しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

続 時間砲計画 豊田有恒・石津嵐著 角川文庫

2014-04-28 | 日本SF
時間砲計画」でも書きましたが、この本を買ったのが文庫本を買い始めた時期で「星新一以外にも何かSFを買おう」ということでなにやらとても思い切って本屋で買った思い出のある本です。
奥付見ると昭和55年、小学校5年生の頃ですね。

実家近所の本屋さんの文庫の棚をあれやこれや品定めしてこの本を選びました。
小松左京やら筒井康隆はなんだか敷居が高く...大きく「SFジュブナイル」と書いてある本書を選んだような記憶がうっすらあります。

しかし「続」かつ共著という非常にビミョーな選択をしているのが当時の私らしいなぁ。(笑)
なぜ「続」を選んだのかは今となっては謎ですがなんとなく「恐竜」が出てくるということで選んだのかなぁ?

ただ当時の私は非常に楽しく読みました(“続”なのでつながりがわからない部分はありましたが)のでまぁ正解だったんだと思います。
その後何回も読み返したので表紙もボロボロです。

今思えば、共著とはいいながら本作の殆どは豊田氏でなく石津氏が書いていたんでしょうね。
ネットで調べたらこの二人小説版 宇宙戦艦ヤマトのコンビですね知らなかった…。
1975年発刊(多分)

内容(表紙折り返し記載)
 夏休みに海で出かけた中学生の映二の目前で、突然、異変がおこった。 バラ色の閃光が走ったとたん、海に浮かんでいた原子力船が一瞬のうちに消え去ったのだ! これは、過去、未来のどんな時代にもテレポート(時間移動)できるオメガ粒子を発する“時間砲”を、誰かが使用したに違いない。
―――その後、調査に向かった映二、クラスメートの亜由子、西條博士たちは、時間砲のえじきとなり、7千万年前の白亜紀に飛ばされてしまう。 そこは、原生林が、うっそうと茂り巨大な恐竜がすむおそろしい世界だった・・・。
 過去の世界に迷いこんだ少年たちの不思議な冒険を描く長編SFジュブナイル。「時間砲計画」の続編。

さすが何回も読み返しただけあって内容覚えていました。
ラスト辺りもわりとはっきり覚えていたので、物語前半でドロマエオサウルスの子供のかわいらしい姿などは胸が痛みました...。
「恐竜人」という発想が「斬新だなぁ」と思った記憶があります。

「時間砲計画」よりもストーリー的には面白いと思います。
さすがアニメライターの石津嵐氏ですね、盛り上げどころがわかっている感じです。

ただ今読むと若干「陳腐かなぁ」という部分も感じました。
SFマインドというかSF魂的なものは豊田有恒氏が書いた「時間砲計画」の方があるように感じられ、古びていないという気もしました。
(「SFはアイディアだー!」というような感じ...)
後知恵でそう思うだけかもしれませんけれども....。

まぁちょっとケチをつけましたが本作、原題でも子供なら間違いなく楽しめると思いますし、大人が読んでもドロマエオサウルスに感情移入できる内容で楽しめる作品だとは思います。

今の定説では恐竜の絶滅原因はこの作品に書かれたものでないことになっているかと思いますが、ドロマエオサウルスの生態や知能程度については「定説」は出ていようなので本作のような空想も「あり」ですね。

「恐竜」ロマンだなぁ。

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