さて、第962回は、
タイトル:花にアラシ
著者:高木しげよし
出版社:白泉社 花とゆめコミックス
であります。
扇:百日咳が万年咳と化してるSENでーす。
鈴:「ドルアーガの塔」のアニメを見てげんなりしたLINNで~す。
扇:あれは、ホラーにしないと駄目だ。
ドルアーガの派生作品は無数にあるが、ホラー要素を排して成功したものは一つもない。
鈴:ホラー……ジャンルはホラーかどうかは別にして、ゲームそのものの「わからない」って部分がまったくなかったからなぁ。
結局、ドルアーガって名前だけ使って往年の定番ファンタジーをやりそうな感じではあるがな。
まぁ、1話だけ見て判断できるわけではないんだが……あんま期待はしてない(爆)
だが、そこまで私はドルアーガ関連の派生作品を知らんのだが、そんなに出てたんだっけか?
扇:ゲームがイシター、カイ、ブルクリ、ドルアーガの不思議なダンジョンで四本。
あと、小説とかゲームブックがちらほら、かな。
実はボードゲームなんてのも存在した……欲しかったなぁ、あれ。
鈴:不思議なダンジョン……どっかのパクリじゃあるまいし……。
つか、なんかやる気が失せるネーミングやな。
小説とかゲームブックは、そっちがネタにしてたからわかるが……ボードゲーム……やっぱ60階までやるのか?(笑)
扇:パクリじゃなくて、製作チームが同じなんだ。
ドルアーガらしさを出すため、隠し宝箱探しを入れたのはいいんだが、それ以外の部分がいかにも単調でなぁ……元々、不思議なダンジョンシリーズ自体好きではなかったので、60階クリアした時点で速攻売った。
ちなみに、ボードゲームの方は6階ぐらいじゃなかったかなぁ。
鈴:売った……ってやったのかよ。
だが、ボードゲームの6階ってのは短ぇなぁ……。
まぁ、ボードゲームってジャンルだから仕方がないと言えば仕方がないんだが……もともとのゲームを知ってるとその階数だけで萎えそうだ(笑)
扇:なに、某社から出ていたゲームブックも6階建てだったぞ。(笑)
話をアニメの方に戻して、と、原作のゲームが情報を極端に制限して、不気味な空気を出してたってのに、それを綺麗さっぱり消しちまった時点で別物になるのは必然だな。
何せ、元ゲーと来たら……何も考えずに進んでたら暗闇に放り出されるわ、いきなりテレポートしてきたマジシャンに電撃喰らうわ、ようやく最上階まで来たところでいきなり12階まで叩き落とされるわと、かなり理不尽な方法で悲惨な目に遭うマゾゲーだったからなァ。(遠い目)
鈴:マゾゲーね……。
あれをクリアしようと金をつぎ込んだヤツは確実にマゾだな(笑)
まぁ、あの当時はゲーセンで使う金には制限があったからあれだが、ファミコン版が出てからは、友人宅で5,6人集まって、それでもクリアできないっつー、ろくでもないゲームだったからなぁ。
だいたい、シューティングやアクションが得意な私がプレイヤーで、頭脳派の連中が宝箱探しやってたのに、たぶん20階くらいまでしか行かなった気がする。
小学生にはまぁ、これくらいが限度ってとこだったんだろうなぁ(遠い目)
扇:つーか、宝箱をテキトーに出して進んでた人間が地獄を見るのが20階だからな。
何せこの階、19階のブック・オブ・ライトを取ってないと、真っ暗闇に叩き込まれる。
あれを最初見た時は目が点になったぜ……まさか、そういう面なのか? って本気で考えたからな。
しかも、ブック・オブ・ライトの出現条件は、『扉を開けた後しばらく待つ』って……制作者は鬼か? 扉を開けたらそのまま次の階に進むに決まっとろうがっ!
鈴:まぁ、さすが遠藤と言うべきだろうか……。
つか、ろくでもない宝箱の出現方法多すぎ……。
そういや、このゲーム、まともにクリアしたことねぇや。
つか、オレ、ドルアーガそのものを見たっけなぁ。
いまはネットでいろいろ見れるからあれだけど、当時は小学生数人集まってせいぜし30階ぐらいが限度だった気がする……。
扇:俺は一応、攻略本片手にファミコン版とゲームボーイ版とプレステ版はクリアしたぞ。
つーか、忘れた頃にやりたくなるんだよなぁ……これ。
やってると次第にくたびれて来るんだが、飽きが来る頃に新キャラ出たりして、上手いことメリハリを付けてくれている。
鈴:おぉっ、クリアしたのか……。
こっちはあの当時からやって、クリアできなくてそれっきりだったからなぁ。
いまやれば、クリアできるとは思うが……まぁ、やめておこう。
ハマったらハマったで、それしかしなくなりそうな気がする(爆)
……っと、なんかドルアーガネタで盛り上がった感じだが、そろそろ次に行くかね。
扇:えーと、じゃあ今日のお題を……あったあった。
この記事書き終わったら速攻売りだな、これ。(ぼそっ)
とてつもない怪力を誇る普通(?)の女子高生・国見理子が、金持ち一族の御曹司・龍華嵐にあの手この手で迫られるラブコメです。
以上。
鈴:……えーっと、すまんが、タイトルも著者名もまったく思い出せんのだが、どの雑誌でやってたんだ?(爆)
扇:お前、ララデラ読んでたんぢゃなかったか?
詳しくは、平成18年9月号、及び、平成19年1、7、9月号を読め。
どーせ、部屋に転がってるだろ?
鈴:LaLaDX!?
……(検索中、検索中……)
あー、見つけたわ。
そっかぁ、このマンガ、「花にアラシ」で著者が高木しげよしだったんだぁ。
初めて知った(爆)
扇:オチが付いたので、これで終わります。
ごきげんよう。
鈴:終わるなよっ!!
ったく、せめて少しくらいキャラ紹介とか、ストーリー紹介とか、してやれよ。
……っと、その前にいつものようにCMかな。
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ちなみに、姉妹サイト『閃鈴電脳遊戯館』は……すいません、更新止まってます。(爆)
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扇:では、主人公の国見理子。
運動部の猛者が束になっても適わない程の怪力娘。
本人は至って平凡であることを主張するが、力の使い方はよく御存知のようだ。
つーか普通の人間は、当たり前のように校舎の三階から飛び降りて、すたすた歩いていったりしません。
性格的には、ちょっと気弱なツンデレ……うが~、他に特筆すべき特徴がない。
鈴:では、主人公の相手役、龍華嵐。
龍華グループの御曹司で、自身もいくつもの会社を駆け回る経営者としてはトップクラスの実力を持つ、(確か)高校生。
運転手が、理子を引きそうになったが、理子がそれを軽々とよけてしまった、そのことで惚れてしまう、というあんた、金持ちだから価値観おかしいよねって理由のみで理子をつけ回すことになり、トラブルメーカーまっしぐらな彼氏役。
つか、惚れる理由がなに?って突っ込んではいけない……と思う(爆)
扇:少なくとも、『ちょっと運動神経がいいだけの普通の女の子(本人談)』は、突っ込んできた車をかわして、ボンネットの上に飛び乗るなんてことはしねーわな。
ってことはこの男、単純に理子のスペックに惚れたのか? 最低だねぇ。
ま、一目惚れの理由なんて、実際のとこ本人にしか理解できないから何でもいーけど。
それよっか、この二人含めて、出てくるキャラ全員のパチモン臭さはどーにかならんかな?
どいつもこいつも、巷に転がってるキャラクターの劣化コピーにしか見えないんだがこれいかに。
鈴:最低って言ってやんなよ。
いちおう、惚れる理由にはしてんだからよ。まぁ、無理はあるのはわかりきってるんだがな。
だが、いろいろとネタは作ってはいるが、実際その辺に転がってるのと大差ないってのはあるわなぁ。
まぢでLaLaDXで、リアルタイムに読んでて、タイトルどころか、著者名すら思い出せなかった時点で終わってるし(爆)
扇:ずばっと言っちゃうと、キャラが軽いんだよね。
コメディ物のキャラらしく、『いい意味でケーハク』なのではなくて、単に薄っぺらなだけってのが致命的。
台詞は面白みがないし、バックグラウンドもいーかげんだし、心理描写はごく当たり前のことを文字にしてるだけ。
これでビジュアルが良ければまだマシなんだが……新人にしゃ安定してる絵なんじゃない? ってレベルなんで、プラス要素無し。
鈴:プラス要素なしの割には単行本になってるってのが白泉社の基準のわからんとこだよなぁ。
だいたい絵は安定してる連中(好みで言えば、ふたりほどいるけどさ)もいるが、それでも単行本にならんってのはけっこういるからなぁ。
……なんか、私好みのふたりが哀れになってきてしもたわ……。
扇:そこは……アンケート結果によるんだろうなァ、某週間少年誌と同じ系列の会社だし。
ストーリーの話をすると、この手の身分違いのラブコメ定番の事件が起こって、流れで解決して終わり――をい。
盛り上がりも盛り下がりも、つーか、オチすらもねぇぞこの話。
オチが弱いとかいう生易しいレベルではない……オチがそもそもないんだ!
鈴:まー、定番と言うか、御曹司の事件に巻き込まれて解決しておしまい、ってのが1話以降のお約束になってるからなぁ。
何度も言うが、これで単行本になるだけの理由がはっきり言ってわからん。
扇:余程悔しいんだな、お前。(笑)
ちなみに、似たような作品で過去に紹介した『ディア マイン』があるけど、あれと比べると、この作品がいかにダメダメかが簡単に解る。
要するにこれ、キャラの足下が固まってないから、会話にも行動にもまったくと言っていいほど説得力がないし、オチも付かないのだ。
もっともコメディとしてキレが良ければ勢いで読めないこともないのだが……間の取り方がイマイチなんで笑えない。
総評としては、ド下手――これに尽きるね。
鈴:うむっ!
つーか、せめて1冊くらい短編集出してやれよ!! ってのはけっこういるからなぁ。
選考基準云々別にしても増刷せんでも初版のみで売り上げになるだけのファンはいるはずだ!! ……と思う……はず……だろう(弱気(爆))
(ちなみにそのひとの名前は、山代遠波に天野忍だ)
しかし、ど下手まで言うかね……まぁ、タイトルも著者も思い出せなかった私が言う台詞ではない気はせんでもないが……(笑)
扇:山代遠波に天野忍――誰?
見たことも聞いたことも食べたこともないなァ……ララデラ読んでないから当然かも知れんが。
うーん、でも、ド下手以外に言いようがないと思うぜ。
同時収録されてる受賞作『人工呼吸の必要』が素薔薇しいだけに、どんだけレベルダウンしたんだこの人? って感じだ。
鈴:まぁ、しゃぁないわな。LaLaDXでしか描いてないはずだから。
「人工呼吸の必要」……聞いたことがあるタイトルやな。
だが、そこまで褒めるとは、ホントにいい出来だったんだな。
扇:えーと……載ってたのがララデラの18年1月号だ。
受賞作だけあって思い入れが強かったのか、手放しに褒められる出来のいい短編だったぞ。
キャラではなくストーリーで読ませるあたり、実はこの人キャラ物苦手? って気はしたけどな。
と、いい感じにシメたところで、今週はお開きと致します。
次回、読書戦記turedure・第964話
「毒の華は華麗に咲き誇る」
――表紙の向こうで何かが起こる。
鈴:18年1月号か……ちょいと探して読んでみよう。
……って、なにミステリっちっくに〆てんだよっ!!
と言いつつ、新しい終わり方でなんかけっこういいな、なんてちらっと思っても、相棒に言うのもシャクなのでこの辺で逃げます。
それでは、私はいつものように、再見~
タイトル:花にアラシ
著者:高木しげよし
出版社:白泉社 花とゆめコミックス
であります。
扇:百日咳が万年咳と化してるSENでーす。
鈴:「ドルアーガの塔」のアニメを見てげんなりしたLINNで~す。
扇:あれは、ホラーにしないと駄目だ。
ドルアーガの派生作品は無数にあるが、ホラー要素を排して成功したものは一つもない。
鈴:ホラー……ジャンルはホラーかどうかは別にして、ゲームそのものの「わからない」って部分がまったくなかったからなぁ。
結局、ドルアーガって名前だけ使って往年の定番ファンタジーをやりそうな感じではあるがな。
まぁ、1話だけ見て判断できるわけではないんだが……あんま期待はしてない(爆)
だが、そこまで私はドルアーガ関連の派生作品を知らんのだが、そんなに出てたんだっけか?
扇:ゲームがイシター、カイ、ブルクリ、ドルアーガの不思議なダンジョンで四本。
あと、小説とかゲームブックがちらほら、かな。
実はボードゲームなんてのも存在した……欲しかったなぁ、あれ。
鈴:不思議なダンジョン……どっかのパクリじゃあるまいし……。
つか、なんかやる気が失せるネーミングやな。
小説とかゲームブックは、そっちがネタにしてたからわかるが……ボードゲーム……やっぱ60階までやるのか?(笑)
扇:パクリじゃなくて、製作チームが同じなんだ。
ドルアーガらしさを出すため、隠し宝箱探しを入れたのはいいんだが、それ以外の部分がいかにも単調でなぁ……元々、不思議なダンジョンシリーズ自体好きではなかったので、60階クリアした時点で速攻売った。
ちなみに、ボードゲームの方は6階ぐらいじゃなかったかなぁ。
鈴:売った……ってやったのかよ。
だが、ボードゲームの6階ってのは短ぇなぁ……。
まぁ、ボードゲームってジャンルだから仕方がないと言えば仕方がないんだが……もともとのゲームを知ってるとその階数だけで萎えそうだ(笑)
扇:なに、某社から出ていたゲームブックも6階建てだったぞ。(笑)
話をアニメの方に戻して、と、原作のゲームが情報を極端に制限して、不気味な空気を出してたってのに、それを綺麗さっぱり消しちまった時点で別物になるのは必然だな。
何せ、元ゲーと来たら……何も考えずに進んでたら暗闇に放り出されるわ、いきなりテレポートしてきたマジシャンに電撃喰らうわ、ようやく最上階まで来たところでいきなり12階まで叩き落とされるわと、かなり理不尽な方法で悲惨な目に遭うマゾゲーだったからなァ。(遠い目)
鈴:マゾゲーね……。
あれをクリアしようと金をつぎ込んだヤツは確実にマゾだな(笑)
まぁ、あの当時はゲーセンで使う金には制限があったからあれだが、ファミコン版が出てからは、友人宅で5,6人集まって、それでもクリアできないっつー、ろくでもないゲームだったからなぁ。
だいたい、シューティングやアクションが得意な私がプレイヤーで、頭脳派の連中が宝箱探しやってたのに、たぶん20階くらいまでしか行かなった気がする。
小学生にはまぁ、これくらいが限度ってとこだったんだろうなぁ(遠い目)
扇:つーか、宝箱をテキトーに出して進んでた人間が地獄を見るのが20階だからな。
何せこの階、19階のブック・オブ・ライトを取ってないと、真っ暗闇に叩き込まれる。
あれを最初見た時は目が点になったぜ……まさか、そういう面なのか? って本気で考えたからな。
しかも、ブック・オブ・ライトの出現条件は、『扉を開けた後しばらく待つ』って……制作者は鬼か? 扉を開けたらそのまま次の階に進むに決まっとろうがっ!
鈴:まぁ、さすが遠藤と言うべきだろうか……。
つか、ろくでもない宝箱の出現方法多すぎ……。
そういや、このゲーム、まともにクリアしたことねぇや。
つか、オレ、ドルアーガそのものを見たっけなぁ。
いまはネットでいろいろ見れるからあれだけど、当時は小学生数人集まってせいぜし30階ぐらいが限度だった気がする……。
扇:俺は一応、攻略本片手にファミコン版とゲームボーイ版とプレステ版はクリアしたぞ。
つーか、忘れた頃にやりたくなるんだよなぁ……これ。
やってると次第にくたびれて来るんだが、飽きが来る頃に新キャラ出たりして、上手いことメリハリを付けてくれている。
鈴:おぉっ、クリアしたのか……。
こっちはあの当時からやって、クリアできなくてそれっきりだったからなぁ。
いまやれば、クリアできるとは思うが……まぁ、やめておこう。
ハマったらハマったで、それしかしなくなりそうな気がする(爆)
……っと、なんかドルアーガネタで盛り上がった感じだが、そろそろ次に行くかね。
扇:えーと、じゃあ今日のお題を……あったあった。
この記事書き終わったら速攻売りだな、これ。(ぼそっ)
とてつもない怪力を誇る普通(?)の女子高生・国見理子が、金持ち一族の御曹司・龍華嵐にあの手この手で迫られるラブコメです。
以上。
鈴:……えーっと、すまんが、タイトルも著者名もまったく思い出せんのだが、どの雑誌でやってたんだ?(爆)
扇:お前、ララデラ読んでたんぢゃなかったか?
詳しくは、平成18年9月号、及び、平成19年1、7、9月号を読め。
どーせ、部屋に転がってるだろ?
鈴:LaLaDX!?
……(検索中、検索中……)
あー、見つけたわ。
そっかぁ、このマンガ、「花にアラシ」で著者が高木しげよしだったんだぁ。
初めて知った(爆)
扇:オチが付いたので、これで終わります。
ごきげんよう。
鈴:終わるなよっ!!
ったく、せめて少しくらいキャラ紹介とか、ストーリー紹介とか、してやれよ。
……っと、その前にいつものようにCMかな。
つれづれ読書日記
つれづれ読書日記まったりと営業中
微妙にですが、新規作家増えてます。
初回からの総目録、作家一覧、どちらも継続更新中。
数は少ないですが、つれづれ号外専用の目録もあったりします。
ちなみに、姉妹サイト『閃鈴電脳遊戯館』は……すいません、更新止まってます。(爆)
御覧になりたい方は、最新記事の☆『目録へのショートカット』兼『総合案内板』、もしくはこちらから!
つれづれ読書日記
扇:では、主人公の国見理子。
運動部の猛者が束になっても適わない程の怪力娘。
本人は至って平凡であることを主張するが、力の使い方はよく御存知のようだ。
つーか普通の人間は、当たり前のように校舎の三階から飛び降りて、すたすた歩いていったりしません。
性格的には、ちょっと気弱なツンデレ……うが~、他に特筆すべき特徴がない。
鈴:では、主人公の相手役、龍華嵐。
龍華グループの御曹司で、自身もいくつもの会社を駆け回る経営者としてはトップクラスの実力を持つ、(確か)高校生。
運転手が、理子を引きそうになったが、理子がそれを軽々とよけてしまった、そのことで惚れてしまう、というあんた、金持ちだから価値観おかしいよねって理由のみで理子をつけ回すことになり、トラブルメーカーまっしぐらな彼氏役。
つか、惚れる理由がなに?って突っ込んではいけない……と思う(爆)
扇:少なくとも、『ちょっと運動神経がいいだけの普通の女の子(本人談)』は、突っ込んできた車をかわして、ボンネットの上に飛び乗るなんてことはしねーわな。
ってことはこの男、単純に理子のスペックに惚れたのか? 最低だねぇ。
ま、一目惚れの理由なんて、実際のとこ本人にしか理解できないから何でもいーけど。
それよっか、この二人含めて、出てくるキャラ全員のパチモン臭さはどーにかならんかな?
どいつもこいつも、巷に転がってるキャラクターの劣化コピーにしか見えないんだがこれいかに。
鈴:最低って言ってやんなよ。
いちおう、惚れる理由にはしてんだからよ。まぁ、無理はあるのはわかりきってるんだがな。
だが、いろいろとネタは作ってはいるが、実際その辺に転がってるのと大差ないってのはあるわなぁ。
まぢでLaLaDXで、リアルタイムに読んでて、タイトルどころか、著者名すら思い出せなかった時点で終わってるし(爆)
扇:ずばっと言っちゃうと、キャラが軽いんだよね。
コメディ物のキャラらしく、『いい意味でケーハク』なのではなくて、単に薄っぺらなだけってのが致命的。
台詞は面白みがないし、バックグラウンドもいーかげんだし、心理描写はごく当たり前のことを文字にしてるだけ。
これでビジュアルが良ければまだマシなんだが……新人にしゃ安定してる絵なんじゃない? ってレベルなんで、プラス要素無し。
鈴:プラス要素なしの割には単行本になってるってのが白泉社の基準のわからんとこだよなぁ。
だいたい絵は安定してる連中(好みで言えば、ふたりほどいるけどさ)もいるが、それでも単行本にならんってのはけっこういるからなぁ。
……なんか、私好みのふたりが哀れになってきてしもたわ……。
扇:そこは……アンケート結果によるんだろうなァ、某週間少年誌と同じ系列の会社だし。
ストーリーの話をすると、この手の身分違いのラブコメ定番の事件が起こって、流れで解決して終わり――をい。
盛り上がりも盛り下がりも、つーか、オチすらもねぇぞこの話。
オチが弱いとかいう生易しいレベルではない……オチがそもそもないんだ!
鈴:まー、定番と言うか、御曹司の事件に巻き込まれて解決しておしまい、ってのが1話以降のお約束になってるからなぁ。
何度も言うが、これで単行本になるだけの理由がはっきり言ってわからん。
扇:余程悔しいんだな、お前。(笑)
ちなみに、似たような作品で過去に紹介した『ディア マイン』があるけど、あれと比べると、この作品がいかにダメダメかが簡単に解る。
要するにこれ、キャラの足下が固まってないから、会話にも行動にもまったくと言っていいほど説得力がないし、オチも付かないのだ。
もっともコメディとしてキレが良ければ勢いで読めないこともないのだが……間の取り方がイマイチなんで笑えない。
総評としては、ド下手――これに尽きるね。
鈴:うむっ!
つーか、せめて1冊くらい短編集出してやれよ!! ってのはけっこういるからなぁ。
選考基準云々別にしても増刷せんでも初版のみで売り上げになるだけのファンはいるはずだ!! ……と思う……はず……だろう(弱気(爆))
(ちなみにそのひとの名前は、山代遠波に天野忍だ)
しかし、ど下手まで言うかね……まぁ、タイトルも著者も思い出せなかった私が言う台詞ではない気はせんでもないが……(笑)
扇:山代遠波に天野忍――誰?
見たことも聞いたことも食べたこともないなァ……ララデラ読んでないから当然かも知れんが。
うーん、でも、ド下手以外に言いようがないと思うぜ。
同時収録されてる受賞作『人工呼吸の必要』が素薔薇しいだけに、どんだけレベルダウンしたんだこの人? って感じだ。
鈴:まぁ、しゃぁないわな。LaLaDXでしか描いてないはずだから。
「人工呼吸の必要」……聞いたことがあるタイトルやな。
だが、そこまで褒めるとは、ホントにいい出来だったんだな。
扇:えーと……載ってたのがララデラの18年1月号だ。
受賞作だけあって思い入れが強かったのか、手放しに褒められる出来のいい短編だったぞ。
キャラではなくストーリーで読ませるあたり、実はこの人キャラ物苦手? って気はしたけどな。
と、いい感じにシメたところで、今週はお開きと致します。
次回、読書戦記turedure・第964話
「毒の華は華麗に咲き誇る」
――表紙の向こうで何かが起こる。
鈴:18年1月号か……ちょいと探して読んでみよう。
……って、なにミステリっちっくに〆てんだよっ!!
と言いつつ、新しい終わり方でなんかけっこういいな、なんてちらっと思っても、相棒に言うのもシャクなのでこの辺で逃げます。
それでは、私はいつものように、再見~