
「クラッシュ」でアカデミー賞作品賞をとった脚本で、監督としても才能を発揮している
ポール・ハギス監督・脚本作。
という事で楽しみだった本作。
ちなみに、ポール・ハギスの脚本は本当によく出来ている。
イーストウッド関連の「ミリオンダラー・ベイビー」「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」の脚本、
わたしの好みとしては「007 カジノロワイヤル」「ラストキス」など
2年半、50回くらい書き直して完成した脚本であるほど様々なところで
人物が交差していき、ラストでは深い繋がりをもって描かれる本作。
「白」「水」「プール」「メモ」「子供」「Watch me」 というキーワードが
3つの物語全てにちりばめられる。
まず、舞台になるのは3都市。
パリ。
最新小説を書き終えるために、ホテルのスイートルームにこもって仕事をしている、ピューリッツァー賞受賞作家のマイケル。
リーアム・ニーソン。
妻エイレンとは別居して、電話でのやりとり。
キム・ベイシンガー。
野心的な作家志望のアンナと不倫関係にあるが、アンナにも秘密の恋人が。
オリビア・ワイルド。
ホテルを裸で駆け抜ける、ヌードも披露
ローマ。
いかがわしいアメリカ人ビジネスマンのスコットは、あるバーで美しいエキゾチックな女性が気にかかる。
エイドリアン・ブロディ。
スコットは、彼女が娘と久しぶりに再会しようとしていることを知る。
イスラエルの女優、モラン・アティアス。
ニューヨーク。
昼メロに出演していた元女優のジュリアは、息子をめぐって現代アーティストである元夫のリックと親権争いの真っ最中。
経済的支援をカットされ、膨大な裁判費用を抱えたジュリアは、かつては頻繁に泊まっていた高級ホテルでメイドとして働きはじめる。
ミラ・クニス。
元夫はジェームズ・フランコ。
弁護士にマリア・ベロ。
最後まで淡々とじっくりと3つそれぞれのエピソードが描かれる。
次第にすれ違ったりちょっとしたアイテムが伏線やヒントとなって度々出て来たり。
各パートがある意味、テーマ(というか一つの意味)をもって描かれてるようなところが
ちょっとリンチの「マルホランドドライブ」を想起させてりしたんだけど。
(マルホの方が断然好きで面白いけど)
リーアム・ニーソン演じる主人公が、”小説家”だというところがポイントでもあって
タイトルでもある、三人称で語られるところがミソ。
後半で、なんだかあるキャラが別のキャラとだぶって見えて来たり、
理由がなんとなくわかってくるともしかしたらこの人は本当は存在していないのでは?
という疑問がでてくる、そして、しゅっと消えてしまうところからそれは確信に変わる。
6/10(60点)
ネタバレあり感想
後半になって 離れてる舞台だと思ってたそれぞれの登場人物たちが
あれ?というところで交差して入れ違いになってたり、同じメモ用紙を使っていたり
少しづつもしかして、、、、とは思って観てたら
何人かはマイケルの書いた小説の中の話であり、現実と小説の中身が錯綜するということがラストで明らかになる。
子供がプールで遊んでいるときに目を離してしまい亡くしたことで
妻とは疎遠になっているスコットというキャラクターに後悔の念、マイケルの自己投影の部分、
マイケルが日々、三人称で語る日記。
処女作は素晴らしかったが今はもうと言われてしまったマイケルが
次なる新作を書こうとしている。それは愛人アンナの秘密のスキャンダル。
愛を求める小説家志望のその愛人は、実は父親であったことが明かされ、
ラストでは仲良く手をつないでいたはずのアンナとマイケル。
小説の中身を知ったアンナは走り去り、その後ろ姿はジュリアになり、、、追いかけても消える、、、
すべて小説で書いていた人物たちと現実の自分とを重ねたストーリーというオチ。
実在するのは、マイケルとその恋人(オリビアワイルド)と、元妻(キムベイシンガー)と出版社の編集者。
リーアムとエイドリアン・ブロディ
そしてマリア・ベロ=キム・ベイシンガーが同一人物として重なる。
いくらなんでも2時間超えは長いよー。
はっきりいって観てる時は繋がりがどうなってる??と思うので
引き込まれていくけど、観終わると、リンチの「マルホランド~」のように
またみたい!!っていう風な思いにまでは至らなかったな。
それぞれの話がそこまで面白くないし、結局小説だったというところで
架空の人物がわかってしまうと、ああそういうことね。くらいにしか思えないんだなー。
分かろうと、理解しようとしなければ難解にも思えるだろうし、
退屈になってしまうであろう作品。
想像力を膨らませ、謎を謎のままで終わらせてしまうか、
観終えて、また探りたいとまでで思えるかは、観る人次第。その人の感受性で左右される。
パリの一流ホテル。スイートルームに泊まるピュリッツァー賞作家のマイケル。新作の執筆に追われながらも、別の部屋に泊まる作家志望の女性アンナとの不倫を楽しんでいた。ローマのとあるバー。怪しいアメリカ人ビジネスマンのスコットは、エキゾチックな美女モニカに目を奪われる。ひょんな成り行きから、彼女が誘拐された娘の身代金を紛失したと知り、助けようとする。ニューヨーク。元女優のジュリアは、息子の親権を巡って別れた夫リックと係争中。多額の裁判費用を工面するため、高級ホテルで客室係として働き始めるジュリアだったが…。
映画『サード・パーソン』予告編
THIRD PERSON 2013年 イギリス=ドイツ=アメリカ=ベルギー 137min
6月20日より公開中~
トロント映画祭にて☆
応援して下さると嬉しいな
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やはりハギス先生と聞くだけで無意識に上げてしまうハードルを期待通りに超えてくれなかったというのが正直なところでしょうか。
後半のタネ明かしも、もう少しキレイにしてくれてもよかったんですけどね。
それにしてもエイドリアン・ブロディのあの色気。同じ男として凄く勉強させてもらいました。
でも私は下戸なんですよね~。
そうなんですよね~
私もハギス作品好きなので期待しちゃいました。
そうそう、それに本文中に書き忘れた
男性のにゃむばななさんも??
エイドリアン、色気あるんですよね~
そこが好きです
オリヴィア・ワイルドがすごく良かった~(見た目が好きです。しかも全裸!あのシーンめっちゃ好き~)
退屈な映画とか、途中か最初の方で寝てしまって、うわー、話がわからない!というのも最近たまにあったのですが、この映画は必死で見てないと、話がわからなくなりそう!という点では良かったです(笑)
私、オチがわかってなかったです。なるほど小説の中の話と交錯させていたのか!(遅い!遅すぎる)
Yahoo!もRotten Tomatoもレビューがかなり低かったのは知ってて見に行きましたが、私は好きな映画です。
マルホランド・ドライブ、見ていないので、近いうちに絶対見ます!^^
解釈はだいたいあってるかなと思うんですが
今upした作品の方がもっと難解でした 笑
これも色々な重複する伏線となるアイテムがあったりキャラのニアミスがあったりでしたね。
好きな人は好きですよね、この手のは。
ハイ、ぜひマルホランドドライブ観てください!
最初はなにこれ??ってなりますよ。
あれは、完全にもうお手上げ。解釈読んでやっと理解できましたもん。
だけどみるほどに面白い!あーまた今夜みようかな!笑
今回のこれは私は好きでした。
最後が何となく切ないよね。
結局2回観たんだけど、2回目はいろいろ注意して観てたから、凝ってる所とかがわかったり面白かった。
うんこれは分かれるよね~
私はすごい絶賛してる人多いようなだけど
いままででもあった感否めないし内容的にはそこまでじゃなかったかなぁって。
2回もみたのですね、映画って、とくにこういうアイテムとか隠れた伏線とかある映画は見直すと新たな発見ありますよねー
複製された男もソレ系なの
まだ飲んでないんだけど
アンナも実在の人物じゃないと推測している人がいました。
色々な見方が出来るね。
やっぱりもう一回観てみたいなー
面白いってゆーのもあるけど、
ネタや、オチ的にはありがちかなー。
あ、あのお酒強そう!
私はムリだけど興味あるー飲んだ感想よろしく!笑