 それにしてもトレッカー達は皆、シャクナゲの純林に気付く風もなく、足早に通り過ぎてゆきます。

 

 「気付かぬ」ことは嘆く時間をも省いてくれるのです。

 

 不平不満とは、所詮そんなものかもしれません。

 

 

 トレッキングルートは標高2500m前後の山腹を横切るように続きました。

 

 暑さ寒さを意識しない、心地よい大気の中の道を、ゆったりペースで歩き続けました。

 

 

 やがて、ダウランティ・コーラの上流部に出ました。

 

 今日の目的地のタダパニへは、沢の左手の尾根を越えて行きます。

 

 森の中から、鞍部を越える道が見えていました。

 

 

 

 一度谷へ下り、数百メートル程を登り直します。

 

 

 トレッキングコースには常に人の姿がありました。

 

 小学生ぐらいの子供や、赤子を背負ったトレッカーの姿も見かけました。

 

 

 しかしそんな最中に、この場所が世界の屋根のヒマラヤであることを、突然降ってきた雹が思い出させました。

 

 ぽかぽかとした気候であっても、瞬時に厳しい状況になる可能性を想定しておくべきなのです。

 

 

 

 下った谷をもう一度登り直し、午後2時半過ぎにタダパニに到着しました。

 

 タダパニの村の入口に、とてつもない高さのシャクナゲが花を咲かせていました。

 

 

 

 その赤いシャクナゲの花の上を、空一面に白い雲が覆っていました。

 

 そして私は、明朝マチャプチャレが正面に見えるはずの、東に窓を向けたGHに今夜の宿を定めました。

 

 

 

ヒマラヤ一人歩きの危険性

 

 

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ヒマラヤトレッキング 花の旅 index 2

 

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コメント
 
 
 
ヒマラヤ背景の写真 (権太坂)
2014-05-08 12:49:33
笑顔が素敵な写真でした。コメントの送信が失敗でしたので再度入れました。シャクナゲの大木なんて考えられなせんね。ゲストハウスはすべて青ですが、空のイメージですかね?小石川とr両天秤で大変ですがよろしくお願いします。では。
 
 
 
Unknown (ブログ管理者)
2014-05-08 21:18:24
あっちこっちと気が多くて申し訳ありません。若葉の季節を逃すと一年待たなければなりませんので、どうぞ気長にお付き合い頂けますよう、宜しくお願い致します。
 
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