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三浦綾子『道ありき(青春編)』

2017年07月18日 21時31分32秒 | 文学
三浦綾子の小説をいくつか読んで、彼女本人にも興味を持ってきたので自伝である『道ありき(青春編)』(新潮文庫)を読んだ。
結婚するまでの出来事が書かれてある。
敗戦がひとを退廃的な気持ちにさせたことがわかる。
坂口安吾や太宰治などを読んで、そうなのだろうなとは思うのだが、実際に敗戦を経験していないのでどんな気持ちが人々に「ずしん」と来たのかが実は良くわかっていないのではないかと思っている。たぶんこれは一生わからない。わからないとは思いながらも理解しようと努力することが本を読むことの一つの愉しみかもしれない。
三浦綾子が前川正という男性に惹かれ、キリスト教に惹かれ、前川の死後彼に思想も姿も似ている三浦光世と知り合い、そののちに結婚することが、当時の手紙なども交えて詳しく描かれる。あまりに詳しくて途中どうでもいいな、と思うところもあったが、概ね興味を持って読めた。
真摯に生きて、そのことを正直に書いていることが伝わって、読める。
続きが二冊あって、読むつもりだが、この一冊岳の判断では、三浦綾子は小説のほうがおもしろい。
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