日本海軍第一航空艦隊司令部（テニアン今昔物語１１）

昔の話・・

愛機の前でポーズをとるテニアン航空隊？の兵隊さんです。



出陣体制完了。
いよいよアメリカ機動部隊攻撃に出陣、最後のチェックです。

　　　　　　　　　　

滑走路には陸上攻撃機が離陸して行きます。
整備員達基地に残る兵隊さんは、帽振りで無事の帰還を祈ります。
以上白爺の想像です。
これらの写真は、テニアンから帰還したアメリカ兵のＨＰに発表されている写真です　
おそらく戦死した日本軍の兵隊さんのポケットから戦利品として持ち帰ったのでしょう。
本来許可を得なければならないのでしょうが、戦利品として持ち帰られたようなので、同じようなものだと思い黙って使用しました。
本当は、お願いの仕方が分からないのです（ゴメン！！）


米軍の攻撃により破壊された、テニアン航空隊のゼロ戦です。

　　　　　　　　　　　

格納庫の中にも攻撃されたゼロ戦が残っていました。



おそらく砂糖キビの畑に撃墜された、テニアン航空隊の艦上機でしょう。

松田十刻著　角田覚治によると、テニアンの第１航空艦隊陣容は、

１２１航空隊（偵察）　　　二式艦偵　４８機
２６１航空隊（戦闘機）　　零戦　　　７２機
２６３航空隊（戦闘機）　　紫電　　　７２機
２６５航空隊（戦闘機）　　零戦　　　７２機
３２１航空隊（夜戦）　　　月光　　　７２機
３４３航空隊（戦闘爆撃機）零戦　　　７２機
５２１航空隊（降爆雷撃）　銀河　　　９６機
５２３航空隊（降爆）　　　彗星　　　９６機
７６１航空隊（雷撃）　　　一式陸攻　７２機
１０２１航空隊（輸送）　　輸送機　　１２機
　　　　　　　　　　　合計　　　　６８４機

となっていました。
機材や搭乗員が思ったように揃わなかったそうですから、少しは被害が軽くなったかもしれませんねー。


今の話・・

　　　　　　　　　　　　

第一航空艦隊司令部の建物は、破壊されて６６年経過したのに、骨格だけは残っています。



最近建物内部には「危険立入禁止」の表示が出されましたが、白爺は玉砕覚悟で建物内の写真を撮ってきました。

　　　　　　　　　　　　

司令部の近くには防空壕が造られています。
防空壕は、内部も含めて昔のままの姿です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
電力室も設備が錆びてはいますが、弾痕を留める壁とともに面影を残しています。

　　　　　　　　　　　　

テニアン航空隊の航空機管制をしていた管制室です。
玉砕後は米軍が日本空襲のＢ２９管制にも使用されたと、説明文が掲示されていました。



さて、追われ追われて落ち行く先は・・
１航艦司令長官角田中将が、玉砕するまで入っていたカロリナス台地の洞窟です。
michiiさんは、写真に写っている球は戦死した人の人魂だといっていましたが、この写真には沢山写っているようです。
角田中将は、この洞窟から、７月３１日まで毎日の戦況と日本海軍の今後に活かすようにと「テニアン戦訓所見」を海軍省に打電していたそうです。
所見の電報には、
・基地航空隊は転戦するときに艦船を基準とした集団烹炊法は極めて困難。（軍艦同様の釜飯はダメ）
　飯盒炊飯がよいが煙が出るので固形アルコールが必要。
・携行糧食の乾パンは水を大量に必要とする欠点がある。
　アメリカのように缶詰にするほうがよい。
・混戦激闘を予期するときには、重要書類は携行してはならない。（戦死したら盗られる）
　２４日の夜戦において陸軍配備要図が敵に落ちる。
等々参考になることが毎日打電されていたようです。
司令長官は、ダイナマイトを持参して外に出て自決したという説がありますが、将官はピストルを持っているので、ピストルで自決したのではという説もあり、最後の玉砕は記録に残っていないようです。
　　祈る！ご冥福を！！