やれこら やれこら 昨日も今日も

自分だけはと力んでみても,膝はガクガク,息ハアハア。会話は「アレ,ソレ」そして「やれこら」。鍛えるべきは皮肉とジョーク。

”秘伝” 松茸  やれこら やれこら

2014-09-29 07:32:01 | 今日のやれこら
雲一つありません,真っ青な空です。
日差しはきつく感じますが,心地よい風が吹きます。
秋真っ盛り,地方によっては紅葉もそろそろでしょう。
「彼岸花の群生地を見に行ったけど,期待ほどでは」
「歩きで疲れたけど,頂上から見える海は素晴らしかった」
秋を楽しむメールが我が家に届きます。
スポーツの秋,観光の秋,読書の秋,食欲の秋・・・です。

“今年の行楽も人様の便りで済まそうか”

“あっ松茸が有る”,
松茸狩りではありません,スーパーに来ています。
国産の松茸と形は似ていますが,少し違います,白っぽい色です。
「激安,アメリカ産,100g485円」とボードに大きく書いてあります。
そういえば,二、三日前の新聞に有りました。
「国産松茸豊作予報」
市場の卸値が1kg「3万円強」,それでも昨年の31%安だそうです。
ですが,いずれにしても私の口には入りそうも有りません。

“昔,裏山で採れた松茸を一回だけ食べたことがあったなー”
何十年も前の事を思い出します。
裏山は共有林で松林です。
“誰でも”が山に入り,松茸を採る事ができます。
しかし,“誰でも”が見つけられないんです。
松茸の生える場所を,町内の一軒の人だけが知っていました。
代々の“秘伝”だそうでした。
いくら町内の人が探しても見つけるのは難しかったのです。
食べたのは,その“秘伝”の家からの貰い物です。
「どうしても,分からん,後を付けて行っても,分からん」
その頃,近所の大人が,話していたのを覚えています。

「ごめんなさい」
声がして,横から手が伸びてきます。
伸びた手は,前の棚にあるほうれん草を一束つかんで籠に入れています。
“あらら,申し訳ない”
私が腕組みしてじっと立っているものですから,買い物の邪魔になったようです。
急いで場所を移動します。
移った前の棚には,“もやし”が並んでいます。
「んーん」です。
値段です,安いのは一袋28円です。
手間暇かけ,袋詰めにした“もやし”が28円です,200gと有ります。
又,松茸を眺めます。
国産ほどには高くありませんが,100g485円です。

買物は,川を挟んだ対岸のスーパーです。
帰りの橋を渡る時に,我が家周辺とその裏山が見えます。
子どもの頃の裏山とは違います。
松は枯れました,いつ頃からか雑木がうっそうとしています。
猪が闊歩しています。
“秘伝”の場所で松茸を探す“林”には程遠い山になりました。

                 やれこら やれこら


最新の画像もっと見る

コメントを投稿