前回の長野の花掬いから1週間が経った・・・
う~ん、今年は遠征ばかりしてたな~。確かに遠征すると初採集のムシは増えるけど正直ガソリン代はバカになんないし・・・
来年は地元のムシに力を入れるかな・・・。
てなワケで今年 最後?の遠征に行こうと思う。今回はまだ未訪の地、長野県はS高原に行ってみたいと思う。
前回はイガブチを採集できたものの、今年はまだパキタ「キベリカタビロハナカミキリ」にはカスリもしていないのでぜひS高原で採集できればと思う・・・。
なんでもここは他地域では少ないパキタの「クサマイタイプ」や「タマヌキイタイプ」が多いとのこと。クサマイは採集済みなのでぜひタマヌキイを採集できればと思う。
今回は地元でもう1人、ムシ関連で大変お世話になっているSさんに御一緒していただくこととなった。
このSさん、カミキリ関連は特にすごく、以前、標本を見せてもらったがその種数と数には度肝を抜かれた。
まだカミキリを初めて間もない頃、ソボセダカやニセクワヤマトラなんかを頂いたことがあった・・・。
今回も前回同様 初めて訪れる所なので、勝手もポイントもよく分からないが2人ならなんとかなるだろう・・・では行ってみよう・・・。
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当日午前3時にSさんの自宅に迎えに行き、S高原を目指す。
そういえば相方のHさんは、「S高原は御岳より近いよ」なんて言ってたな~
本当かな?
地図ではどっちもそんなに変わらん気がするけど・・・
ほぼ無休憩でS高原を目指す・・・。
地図を頼りに「僕の車にはカーナビは付いていないので・・・(汗)」7時頃、現地近くまできたようだ・・・。
御岳は3時間ほどで行けるのに4時間もかかってしまった、Hさんは御岳より近いって言ったのに!ウソつき!
ポイントの行く途中にあった立派なノリウツギ。まだ時間が早く気温が低いためかムシはほとんどいなかった。早々に見切りをつけ先を目指す・・・。
進むこと30分ほど、ようやく峠のポイントまで来たようだ。
う~ん!ノリウツギが満開だぁ!ムシもけっこう集まってるし!
早速 支度し掬ってみることにした・・・
フタスジハナカミキリ
Leptura vicaria vicaria (Bates,1884)
ヨツスジハナカミキリ
Leptura ochraceofasciata ochraceofasciataMotsMotschulsky,1861
まぁ、まずは普通種でウォーミングアップして・・・
さぁ!掬うゾ!
掬うとフタスジ、ヨツスジ、マルガタなんかは5~6頭入る・・・
まぁ、まだ時間が早いからね~。なんて負け惜しみを言っているが入るのはこの「普通種御三家」ばかり・・・
パキタは何処に・・・場所を変えてようやく違うハナカミキリが採れた・・・。
ブチヒゲハナカミキリ
Corymbia variicornis (Dalman,1817)
この後もう1頭ブチを採集したが、パキタはまったくカスリもしない・・・
林道を移動しながらノリウツギを掬っていると、向こうの方から顔見知りの人が・・・
今年の春の長野遠征で初めて知り合い、その後 御岳などでも会ったI.S君・・・
とても明るい子で、僕と同じ岐阜県同市在住ということで話も盛り上がる!
I.S君のような若いムシ屋さんとの話は素直な意見や感想が聞けて学ぶ事も多い・・・。今回は御両親と来ていた。御両親もとても気さくな方々でいろんな話を聞かせていただき、とても有意義な時間をすごすことができた・・・。
ちなみに向こうに立っているのは今回 一緒にきてもらったSさん・・・
聞くとI.S君もパキタはまったくダメとのことだったがフタコブルリハナを採集していた。
そして大阪のIさん。Iさんとは2年ほど前、初めて御岳で知り合い、それ以来 交流させていただいている・・・。
今年は連絡をいただいてもなかなか休みが合わず、すれ違いが多かったが今回1年ぶりの再会となった。
夏のシーズンになると大阪からちょくちょくこちらに来られ、カミキリを中心に採集しておられる。こちらに5日ほど滞在しておられ、すでにパキタを10頭ほど採集していた・・・。
そんなIさんも今日はまったくダメとのこと。
この後しばらく花を掬うもパキタは結局 僕の前には姿を現さなかったが、Sさんは見事パキタのクサマイタイプの♂をゲットされた!
まぁ、また来年がんばればいいサ~
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昼食を軽くすませ昼からはサブタイトルにもある「+α」を探すことにしよう・・・
事前情報によれば、なんでもここS高原の林道でナイスなカミキリが採れるとのこと。
ポイントはダケカンバの立ち枯れや、ナナカマドの生木の樹皮が剥がれた露出部分・・・。
Iさんはキャンプ場のポイントに向かったので、僕は逆の林道で探すことにした。
林道と言うよりほとんど遊歩道といった感じで、アップダウンもほとんどなくアプローチはとてもしやすい。「ややピンボケでごめんなさい・・・(汗)」
林縁の立ち枯れなどをゆっくり探策していく・・・。
これはナナカマドの生木の樹皮の剥がれた部分。このようなポイントがあちこちに点在する・・・。
しばらく探していると樹皮の剥がれた部分の上方に何か黄色いムシが止まっている・・・
背伸びして採ってみると・・・
ヤマトヨツスジハナカミキリ
Leptura subtilis Bates,1884
過去に1頭だけ採集したきりなのでこれは嬉しい採集となった。この後、別の木でもう1頭 採集することができた。どうやらナナカマドの樹皮の剥がれた部分に産卵に来たようだ。
そして探すこと30分ほど、とあるナナカマドの樹皮の剥がれた部分にハチのような影が・・・
ゆっくり近づく・・・
つや消しブラックのコバネに付け根が白いアンテナ、いてくれました!
クロホソコバネカミキリ
Necydalis(Necydalis) harmandi Pic,1902
愛称「アルマン」と学名で呼ばれてますが・・・
これで生涯3種目のネキとなった。う~ん、このつや消しブラックのボディがなんとも渋い!
この1頭を皮切りにあちこちで見つかるようになり、1時間ほどで10頭も採れてしまった。
もう十分、これ以上採ると無駄にしてしまうといけないので、あとはルッキングのみ・・・
こちらは針葉樹の立ち枯れにいた個体。最初は針葉樹にも産卵するのかと思ってしばらく見ていたが産卵行動は見られなかった。
ただ単に休んでいただけなにかも知れない・・・
Iさんも無事3頭採集された。
ここでタイムアップ、風も冷たくなってきたので、ムシ屋の皆さんにまた会う約束をし、長野の自然に感謝しつつ帰路についた・・・
今回はパキタはダメだったがネキ3種目が採れたので良しとしよう・・・
来年 またがんばるサ~!
長野の自然よ ありがとう!
本日の成果
ブチヒゲハナカミキリ×2
ヤマトヨツスジハナカミキリ×2
クロホソコバネカミキリ×10
う~ん!いいカミキリですね~!