
トンネルを抜けると、そこは

岬の喫茶店でした。






小説の中ではここを訪れる人たちそれぞれにちいさな奇跡がおきるのですが、
不思議なことに、私たちが到着すると、いつのまにか雨がやんで青空がちらちら見え始めました。

さらに、うれしいことに、春以来の友人との再会がありました。Nさんです。
モントリオール国際映画祭W受賞効果で遠来のお客様が増え、
S子さんだけで対応しきれなくなって姪に当たるNさんに急遽手伝いを頼んだのだそうです。
まさか、お会いできるとは思わなかったので、一同で再会を喜びました。

そして、これまた偶然の出会い。
火災で全焼する前の喫茶『岬』を写真に収め、写真集を出したカメラマンさんも来店中。
すてきな写真集を見せていただきました。
この喫茶店は二代目の建物です。2011年の1月に火災にみまわれました。
その後S子さんのお店の常連さんやファンの人たちが再建に尽力し、その年の暮れに再びよみがえったのだそう。
房総半島のちいさな岬の突端にぽつりとたたずむちいさなちいさな喫茶店は
とても大きなものの腕に抱かれているようです。
テラス席に座って眺める風景は何とも言えず豊かです。




そして本当に本当に美味しいコーヒー!!!

この香りと味を楽しみながら、何時間でもいられそう。
一休みしてから,下の海岸へゆるゆる散歩にでかけました。



三々五々思い思いに話しながら、心はゆっくりほどけて行きます。
「あー、しあわせ。明日からまたがんばろ!!」
誰がいうとなく発した言葉に全員が、うんうんとうなずきました。
喫茶店の閉店は日没。
灯りが灯りました。

そろそろツアーも終わりに近づいています。
私の遅い夏休みももうすぐおしまい。
こんなにも終るのが残念で充実した休日は久しぶりでした。
帰りの車中はBGMで流れていた長渕剛の『乾杯』が、いつのまにか大合唱。
音楽と珈琲の喫茶店『岬』はみんなの心にしっかり焼き付いていました。
ありがとう。虹の岬ツアーズ。
ありがとう、みなさま。
きっといつかまた、かえるところ

岬の喫茶店に乾杯。
おしまい。
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